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「鉄道むすめ巡り2015」のスタンプを押印する為に訪れた別所温泉。

 

 

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時間の都合で、温泉に立ち寄る事は断念しましたが、スタンプ一つ押しただけでトンボ帰りというのは、さすがに電車賃の無駄遣いというもの。
 
という訳で、別所温泉にある数々の文化財の中から、国宝指定を受けている安楽寺八角三重塔を観てから帰る事にしました。
 
 
別所温泉駅を出発して、ずっと上り坂の続く道を歩いていく事、15分くらい。
 
 
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アスファルトの道路だった道は石畳に変わり、ようやく安楽寺に到着しました。
 
 
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普段なら、こんな石段を上がるだけでも息が苦しくなってしまうオッサン体質の私ですが、この日は調子が良かったのか、ヒョイヒョイと軽やかに石段を上がり、山門から境内へ。


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平安時代に創立されたと伝えられ、長野県で最古の禅寺だった安楽寺。
鎌倉時代に武士の間で流行した禅宗の寺院としては、京都の建長寺と並んで、全国に名の知れた寺院だったそうです。

鎌倉時代には、幕府の実権を握る北条氏の庇護を受け、多くの学僧達を育成する場所となっていました。

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寺院を訪れる者の礼儀として、ちゃんと本堂にご挨拶してから、さらに高い山の中腹にある三重塔を目指します。
 
 
三重塔の拝観料は300円。
これを高いと感じるか、国宝だから妥当な値段と感じるかは、人それぞれ。
 
 
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階段と坂道の連続に、いつも通りの息切れと膝ガクガク(笑)が始まった頃、頭上に塔らしきシルエットが見えてきました。
 
 
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人間というものは、ゴールが視界に入ってくると、新たなパワーが出てきて頑張れるもの。
 
 
身体に残る気力と体力を振り絞り、最後の石段を一気に登り切った私の前に姿を見せてくれたのは・・・
 
 
 
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これが、八角三重塔
 
 
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なぜか、撮った写真全てが、光が強過ぎて、塔の上部が白く霞んでしまいました。
これが国宝の輝きというもの・・・ではなく、単に私の撮り方が悪いのでしょう(笑)。


日本の寺院にある塔といえば四角型が大半ですが、ここは日本に現存する唯一の木造八角塔。
建立されたのは鎌倉時代末期から室町時代初期の頃で、中国の寺院の影響を強く受ける禅宗様建築としては、日本最古のものと言われています。

 



一見すると、三重塔のはずなのに屋根が4つあり、四重塔に見えます。
しかし、一番下の屋根に見えるのは「裳階」といい、日光や風雨を遮る庇(ひさし)のようなもの。
簡単に言えば、建物がスカートを履いているような状態です。
実際は、下から2番目に見える屋根が、一重部分の屋根になります。


江戸時代より前に建立され、現存している多重塔(三重塔や五重塔)で、この「裳階」をつけた塔は、この安楽寺八角三重塔を含めて3塔しか無いそうです。