ハイッ、今年も「雑草刈り倒し不耕起麦作」絶好調です。

夏に陸稲で失敗したから、雑草繁茂したい放題、草丈1.5m以上でビッシリでした。
でも、コレが最強の抑草資材なんだよね。
刈り倒して、草刈り機のチップソー地面に押し付けて播き筋付けて、時期が遅目(10/31)だったんで、10cm間隔くらいで二条大麦の「キラリモチ」を播きました。

11月末です。良いチョーシです。
暖冬なので、行くたんびに踏んでいます。だいたい10日に一回くらい。
1aくらいなので20分もかかりません。まぁ、ざっとしか踏まないんだけどね。
一度を念入りに踏むより、雑でも何度も踏む方が効きます。

ココは土地が肥えているので、無肥料でも十分穫れるのですが、結構、肥料やってます。
鶏糞30kgぐらい。1aに30kgですから、10a(1反=300坪)で300kgです。
こっから、ちょっと、理屈コネますよ。
稲や麦は穀粒だけ穫ってワラは圃場に返すでしょ?
やった肥料の殆どは、ワラに行ってますよね。
穀粒の大部分は炭水化物ですから、原料は水と二酸化炭素です。肥料じゃありません。
あ、勿論、小麦なんかは穀粒にタンパク質も含んでますから、窒素分も入ってますけどね。
でも、まあ、それは多くて10%くらいまでです。
多くの肥料分はワラ(茎葉)と根っこに行ってるワケですよ。
って事は、あれだけ大量のワラと根っこが圃場に残れば、土は肥えるでしょ?
土が肥えれば、ミミズなどの土壌生物が増えるでしょ?微生物も増えるでしょ?
勿論、雑草も増えます。でも、雑草増えると昆虫やカエルやトカゲも増えるでしょ?
圃場全体の生態系は豊かになる筈です。

自然農法だから「無肥料栽培だッ」って書付通りのバカのひとつ覚えみたいな事やってる人居るでしょ。
大抵は、単なる「収奪農法」で、過去に土壌に蓄積された地力を使っているだけなんですよ。
つまり貯金を切り崩して暮らしてる状態。
しばらくすると底を尽きます。

雑草だの微生物だのが上手く窒素固定してくれて、「使う量」と「生み出す量」がバランスしてれば、無肥料でイケます。
でも、「生み出す量」の方は容易に上がらないから、初めから「無肥料だっ」ってやってしまうと、土地から栄養を収奪してしまって、飢餓状態に陥ります。
だから先ず「生み出す量」の方は、有機物投与でカバーしといて、ソレ使って次の基盤(ワラとかの大量の作物残渣)を作れば、楽にイケるよって話です。
結局、理屈としては同じコトなんですよ。「上り坂」で行くか「下り坂」で行くか、行き先は同じです。

んなら、何もヒーヒー言って「上り坂」登らなくても良いですよね。楽に「下り坂」で行けばね。

理想型は、
圃場内の雑草と微生物で肥料分が自然供給される状態。
でも別のパターンもOK。
残渣の多い作物をしっかり繁茂させて有機物を圃場に残す方法。
(有機肥料が望ましいけど化学肥料でもOK)
周囲の自然から、刈敷や落ち葉を集めて投入する方法。
(堆肥に作ればイイけど、そのままぶっ込んでもOK)
どれでも環境づくりが出来さえすれば良いんですよ。

で、福岡正信氏も「稲麦連続不耕起栽培」ってやっておられたように、稲と麦は残渣量が滅茶苦茶多いですから、やり易いんですよ。

ビッシリ雑草の枯れ草で覆われていますけど、冬雑草はその隙間から芽生えてきます。
コレもソコソコには生えた方が良いんです。
でも、麦の生育を邪魔するほど生えては困るので、もうそろそろ条間に草刈り機を通そうかと思っています。