「認知症になったら成年後見制度。」
そう思っている方は多いのではないでしょうか。
しかし、世界では今、その考え方が大きく変わっています。
海外は「任意後見」が主流へ
ドイツでは任意後見の登録件数が約648万件。
イギリスでは約934万件。
どちらも、「判断能力があるうちに、自分で将来を決めておく」という考え方が社会に定着しています。
世界の流れは、「誰かに決めてもらう」から「自分で決めておく」へと変わっているのです。
日本はまだ法定後見が中心
一方、日本では成年後見制度といえば、ほとんどが法定後見です。
認知症が進んでから家族が家庭裁判所へ申し立てを行い、後見人が選ばれます。
しかも、後見人の多くは弁護士や司法書士などの専門職です。
そのため、
「家族が自由に財産を管理できない。」
「もっと早く知っていれば…。」
そんな声を聞くことも少なくありません。
本当に大切なのは「元気なうち」の準備
任意後見なら、自分で後見人を選べます。
「この人なら安心して任せられる。」
そんな信頼できる家族や親族を、自分の意思で決めておくことができます。
認知症になってからでは選べないことも、元気なうちなら選択できます。
これが任意後見の最大のメリットです。
日本も変わろうとしている
政府は成年後見制度を見直し、より利用しやすい制度へ改正を進めています。
「一度始めるとやめられない」という課題も改善される方向です。
これは、日本もようやく世界の流れに近づき始めたと言えるでしょう。
相続対策よりも、まず認知症対策
私は相続の相談を数多く受けていますが、
本当に困るのは「亡くなった後」ではありません。
認知症になり、
『預金が動かせない』
『不動産が売れない』
『家族が何も決められない』
そんな状況になってから相談に来られるケースが非常に多いのです。
だからこそ、これからの時代は相続対策だけでは足りません。
「自分の人生を、自分で決められるうちに準備する。」
海外では、それが当たり前になっています。
日本でも、任意後見という選択肢を知る人が増えれば、
多くの家族が「もっと早く知っていれば…」という後悔を減らせるはずです。