柔道整復師は年間約4000名が国試を合格し誕生している。

接(整)骨院は郵便ポストのように街に溢れてかえっている一方、出生率は減少し田舎は過疎化が進んでいる。

人口減少は患者減少であり、そこに接(整)骨院が増えているとなれば当然ながら飽和状態である。

 

接(整)骨院は開業3年持ちこたえれば何とかなるという定説がある。

つまり、開業から3年以下で潰れる院が多いということだ。

実際、開業1年未満での倒産が60%以上というデータもある。

競争は激化の一途を辿っている。

 

接(整)骨院は昔から地域医療の担い手として地域に対して、健康という部分で社会貢献をしていたという側面もある。

それは柔道整復師としての矜持を持ち、接(整)骨院の業務を理解していた先輩方がやっていた時代だ。(このエリアには皆無)

 

この地域医療と地元医療勘違いしているから患者が減少していると気が付かなくてはならない。

自院から半径1~2km圏内、もしくは〇〇小学校(中学校)学区。

このようにターゲットを設定し、このエリアに対してアピールしていく人が多い。

まさに、地域医療の担い手としてだ。

しかし、私に言わせればこれは地域でなく地元だ。

このように小さなエリアに固執すれば、当然の事ながらスグに干上がる。

田舎のように過疎地区であるならば尚更だ。

 

施術技術がなくても、近いという利便性だけで選んでもらえる。

もちろん、利便性も重要だが院の売りが利便性だけでは本末転倒だ。

ここで怠けた柔整師は、患者の減少と共に焦り判断を謝る。

不正請求と院のサロン化だ。

不正請求に関しては、これがなくともやっている院が多い事も問題だ。

サロン化は、一見すると自費によるプラスαを生めると期待し導入する所も多いが、そもそも論で、周りを見渡せば多くの院が導入しており、二番煎じにもならない

 

整体・骨盤矯正・耳つぼダイエット・美容鍼・クイックマッサージ

これのどこに目新しさを感じるのか。

ここに注目している時点で敗北決定である。

 

地元を地域と勘違いし、サロン化で埋もれる。

潰れる土壌が出来上がっている。

 

当院は地元に拘っていない。

地域医療の担い手としてのプライドはある。

実際、当院に来院する患者はそのほとんどが学区外であり、通院エリアは半径80Kmである。

2時間かけて来院して頂いている方もおり、患者様の70%~80%はスポーツ選手(学生)である。

自虐ネタで、地元に愛されない接骨院という事もあるくらい、地元の患者は少ない。

 

だから、開業から約4年経過した今でも、岩手県のワンオペ接骨院の平均年商の倍をやっていると思う。

学区外(遠方)から患者様に来ていただく為には何が必要か。

サロン化し自費メニューを充実させればいいのか。

治療ではなく、気持ち良さを提供すればいいのか。

 

私が出した答えは、柔道整復師がやるべき事を当たり前にやる。

その為に、腕を磨き、知識と増やし、経験を積む。

この1点だった。

 

地元に拘り、サボった院は潰れる。

これが私の答えだった。

肩の疾患は外傷から慢性疾患まで本当に様々ある。

当院はスポーツ外傷(障害)を得意分野とし、日々診ているが慢性疾患も稀にある。

その代表格は五十肩

 

五十肩の定義はこうだ。

原因不明の肩の痛み(疾患)の総称。

そう、原因不明なのである。

 

ちなみに、四十肩という言葉を耳にしたことがあると思う。

むしろ五十肩よりも四十肩の方が有名かもしれない。

広告やチラシなどでもこの四十肩はよく使われる。

整形外科ですら四十肩を使う。

 

しかし・・・

医学的に四十肩は存在しない

言葉自体が存在しない。

30歳代に発症しても70歳代で発症しても、原因不明の肩の痛みは五十肩が医学上の診断名なのだ。

もし貴方が、整形外科や接(整)骨院、整体やカイロ、鍼灸院などの施設で、またはトレーナーに「四十肩」と言われたら素人だと考えてもいいだろう。

 

40歳代女性の患者様。

両肩の痛みと手指の軽度の痺れ感を主訴として来院。

整形外科を受診した際に四十肩と診断される。

湿布と痛み止めを処方され、使用するも疼痛緩和せず。

 

手指の痺れが気になり徒手検査を行う。

モーリーテスト→陽性

ルーステスト→陽性

アレンテスト→陽性

 

これは五十肩ではなく、ましてや四十肩でもない。

胸郭出口症候群である。

3つのテストは簡単に行える。

柔道整復師の養成校でも勉強する内容だ。

レントゲン撮影をし骨に異常が診られない、だから五十肩とは何とも安直な診断なのだろうか。

さすがは5月に地元の老舗総合病院から独立開院した、毎日混雑している人気の整形外科医である。

 

医師を養成するのは医大。

医大の、整形外科部門が情報や知識をアップデートしないから、そこで指導を受けた整形外科医がこうなる。

捻挫にギプス固定。

ろくに検査もせずに五十肩。

他にもまだまだある。

 

整形外科は検査機関と前にブログで書いた。

その検査機関が、柔道整復師でも分かる疾患を分からないとか、その存在意義を考えてしまうのは私だけだろうか。

 

 

 

よく当院に通院される患者さんからこういう話を聞く。

 

「整形外科に1ヶ月通ったけど全然痛みがとれない。」

「整形外科で薬と安静だけで何もしてくれない。」

 

まぁ。

まぁ、そうだ。

 

結論から言えば、整形外科は医療機関である事は事実だが、医療的(回復的)処置機関ではなく検査機関なのだ。

そう、ケガをした患者に対して検査をする場所。

それが整形外科なのだ。

手術が必要でない場合、やる事は投薬と安静の指示。

 

ケガをし整形外科を受診した場合、

①問診票記入

➁レントゲン撮影

③診察

④投薬(処方箋など)→必要に応じて固定

 

①と➁はケガの原因と患部の状況の確認。

③は医師による診断。(このエリアは誤診多すぎwww)

④は対処。

 

よく処方される痛み止め(湿布薬も含む)は痛みを一時的に麻痺させる薬であり、服薬をしたからといってケガの治癒が促進するわけではない。

整形外科における回復的処置は安静のみである。

ギプス固定もようは患部の安静だ。

 

整形外科の処置において、回復的処置を何かしているのかと言えば、当院の認識からすれ何もしていない。

治らないのは当然である。

 

医療機関選びを間違えると、早期に回復できるものもしなくなる。

整形外科は検査機関と割り切るべきだ。

 

捻挫なのか打撲なのか骨折なのか。

なかなか一般の人にはわかりずらいが外傷の専門家である柔道整復師は、徒手検査による鑑別技術を有している。

もちろん、電気療法などの回復的施術もある。

(骨盤矯正や整体、〇〇テクニック等は問題外)

 

本当に痛みを取りたいなら、どこに通院すべきかはあきらかであろう。