いよいよ緊急事態宣言で流行は佳境に入った感があります。
2月初めからずーっと世界各国の感染者数を追って見ているのですが、ヨーロッパでも千人超すと急激に増加して5桁まで数日でしたね。
ほんとに都市部ではもう危険度が限界に達している様です。
「徹底検査→隔離」をするか、厳重に「外出禁止」で感染機会を無くすか、どっちかしかないと思いますけど、どっちも中途半端で実効性なさそうです。
まるで、飛車角抜きで藤井7段と将棋指すみたいな感じです。間違いなく瞬殺されます。
ま、政府がプラプラしてますから、自己防衛しかありませんね。
極力「外出」を控え、「接触」、「会話」を無くす、ってコトですね。
勿論、「手洗い」「マスク」は絶対ですね。
二条大麦が出穂しました。
元々麦類では最も出穂の早い種類ですし、暖冬で更に早まったみたいです。
品種は「キラリモチ」です。2012年登録の比較的新しい品種です。
「二条大麦」の「モチ性」の「はだか麦」です。
わかります?大麦には穂に付く穀粒が二列のと六列のがあります。「二条大麦」は左右二列のヤツ、「ビール麦」とも呼ばれます。
そんで大麦も米と同じで、「モチ性」と「ウルチ性」があります。コレはデンプンの質の違いです。詳しく説明すると面倒臭いので、ザックリ、粘りが有るか無いかですね。
ただ大麦のモチ性は米ほど粘りが強いワケではなくて、モチ麦と言っても普通のお米くらいです。
で、大麦には穀粒表面の籾殻が取れないものと取れるものがあって、簡単にパラパラ取れるのが「はだか麦」です。取れない方は「皮麦」と言って、コレは少々のコトでは取れません。
専用の精麦機がなければ、一般家庭では先ず無理と思ってください。
ですから、フツーに栽培してそのまま食用に出来る大麦は「はだか麦」に限る、と言う事です。
(皮麦は麦茶に良いです。)
つまり「キラリモチ」は、粘りがあり皮が剥げてそのまま炊ける、つまり「麦ご飯」にとても適している品種です。炊飯した麦粒が褐変しにくいと言う麦飯向きの特性もあります。
しかも出穂の早い二条大麦なので梅雨入りまでに収穫でき栽培し易く、次の稲作との相性も良いと思います。

「石灰硫黄合剤」です。
数年前までは500cc入りのボトルで売ってたんですが、今はこんなデッカイのしか見当たりませんでした。ネットでは1リットル入りも売ってるみたいですけどね。
年に一度2~3アールの麦に撒くだけですから、15リットルもあっても困るんですけどね。
年に500ccも使いませんからね。
ただこの農薬はとても安くて2000円/10リットルくらいですから、経済的には楽です。
使用濃度はかなり高く50倍くらいで使います。
10リットルに200ccです。

大きな容器から薬液を取る時は、口が容器の上に来る様にします。
口を下にすると空気が入る時にドボドボするので飛沫が飛び散って危険です。
上にするとタラ~とでます。塗料なども一斗缶とかから出す時はこうします。
普通農薬は500倍とか1000倍とかで使いますから、かなり濃いモノを使うわけなんですけど、それだけ濃く使わないと効かない→弱い薬、って解釈も出来ます。
元々石灰と硫黄の化合物で、どちらも自然界にフツーに存在するものですから、残留性などは低い安全性の高い農薬です。
ただ、皮膚への刺激性は強いですから、目なんかに入ると大変です。
使用時はマスク、保護メガネ、帽子等の保護具が必要で、風下からバックしながら散布します。
麦畑は遠隔地にあるので、電動噴霧器とポリタンに薬液を作って持っていきます。
だいたい1アール(10mx10m)に薬液10リットルくらい撒きます。
(真ん中のは展着剤です)
それから絶対必用なのはコレ。

真水です。どうしても風向きが急に変わって浴びてしまったり。
ノズルが詰まって直す時に手についたり、飛沫が顔に来たりしますから、必ずスグに洗える水を用意しておきます。
ウチでは基本、農薬は使いません。それは「農薬で抑える」と言う考え方が間違っているからです。
病虫害は「環境」と「品種」で防ぐべきです。
発生しにくい環境を作り、病虫害に強い品種を栽培する、と言う事で、ほとんどクリアできます。
但し、麦類の「赤カビ病」だけには「石灰硫黄合剤」を使います。
コレも前年の「赤カビ病」の発生がなければ使わないのですが、以前、耐病性の無い品種を栽培した時に発生して、その後、少しずつ目にするので、発生ゼロになるまではしばらく使い続けようと思っています。
「赤カビ病菌」が出すカビ毒の毒素は、残留農薬の毒性より遥かに強力で危険だからです。
今年の「キラリモチ」は、去年の「せときらら」(パン小麦)以上に上手く出来ました。
草刈って溝切ってタネ撒いて、鶏糞30kg表面施用、麦踏み一回、刈払い機での条間草刈り1回です。
費用は鶏糞代150円くらい、燃料20円くらい、タネ麦は自家産、作業時間は6時間程度です。
この元棚田は水はけが良く、日照と通風が抜群で、土地も肥えているので、麦はほんとに良く出来ます。
二条大麦でノギが長いので、脱穀の時にはチョット邪魔になるかも知れません。
今年は条間を狭くし、麦踏みのついでに野生の麦類雑草と「カラスノエンドウ」などの蔓性のマメ科雑草を取り除いたので、今の所、草は良く抑える事が出来ました。
これだけ麦が繁茂すると狭い条間には日が当たらないので、雑草の勢いはかなり抑えられます。
風を背に受けながら、後退散布します。
急に風向きが変わって、コッチに流れてくる事があるので、ノズルは目一杯長くしておきます。
こんな小さな家庭様の噴霧器でも2アール(60坪)程度なら1時間もかかりません。
隣でパン小麦の「せときらら」も作っています。
コッチは未だ穂の先っちょが覗いたくらいです。
ココも雑草を刈り倒して、刈払機のチップソーで溝切って不耕起のままで播きました。
播いた後で、刈払った雑草をマルチしました。
刈草の量がかなり多かった事(マルチしたら全く地面が見えなくなるくらい)と、「せときらら」が大葉の垂れ葉で地面を覆うので、コチラも抑草は上手く行った様です。
抑草に自信がなかったので、「キラリモチ」とは逆に条間を広く(50cmくらい)とり、草が伸びたら刈り取り易くしておいたのですが、無用な心配でした。
この「せときらら」も「キラリモチ」同様新しい品種(2014年登録)ですが、どちらも、ほんとに少し前の麦類と比べると品種の能力の高さが凄くて、非常に楽して良く出来ます。

絵面の為、ノズルを上げています。実際は葉っぱのスグ上で撒きました。
家庭用の電動噴霧器で霧の量が少ないので、高く上げると薄くなってダメです。
余計な所に散らない様、低くした方が良いしね。
今年も麦類は上手く行きそうです。
去年の「せときらら」で一年間毎朝パンやパンケーキを食べていますが、未だ半分くらい残っています。去年は「せときらら」があんなに多収だとは思ってなかったので3アールくらい作りましたからね。
小麦はコメと違って、古くなっても味が落ちにくいので、良く乾燥させて虫が来ないように貯蔵すれば3年くらいイケます。
麦が済んだら今年こそ夏の「陸稲」を成功させたいと思ってます。
毎年、雑草に埋もれて失敗してますからね。
今年も「ユメノハタモチ」で挑戦です。






