The Classic と言う名を冠したピッチャー出来上がりました
昨日 久しぶりに西葛西の東京ベルエポックさんにお邪魔しました。
そこで、数ある Rattleware ピッチャーの中で、私的に最高傑作と思う昔のピッチャーを発見。
そのピッチャーでラテを淹れましたが、素晴らしい感触でした。
1年生の生徒さんにも何人か使ってもらいましたが、初心者の彼らでもすぐに違いが分かりました。
1980年代後半から1990年代前半、国内でスチーミング用ピッチャーとして流通していたのは、殆どがモッタ・アレッシ・メプラなどイタリア製で、非常に高額でした。
その頃に、私が米国の Seattle から カフェラテという飲み物と一緒に日本に持ち込んだのが Espresso Supply 社の オリジナルブランド Rattleware = RW ピッチャーでした。
価格も安く、何よりもフォーミング⇒ミックス⇒スチーミングがしやすくてラテアートも描きやすく、その後の Seattle 系カフェの日本での拡大に伴い一気に RW ピッチャーは、カフェラテ用ピッチャーとしてスタンダードになりました。
以後30年以上愛され続けて来ましたが、Espresso Supply 社の RW 事業が 同じ Seattle の Visions 社に引き継がれたことにより、廃盤となりました。
Visions 社のオリジナルピッチャー Revolution も Seattle スタイルで大変に良く出来ていますが、RW ピッチャーの廃盤はあまりにも残念であり、私より Visions 社に、『 FBCインターナショナルとしてカスタムオーダーするので こちらの要望のピッチャーを作ってほしい』と昨年リクエストしました。
こちらの要望のピッチャーとは ⇒ 私的に思う全盛期のRW ピッチャーの完全復刻版の作成です。
RW も数十年にわたり作り続けていたことで、注ぎ口やハンドルの形状、重さなど少しずつ変化していました。
RW として最後に納品されたピッチャーと30年前のピッチャーとは、かなり違いがありました。
リクエストした主なポイントは以下の4点
① 注ぎ口(スパウト)の形状 → なだらかな富士山型ではなく より尖って高くして欲しい
② 取っ手(ハンドル)の形状 → 特に薬指と小指がかかる部分のボディー本体への傾斜角
③ 注ぎ口(スパウト)の形状 → 横から見たときに 下に垂れないで欲しい
④ 全体に軽くして欲しい
① に付いては 下の写真の通り希望通りの理想的な形状に仕上がりました
② に付いては 下の写真の通りこちらも希望通りの理想形になりました。
ハンドルの人差し指、中指、薬指、(人によっては小指も)で握る部分が、ボディー本体に対して平行に近くなりました。
これにより、バリスタの意図とピッチャーの傾き=スパウトからミルクが流れ出るタイミングが一致するようになります。
③ 最近のピッチャーの多くが、垂れ方が様々ですが、スパウトの注ぎ口が下に垂れています。 垂らしながら描くアートには良いですが、
二手目を一手目に押し込みたい時や、一筆書き的に描きたい時などには、この垂れが邪魔になります。
その点、絶妙な角度の Seattle スタイルピッチャーの注ぎ口は、押し込みや流し、垂らしまで全てバリスタの意思のままに動きます。
これも今回の復刻版では最高の形状に仕上がりました。
④ 全体の軽量化 これは残念ながら叶いませんでした。 原材料のステンレス板の厚みが現在の主流である 1.1ミリであることから総じて軽量化は出来ませんでした。
ただ、注ぎ口の先端にかけて少しずつ厚みが薄くなっていき、ミルクが流れ出る最先端は絶妙の厚みとなだらかな傾斜になっています。
100%希望通りとはなりませんでしたが、ミルクの注ぎに関しては最高の状態になりました。
このピッチャーの詳しい情報は、FBC インターナショナルの YouTube にアップしていますので、チェックしてみてください。
Revolution ザ クラシックピッチャー 12oz
Revolution ザ クラシックピッチャー 20oz
Revolution ザ クラシックピッチャー 30oz