ビットマンで遊んでみた | バーチャルコンソールクエスト

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ゆるゆるゲームブログ

洋ゲーといえばすごい映像のFPSやオープンワールドRPGを連想する人も多いかと思いますが
世界にはそういうものばかりではない、小粒だがキラリと光るゲームがまだまだある。
そんなタイトルを日本に紹介しよう。
とマーベラスエンターテイメントが立ち上げたワールドゲームパレード。
現在まで2作配信されまてます。
で、今回取り上げるのはその第二弾であるビットマン。
まあ遊んでみてびっくりしたので書かずにはいられなくなったということですwww
それでは。


ビットマンはドットイートタイプのアクションゲームです。


ドットイートってのはパックマンのようなゲームスタイルのゲームで
迷路上に点在するターゲットをすべて回収すればクリア。
というタイプの事をドットイートタイプと呼びます。
ビットマンの場合は、画面に点在する仲間を救出すればクリアとなります。
ということで、ビットマンは非常にクラシックなゲームですね。

ビットマンのルールをもちょっと詳しく説明しときますか。
ビットマンは1ステージ2フェイズ。
画面に点在する仲間を全部回収すると画面に的のようなアイテムが出まして
これを回収すると1フェイズ終了。
再び仲間がステージ上に出現しますので再びすべて回収するとステージクリア。
全7ステージですべてクリアするとゲームオーバー。
高スコア叩き出すとネームエントリーも出来ますよ。


さてさて、ビットマンの肝はここから。
この全7ステージ構成のドットイートゲームが、6種類あるのがビットマン。
4bit時代から始まり、8bit、16bit、32bit、64bit、128bitと
6世代のハードで同じゲームを出したらどう変化するのか。
それを体験してみようってコンセプトのゲームであります。
これがねえ、遊んでみた人は分かると思いますが
かなりクレイジーですwww

では各世代、遊んだ感想を交えながら説明して行きましょうか。

4bit時代:ビットマン
4bitということでハード性能は任天堂のテレビゲーム15やカセットビジョンあたり。
ドットがかなり大きく、出現する敵も2体のみ。
救出する仲間は4匹×2セット。
時間でフルーツターゲットが出現したりするところはパックマンっぽくていいですなw
パックマンっぽいといえば、敵のアルゴリズムもパックマンっぽかったりします。
赤とか青とか黄色とか色別に動きが違いまして
例えば水色だとこっちが向かって行くとその手前の十字路で曲がって逃げてくとか
非常にパックマンっぽいw
ビットマンはパックマンパロとみてもいいかもしれないなあwww
そうそう、ビットマンの操作は2種類ありまして
ひとつはWiiリモコン横持ちのファミコンスタイル。
そしてもう一つはWiiリモコンを机の上に立てて、
スティックを前後左右に倒すとその方向に移動するというジョイスティックタイプ。
ファミコンで十字キーが発明される以前に主流だったタイプですね。
音もSEのみというこだわりようで感心するやら呆れるやらw
ゲーム内容から操作感までいろいろ細かい所までこだわった作品でありますwww
ドットも大きくてステージ構成も非常にシンプルなんですけど
それが非常にいいですね。
カセットビジョンで遊んだ事のある世代にはたまらんです。
この再現度に痺れる憧れるwww


8bit時代:ビットマン2
8bit時代はファミコンやセガマークⅢタイトルが持ってた性能でビットマンを再構築。
ということでグラフィックと音楽が進化しとります。
ファミコンの性能程度に進化しとりますwww
表示できるキャラも増えたので敵も増加。
救出する仲間も4体2セットから8体2セットに倍増。
そして地味にゲーム性も進化。
ビットマンでは逃げ回るばかりの主人公・キュービーでしたが
8bit時代になると攻撃出来るようにw
ボタンを押すと自機の周りを火の玉が一周しまして
これに触れると敵を倒す事が出来ます。
使用制限は全7ステージで9回とちと厳しい所もまたファミコンっぽくていいですな。


16bit時代:スーパービットマン
あの、各世代タイトルロゴが画面に出るんですけど
そのロゴが各ハードのパロディっぽくなってて笑えるのです。
ということでスーパービットマンのスーパーはスーファミのスーパーっぽいデザインwww
16bit時代のハードに拡大・縮小や回転機能が備わった時代ですね。
ゲームに必要かどうかは置いといてとりあえず新機能使ってみました的な
痛い演出がビットマンにも見て取れて最高です。
そうそう、グラフィックと音も進化してますんで当然のようにビットマンも進化。
アニメーションが滑らかになって、高速移動しても処理落ちしないぜ!
等々地味にマシンパワーを示してると言う細かな演出も光る作りになってます。
同時に登場させられるキャラはさらに増え、救助する仲間は16体2セット。


