昨日は稽古場最終日でした。

全員で抗原検査をクリアした後、初めてマスクなし(心配な人はマスク着用)、衣装を身につけての通し稽古となりました。改めて一人一人の顔を新鮮に見つめました。そしてお互いから受け取る情報や熱量もいつもより高かったような気がします。



小さな稽古場から、天井の高いシアターΧへと『マリアの首』チームは移動します。


舞台は奥行きを生かし、チラシのメインビジュアルにあるのと同じ柱が空間を支え、戦後の長崎の街を立体的に表現します。


「もし雪が降る夜が来たら」

そこに向かって走り出すドラマを、その空間ごと、ぜひ楽しみにしていてください。

今回はYouTubeで予告編動画を公開しています。


1月に公演延期が決定した後に、稽古を続けて作品をかたちにしようと、出演者たちが有志で稽古場に集まってきました。

舞台公演、特に出演者がそれぞれに所属先が違う場合には、同じメンバーで同じ公演を行うことは非常に難しく、また『マリアの首』という作品自体も上演機会の少ない名作であり、他に似たところのない独特な作品でもあります。


そしてただ稽古を続けるだけでなく、その模様を収録して記録に残せることになりました。

シアターΧさんのご厚意により、本来使用するはずだった日程に劇場を使わせていただき、舞台美術を組み、照明も音響も入り、収録を行いました。


ただ公演延期決定後に他の仕事が入った出演者や、年齢的にまずは外出を控えなければいけない出演者もおり、全員がそのまま出演できた訳ではありません。

短期間で収録用の台本を作り、どうしても必要な役には急遽代役をお願いしました。

台本を持ったままの役もありますし、演出の南も出演をしております。


この収録は期間限定で公開しました。

そしてこの収録を編集して7分間の予告編を作りました。


でも、この予告編は1月の時点での『マリアの首』です。

わたしたちはさらに時間をかけて作品を読み解きました。議論を中心とした対話劇としてではなく、さまざま関係の中での人間らしさに通底する愛情までたどり着けたように感じています。


意図的につくりかけのように見せていた舞台美術も、いよいよ本番で、全貌を現します。


わたしたちは、この作品を見ていただくために長い時間をかけてきました。

いよいよ今週です。よろしくお願いします。



《マリアの首予告編》(7分間)

https://youtu.be/k3SBp0JVJ8g



※写真は1月の収録に参加した出演者です。



 
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ファミリーアーツwithエムズクルー・シアターΧ提携公演
『マリアの首 幻に長崎を想う曲』

作:田中千禾夫  演出:南英二

【出演】
那須野恵、新上貴美、斎藤萌子(エムズクルー)、
高橋未央(文化座)、小川沙織(文化座)
箕輪菜穂江、おのるみ、
島村勝、菊地真之、吉田道広
今井聡、青木隼、大森寛人、石井智也
近童弐吉


【スタッフ】
舞台美術:尾谷由衣、舞台監督:市川貴光
照明:竹内右史、音響:川口博、岸智美
衣装:萩原玲子、映像制作:高橋和久、カンタロー
宣伝美術:村中誠、フライヤーデザイン:濱野カホル
制作:株式会社ファミリーアーツ


【日時】

2021年10月
・20日(水)18:30
・21日(木)18:30
・22日(金)13:30
・22日(金)18:30
・23日(土)13:30
・23日(土)18:30
・24日(日)13:30
(全7回)

【会場】
シアターΧ(カイ) TEL.03-5624-1181 両国シティコア1階、回向院隣り
▲JR総武線両国駅西口下車、左へ徒歩3分

【チケット料金】
全席指定 〇前売り・予約 5000円 〇当日5300円
    〇アンダー25割引 3000円
※身体障害者手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方は、
  ご本人に限り割引料金2500円となります。
※割引をご利用の方は、当日受付にて証明書や手帳のご提示をお願いします。

【ご予約】
以下のアドレスからご予約いただけます。フォームに必要事項をご記入下さい。
https://shibai-engine.net/prism/webform.php?d=inb1522p



『マリアの首』の舞台は昭和33年の長崎。

セリフは全編にわたって長崎弁です。

長崎の人に訊くと、「わたしは佐世保だから」「少し北の大村の方だから」と長崎でも地域によって少しずつ違いがあるらしい。

また1月には録音をお願いしたのですが、録音してみると、だんだんに方言らしい抑揚がなくなるという現象も出てきました。


しかし今回の稽古には、心強い味方がいました。

出演者の高橋未央さん、小川沙織さんと同じ文化座の俳優さんである為永祐輔さん。


長崎出身の為永さんが、稽古場に通ってくださり、長崎弁を指導してくださいました。

為永さんは一つの言葉に、一つのイントネーションを教えてくださるやり方ではなく、お芝居を見ながら役者の表現しようとしているニュアンスを汲んで、一緒に最適な抑揚を考えてくれる指導です。


1月から時間をかけた分、よくなったことの一つは、方言かと思います。

本日で稽古は終了です。

為永さん、本当にお世話になりました!