ここのところPACの皆(息子の学校の保護者達)がざわついてます。
なぜかというと、そろそろ来期(23年9月~24年1月)、なんの授業を希望するかというのを学校に申告しなければならず、それについては、サマースクールをどうするかというのも併せて考えないといけないからです。実際に新学期が始まって1週間の間は授業を変更することはできるのですが、希望する授業がすでに定員に達していて受講できないということもあるので、今回の申告はとても大切なのです。
サマースクールに関してのお話はこちらです。
https://kfromtokyojapan.blogspot.com/2023/01/english10english10-taken-in-summer.html
https://kfromtokyojapan.blogspot.com/2023/01/english10_21.html
留学生にとってサマースクールは、安易に受講してはならないものですが、カナダ人(ま、リッチモンドの場合チャイニーズですが。)にとっても、慎重に選択をしなければならない場面なのです。通常の授業であれば、授業についていけなくても、5か月もの1セメスターの間に担当の先生に相談したり、家庭教師をつけたりするなどの対策が取れますが、サマースクールという短期決戦では、そういった対策も取りにくいのです。そして、サマースクールであっても、通常の授業と同じく成績が成績表には反映させるので、サマースクールが上手くいかないと、学校の成績平均を下げてしまうという最も避けたい事態を引き起こす可能性があります。以前にもお話しましたが、カナダでは、大学受験の際は、高校での成績がとても大事なのです。
以前こちらで話をさせていただきました。
https://kfromtokyojapan.blogspot.com/2023/01/blog-post.html
また、私たち日本人にとっては、サマースクールは留学生、移民が高校に在籍できる年齢制限を見越してEnglish (10, 11, 12)を先取りするもの、という意味合いが濃いわけですが、それがすべてということではありません。授業についていけず、惜しくも単位を落としてしまった場合、サマースクールで再受講が可能で、そういった意味でもサマースクールは救済措置として機能しているわけです。
いずれにしても、日本の受験のように「夏を制する者が受験を制する!」、、、とまではいかなくとも、夏をどう過ごすか、というのはリッチモンドの学生にとっても大事なことのようです。考えてみればそうですよね。6月末に学校が終わり、9月から学校が再開するまでの、2か月にも渡る長い夏休みですから、教育熱心なリッチモンドのチャイニーズが、それをより効率よく活用しようとする、というのは大納得です。
私の周りにはUBC(ブリティッシュ・コロンビア大学。カナダのビッグ・スリーと言われる大学の一つ)卒の友人、知人がいますが、数年前(うん十年前?)の彼らの高校のときの成績と、現在UBCに合格するであろうと言われている成績はかなり違い、驚きます。もちろんUBCを卒業した友人、知人たちはとても頭がいい人たちなのですが、彼らの高校のときの成績よりも、今「これくらいないとUBCには受からないらしいよ。」とうわさで聞く成績のほうがすごく高いのです。カナダの有名大学は、どんどん狭き門になっているようです。その結果、皆、サマースクールや成績に関してもいっそう慎重になるわけです。
なぜそうなるかというと、世界中から、子供の教育に熱心な富裕層チャイニーズがリッチモンドに移住してきているわけで、だからといって、それに応じてUBCが大学の定員を大幅に広げているわけでもないので、当然毎年受験が激化してしまう、ということだと思います。
大学受験しかり、医療のインフラしかり、カナダの移民政策は、人口急増に対して生活のインフラが整うスピードが追いついておらず、思わぬところに弊害があるようです。
リッチモンドの人口増加のお話はこちらです。
https://kfromtokyojapan.blogspot.com/2022/11/blog-post_22.html
リッチモンドの医療に関してのお話はこちらです。
https://kfromtokyojapan.blogspot.com/2022/12/blog-post_21.html
https://kfromtokyojapan.blogspot.com/2022/12/blog-post_35.html