32bit時代:ビットマン3D
32bit時代はプレイステーション&セガサターン時代ですな。
ということでビットマンも3D化であります!!!
ゲームは相変わらずのドットイートタイプだけどwww
ポリゴン黎明期ゆえポリゴン数は少なく、テクスチャも微妙であります。
32bit時代と言う事でビットマン3Dはディスクメディアの特徴もばっちり再現。
まずWiiウェアというデータ配信のゲームにも関わらずロード画面がw
しかもロード時間が長いw
さらに32bit機時代のタイトルに時々見られた、
ロード終了しゲーム画面に行く瞬間、ちょっと画面にノイズが走る所まで完全再現www
バカだろ、これ作った奴らバカ過ぎるだろ!
ビットマン3Dはポリゴン化されてますんで、-ボタンで視点変更も可能。
寄り視点、引き視点、そして画面全体を真上から捉えた16bit時代のような視点の3種類。
いやほんとバカすぎるだろwww
そしてここで残念なお知らせがあります。
僕一度このビットマン3Dでフリーズバグに遭遇orz
症状は2フェイズ目で仲間全救出してクリア目前というところで画面が固まり
そのままなにも出来なくなりました。
リモコン操作も一切受け付けず、泣く泣く本体側のパワーボタン長押しで一度電源オフ。
再び起動したら無事立ち上がったのでビットマン再開。
それ以降このバグには遭遇してません。
再現性がないバグはやっかいですよね。
再現してくれればきちっと報告できるんだけど。
しかし、いや、そんなことはないか。
いやいや、この作品ってほんとに細かい所までハードと
その時代の作品の特徴踏まえてゲーム作りしてるもんですから
僕の出会ったバグは一定の確率で出るよう仕込まれたものではないか
と一瞬疑ってしまいましたがいやいや、さすがにそれはないかな。
知らんけどw


64bit時代:ビットマン64
きました、64bit時代です。
ニンテンドウ64時代です。
まずはポリゴン数やテクスチャ表現が飛躍的にアップしております。
ゲーム性では2フェイズ目で敵を一定時間アイスビームを覚えたりします。
そしてロード時間大幅短縮w
助けを求める仲間もついに64体まで増えましたw
ロード終了時の画面ショックも出なくなり
ついでに64時代に多かった、低年齢向けの、ポップで可愛い表現もばっちり再現www


128bit時代:ビットマンWii
そして最終ステージはWiiの時代。
気合い入りまくりのレンダリングで敵は非常にごつい姿に。
色分けされたモンスターの特徴が外見では分からないほどにw
フルーツターゲットもフルーツがそのまんま再現できるほど、さすが128bitwww
ビットマンの風貌は相変わらずですが、使用回数無限の剣攻撃が可能となり
2フェイズ目には追加でロボットが登場するのでそれを剣で撃破するミッションも追加。
そしてWiiと言えばリモコン振ったりする体感操作ですが
ビットマンはフィールドが立体的になりまして、
一部の仲間は障害を越えて救出せねばならんのですけど
その時に行うジャンプの操作がリモコン振る、という動作になっておりますw



えー、こんな感じで、ハードの進化にあわせた
各ハードと、その世代のゲームの特徴をよく捉えた作り込みがなされています。
本当によく作り込まれています。
ですが、ゲームはどこまでいってもドットイートタイプであります。
ハードの進化とともにグラフィックや音楽が豪華になり
いろいろと追加要素がなされますが
ドットイートはどこまでいってもドットイートであります。
ハードでこんなこと出来るようになったから、その要素盛り込んで追加要素加えとく?
という安易な作りが酷く、世代を追うごとに、特にポリゴン化してからの
ゲームのクソゲーっぷりが凄まじいw

だが、そこがいいwwwww

いや、各世代をリアルに体験した人なら分かってもらえると思うんですけど
ほんとこんな感じのゲーム多かったんですよ。
ハードのスペックに踊らされて、ゲーム性を見失っていくゲーム。
なんというか、昔はよかったのに世代を追うごとに劣化していくゲーム。
無理に3Dとかしなくてもよかったんじゃないかと思ってしまうゲーム。
ここでふと思い出す。
ビットマンのゲームジャンル。
公式サイトによると、ビットマンのジャンルは

