本日、業界内だけでなく世間を揺るがす非常にショッキングなニュースが飛び込んできました。
「大阪市北区の不動産をめぐる地面師グループの逮捕」
しかも、逮捕された中には34歳の司法書士が含まれていました。同業者として、言葉を失うと同時に、強い憤りを感じています。
今回は、この事件の「何が恐ろしいのか」、そして「どうすれば防げるのか」を司法書士の視点で徹底解説します。
■ なぜ「司法書士」が加担すると防げないのか?
通常、不動産の売買には司法書士が立ち会い、「本人確認」と「意思確認」を厳格に行います。司法書士は、いわば不動産取引の「最後の砦」です。
しかし、今回の事件が恐ろしいのは、その砦である司法書士がグルだったという点です。
プロの知識が悪用されると、一般の方が自力で見抜くのはほぼ不可能です。
■ 地面師が狙う「3つの条件」
犯人グループは、適当に物件を選んでいるわけではありません。今回狙われたのは「80代男性」の所有物件でした。
地面師が好むのは以下のような不動産です。
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所有者が高齢で、管理が甘くなっている
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空き家、または更地である(所有者が頻繁に様子を見に来ない)
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権利証(識別情報)が古いまま、または紛失している
今回のケースでも、ペーパーカンパニーを使って実体のない取引をでっち上げています。
■ あなたの大切な資産を守るためにできること
「自分には関係ない」と思っていませんか? 実は、知らない間に自分の土地が他人の名義になっていた… ということは、現代の登記制度(形式的審査主義)の隙を突けば起こり得ることなのです。
司法書士として、皆さんに今すぐ確認してほしいのがこれです。
①「不動産登記受付サービス」等の活用
自分の土地に動きがあったら通知が来る設定にする。
②権利証の保管場所を再確認:
紛失している場合は、より一層の注意が必要です。
③実家の「放置」をやめる
定期的に管理している姿勢を見せるだけで、犯行のハードルは上がります。
最後に
今回の事件で、司法書士全体の信頼が損なわれることを非常に危惧しています。 大多数の司法書士は、皆さまの財産を守るために日々心血を注いでいます。
もし、ご自身やご両親の不動産管理に少しでも不安を感じたら、信頼できる司法書士へ早めに相談してください。
「登記は、一度書き換えられると取り戻すのが非常に大変」なのです。
二度とこのような事件が起きないよう、私も改めて気を引き締めて職務にあたります。