本日は、出張帰りの移動時間を利用して、『観光亡国論』という本を読みました。
昨夜、メッセージで「読みましたか?」とメッセージが届いていたので、早速、購入して読んでみました。
タイトルが刺激的なので、現在の「観光立国」路線の批判かと思いきや、観光産業を柱にしていくことは重要であるという筆者のスタンスは明確。
ただ、オーバーツーリズムになりつつある現状において、適切なマネジメントとコントロールをせずに、いつまでも量的拡大を追い求めることは、「日本らしさ」や「地域の独自性・多様性」を失うことにつながるという警鐘を鳴らしています。
インバウンドの最前線で働き、世界各地の観光地を見てきた私にとっては、全く違和感のない、至極当然な内容ばかり。
突き詰めて言えば、顧客(観光客)とのコミュニケーションをどのように取って、観光地(地域)としての望ましい行動を促していくのか、というデザイン思考が求められているのだと理解しました。
量的拡大を求めるティピング・ポイント(臨界点)は既に超えていて、これからは質的深化に対応できた地域が、真の意味での「国際観光都市」になっていくという予感を感じることができた1冊です。
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観光亡国論 (中公新書ラクレ)
885円
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