ビデオゲーム歴史アクション

となっております。
なるほど、たしかにこれはビデオゲーム歴史アクションだ。
ほんとに、ハードのスペックから、昔は人気だったジャンルが衰退し迷走していくところまで
見事なまでにビデオゲームの歴史の一部を再現したゲームだwwwww
いやはや、こんな細かすぎて伝わらないゲームを500円で売ってる会社どうかしてるよwww
もう頭おかしいですwww
ビットマンはオーストリアのBplusという開発会社が作りました。
WGP公式サイトに中の人のインタビューが載ってますが
Bplusはオーストリアで唯一の任天堂タイトルの開発会社だそうです。
うん、それはすごいな。
ということで、実力はあると思います。
なので、もっともっと遊べるゲームを作ることも十分できたでしょう。
ビットマン1&2をボリュームアップするだけでも十分遊べるよね。
それだったら懐ゲーとして500円の価値はあったと思います。
ゲームとしての価値はあったと思います。
しかし、だがしかーし!!!
Bplusは、ゲームとしての面白さを犠牲にして
ゲームの歴史をネタにしたバカゲーを作ってしまいました。
WGPのプロデューサーで、ポイントがずれまくった実況解説動画で密かに人気を集めている
ルイ・ラマール氏もツイッターでビットマンはけっこうクレイジーなゲームと表してましたが
うん、その通りです。
いや、けっこうどころじゃないな。

ビットマンはめちゃめちゃクレイジーなゲームであります!


最初にビットマンはドットイートタイプのアクションゲームだと言いました。
それは間違っていないけれども、間違ってもこいつにゲームとしての面白さを求めてはいけない。
ゲームとしての価値は、多分クソ以下。
遊べるのはせいぜいスーパービットマンまで。
あ、いや、こんなゲームでもすべてのフルーツターゲット回収して敵も効率よく倒して…
とスコアアタック狙うとそれなりに熱いけどね。
そうだな、スコアアタック好きな人はこれでも遊べるかもw
でも、ポリゴン化以降は煩わしい視点に劣化の一途をたどるゲーム性。
無駄に長いロードとかも再現しててもうアホとしか言いようがないw
Wiiの2フェイズ目、敵を一定数剣で倒せとか蛇足すぎるしwww

しかし

こんなにゲーム愛に溢れてる作品もありません!


ほんとに細かいところまで、特徴を捉えて作られています。
各ハードの特徴だけでなく、その時代のソフトの特徴や傾向までも完全再現。
いやいや、これをクソゲーと切って捨てるのは待って欲しいです。
ビットマンは愛すべきバカゲーであります。
ゲームの歴史を、皮肉たっぷりに振り返った、愛すべきバカゲーであります。
オーストリアの人はゲームの歴史をこう見たかw
日本にもバカゲー・ネタゲーは数ありますが、ここまで徹底したバカゲーはないなw
3Dドットゲームヒーローズのようなスタンスがいいところか。
インディーズまで含めると分からんけど。
これはネタに突っ込むスタイルが主流の日本の文化と
作品や歴史をまるまるパロディにしてしまうことの多い海外の文化との違いかもしれませんな。
いやいやいや、こういう文化交流はありでしょう。
十分ある。
その一点において、ビットマンは非常に意義のある作品だと思います。
よくぞ配信したマーベラスエンタテイメント。
これぞワールドゲームパレードの意義ですよね。
大作にはない、ユニークな視点の作品を配信する。
いやあ、ビットマン笑わせてもらったなあ。
うん、これいいです。
正直ゲームとしては、全くオススメできないですけど
ファミコン以前からゲームに親しんできた人は是非とも触れてもらいたい作品であります。
僕には気付けないような、さらに細かい処理のクセとか発見できる、かもしれませんw
久々に異様に満足度の高い作品でした。
こういうゲームもいいです。
僕は十分アリだと思います。
ちょっとまだうまく整理できてないんで記事にしてないけど
ゾンビインワンダーランドもいろいろと見所の多い作品だったし
いいなあ、ワールドゲームパレード。
次も期待してますよ。


以上、ビットマンで遊んでみたでした。
そうそう、一言加えておかないと。
ビットマンのクラシックモードを遊んでみたでした。
他のモードあるみたいなんですが僕はロック解除されてないんだよなあ。
Wiiだけネームエントリ出来てないからかなあ。
Wiiは正直もうお腹いっぱいなんだけどもちょっと挑戦してみるか。
ではでは(・ω・)/