cell. / Plastic Tree | Sink

cell. / Plastic Tree

cell.
「プラネタリウム」で彼らに本格的にハマり始めた最中、僕の耳にこのアルバムリリースの情報が飛び込んできました。早速シングル曲をチェックして、3曲ともかなり好みの曲だったので期待を膨らませて発売日にアルバムを入手。・・・しかしアルバムの内容は良い意味で僕の予想を裏切る結果となりました。

オープニングの「cell」、続くシングル曲の「メランコリック」、「春咲センチメンタル」までは初聴ですぐにハマる事が出来て、聴き易いアルバムだなと喜んでいました。しかし4曲目の「ダンスマカブラ」で突如世界が変貌。何とも言えない不気味で重い曲で、ここから急激にアルバムの流れが暗の方向に変わっていきます。7曲目の「雪蛍」で再び流れが明に傾いてきたかと思えば、9曲目の「針槐」は有り得ない程ヘヴィで暗い曲。中盤の暗い曲があまり好きになれず、初聴時の印象は決して良い物ではありませんでした。

最近になってようやくこの「重さ」もプラの魅力だと思えるようになり、このアルバムが好きになってきました。さらに、同じような曲が無くアルバムを通して聴いても飽きない構成になってるのも、良いですね。一度聴いて気に入らなければ、時間を置いてから再び聞き流す感じで再生させると良い印象を持てるかも。

竜太郎氏の綺麗な歌声が聴きたくてこのアルバムを買ったのですが、それを前面に押し出した感の有る曲が少なかったのは残念。しかし、他のタイプの楽曲の魅力に気付く事が出来たので結果的に得をした気分ですね。一層彼らにハマるきっかけとなりました。

Most Favorite Song   「雪蛍」

シングルでこの曲が発売されていたからこそ、アルバム購入に踏み切れました。竜太郎氏の美声を存分に堪能できる冬のバラード。サビで鳴り響くシンセがより一層切なさを引き出していて、非常に良い仕事をしています。そしてラストの裏声は余りにも切なくて綺麗すぎる!