契約書を作成する際には、明確な内容を伝えるために、正しい言葉を選ぶことがとても大切です。もし言葉の選択が間違っていると、契約の意味が変わってしまう場合もあります。契約書においてよく使われる言葉のポイントをお伝えます。
1. 数量を表す用語
契約書でよく出てくる数量の用語として、「以上/以下」や「未満/満たさない/上回る」があります。
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「以上/以下」
これは基準となる数値を含む場合に使います。 例えば、「1,000円以上/以下」という場合、1,000円も含まれます。 -
「/満たさない/超える」
こちらは基準の数値を含まないとき使います。 例えば、「1,000円未満」や「1,000円を超える」という表現では、1,000円は含まれません。
2. 時間を表す用語
時間や日付を示す場合にも、意味の違いが出てきます。
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「以前/以後/以降」
これらは基準となる日を含みます。例えば、「2月9日以前/以降/以降」という場合、2月9日も含めての話になります。 -
「前/後」
これらは基準の日を含まない場合に使います。同様に、「2月9日前/後」という場合、2月9日は含まれません、その前後の日を指します。
3. 「及び」と「並びに」の使い方
「及び」も「並びに」も、ある事柄を並列的に接続する場合に使わます。
しかし、契約書上では、「及び」は同じレベルの事柄を接続するときに使われ、「並びに」は「及び」で接続されたグループと別の事柄を接続するときに使われます。
「みかん及りんご並びにスイカ及びメロン」という文章では、果物グループであるみかんとりんご、野菜グループであるスイカとメロンが「及び」で接続され、果物グループと野菜グループが「並びに」で接続されています。
なお、同じレベルの言葉を3つ以上続ける場合は、「A、B及びC」となります。
まとめ
契約書では、言葉の選択を間違うだけで内容が正確に伝わるかどうかが大きく変わります。用語を誤って使うと、契約内容が尊重される原因になることもありますので、注意しましょう。
今後のポイントを抑えることで、より正確な契約書を作成することができます。