品種紹介です。「サン・マルツァーノ」です。

言わずと知れた、イタリアのクッキングトマトの代表種です。
「サン・マルツァーノ」にも色々系統があるようですが、ウチのはあまり大きくないタイプです。
中ナスの半分くらいの大きさです。
栽培的には、日本の品種、例えば「ナツノコマ」なんかの方が育て易い様な気がします。
イタリアの品種なら、実は小さいですが「プリンチペ・ボルケーゼ」なんかの方が遥かに丈夫で育て易いです。アレはまあ特別ですけどね。
やっぱりこの品種は「イタリアの名門」ってコトで、本物のイタリアンテイストを期待する為に、栽培法を工夫してでもトライしてみたい、ってトコが魅力ですよね。

んで、去年は前半の冷夏で栽培成績が思わしくなかったので、画像的にはもっと前の良く出来た時のモノをお見せしたいのですが、ウチの変な栽培方法をお見せしたいので、去年の画像で行きます。
完熟期に写真撮り忘れたので、着果状態が分かりにくいのですが・・・・
 

コレ、変な画像でしょ。よく見てくださいね、右上にトラックの荷台が写っています。

斜面なんですよ。かなり急な法面です。河川の土手くらいの感じです。

手前が斜面の上で、右上へ向いて下がってるんですが、一番上に生えてるのは野良生えの「網干メロン」です。
一番下が「飛騨カボチャ」です。
その間の斜面を2/3くらい上がった所に「サン・マルツァーノ」が植わっています。

こうやって斜面の上の方に定植しました。
去年は気温が上がらなくて、トマトも伸びなくて困りました。コレでお盆ごろですからね。

コレが10/20です。茎が伸びて斜面を下っています。

土地が足りないので、栽培面積確保の為に、東向きや南向きの斜面も畑にしています。
カボチャなどの蔓モノは一番下に植えます。ドンドン伸びて上に上がってくるからね。
そう言う奴らには水を好むのが多いので、その点でも下の方に植えたほうがイイです。
トマトも最初は下の方に植えて登らせようとしたんですが、トマトの場合、蔓じゃなくて茎ですからね、巻きひげがないので登らないんですよ。

こんな風に切り株とかに寄っかかってると登るんですけどね。中途半端にね。


斜面だとスプリンクラーで十分に潅水するとよく育ちます。根グサリの心配ありませんから。

カボチャ類と違って葉の面積が小さいので、間から草が生え易いんですけど、しっかり繁茂させると伸びが早いですから意外と負けません。
回りにすがるものがないと、立ち上がって伸びては下に倒れ込みます。
その繰り返しでだんだんと下に降りていきます。
カボチャと違って伸びてもせいぜい3mくらいまでですからそんなに場所は取りません。
終いには下から上がってきたカボチャと交差して乱闘状態になりますけど、その頃には秋風が吹いて勢い落ちてきますから、あまり問題にはなりません。
実は斜面に転がるようにして実るんですが、水がはけますから平地で地這い栽培するよりは傷みにくいと思います。
斜面は日照条件が良いので、保湿、保肥が可能なら栽培成績自体は良くなると思います。
作業しづらいのと、転落の危険などもあるので、定植場所に段を付けるとか工夫が必要ですけどね。

面積に余裕がある方は、無理にこんなコトする必要はないと思いますが、イタリアのトマトは全般的に日本の雨量では多過ぎるようですから、平地でも畝を高めにするなど水はけ第一で育てた方が良いようです。
勿論、可能なら雨除けも効果的です。

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