サスペンション・セッティングの根本。 | サスペンション屋の油圧まかせで気ままなブログ

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鈴鹿のサスペンションチューナー ファクトリーフラットアウト です!

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サスペンションのセットアップは、知的に大人な遊びです♪

立て立つんだ、ジョーおおおおお!!!!!!

サスペンション・セッティングの根本。

それは、硬さと高さのバランス取りに尽きます。

 

 

硬さは、

イニシャル(プリロード)で変えます。

 

高さは、

イニシャル調整ではなく、フロント突き出し/リア車高調整で変えます。

 

ポイントは、イニシャルを車高調整としては使用しないことです。

 

 例えば、リアスネーク対策をするとして

 リア車高を下げる狙いで

 リアイニシャルを抜くと、バネ反力が減ってグリップ力が減ります。

 

 つまり、それはより多くリアスネークが出る方向なんです。

 ほとんどのライダーが、この段階で

 正解の逆へ行ってしまい、よりスネークする状態で難しい乗り方をしています。

 

 これは、エンジンブレーキの弱い

 軽量な2stレーサーでも同様で、

 リアイニシャルを掛ける方が

 リアが浮きにくくなって、

 より思い切ってコーナーへ飛び込めるようになるのです。

 

  参考動画:90YZR250+#19ジョン・コシンスキー

  https://www.instagram.com/p/Bo-gapOjqtQ/?igshid=k2v7u7x4uksq

 

  進入時のリアが低目で、

  その分、リア伸びきりは、

  かなり硬いセットで

  ハードブレーキングでもリアが全く浮いてこない。

 

  フロントは、

  リアよりも、かなり強めのバネ反力があり

  進入から一次旋回でも

  モトクロスやダートトラックのような、

  やや前上がりな車体姿勢を維持して、車体が常に安定している。

 

   実際に、

   YZR250の整備をしていたメカニックさんや、

   メーカー関係者の方によると、

   YZR250のフロントフォークは

   空車1Gから手押ししても、

   全く沈まないぐらいにバネ反力が強くて、TZ250とは全く違う。との事

 

   リアも、かなり硬いが

   バネ反力自体は、TZ250でイニシャルをかなり掛けたのと同等。

 

   でも、リアダンパーの

   フィーリングはTZ250とは全く異なり、

   圧は、初期でスッと沈んでから減衰が出てくる感じで、

   伸びは、ちゃんと動くが、

   全くバネ感が無くて、他のバイクにはないフィーリング。とのこと

 

  車体が安定しているからこそ、マシンをしっかり寝かせられるし

  更に、ハンドルをインへ切ることが出来て、より高い旋回性を引き出せている。

 

  立ち上がり加速では、

  しっかりと深くまで沈んで加速トラクションに優れ、まったくスライドしていない。

  https://www.instagram.com/p/BvjlDEXAaq6/?igshid=1do9coaznk1yc

 

  YZR500でも、

  この車体の動きを実現できれば、

  世界GP500に、

  ジョン・コシンスキーの時代が、やってきた可能性はあったのですが、

  それは、当時の技術レベルでは進みすぎていて実現されなかったのです。

 

  このリアの安定性は、未だmotogpでも実現されていないのです。

 

  90YZR250+#19ジョン・コシンスキーが、この当時、如何に進んでいたか?

 

  だからこそ"キング"ケニーは、

  この方向性をYZR500でも望んだジョンを当時、放出したのでしょう・・・

 

  その後、この方向性を実現するために

  ケニーロバーツが造ったオリジナルGP500マシンが、

  エンジンの慣性マスが大きすぎる4気筒ではなく3気筒のKR3だと思うのです。

 

 

そして、基本的な理解として

イニシャルを掛けるほど、バネ反力が強くなり、

タイヤを路面に押しつける力が増えて、

伸びきり付近のグリップ力が強くなると共に、

タイヤを下方向へ押し下げるマイナスGが生まれて、浮きにくくなります。

 

だから、

フロントを硬くすれば、

フロントが重くなって、ウイリーしにくくなり、

リアを硬くすれば、

リアが重くなって、ブレーキングでのスネークが出にくくなります。

 

 

しかし、硬すぎると

ジャッキアップモーメントが発生して

反対側のタイヤが浮き上がりやすくなります。

 

それが、

バネやダンパーのいずれであっても、

リアが硬すぎれば、フロントが浮くし、

フロントが硬すぎれば、リアが浮きます。

 

これがセッティングする上での根本的なところです。

 

 

上記までの根本的な車体バランスを

ライダーの体重、体型や筋力や

カラダの重心バランスに合わせて補正するのが、

フロント突き出し/リア車高調整での高さ変更です。

 

高さを上げると、

高い側の重心が上がって、慣性モーメントによって浮きやすくなります。

 

それはマイナスの効果ばかりでは無く、

浮きやすさを使って、

沈む方向の慣性力に抗って、

サスペンションが伸び上がる手助けを出来る。とも言えます。

 

但し、本当に浮くことで

コントロールできない挙動が出ているのならば、下げる必要があります。

 

下げた場合は、伸びにくくなりますから、

バネの硬さが必要になる。=イニシャルを掛ける方向です。

 

 車高をサスペンション全長、または突き出しで

 5mm下げたのならば

 イニシャルは、少なくとも5mm追加で掛ける必要があります。

 

 その上で、乗車サグを計測すると、

 ライダーの体重、体型、筋力と

 カラダの重心バランスによって、計算通りでは無い値が出ますので

 (例えば、↓#34ケビンは、胴体が短く腕が長いのでハンドルは意外に低い=低重心な体型)

 @ピットロード

 https://www.instagram.com/p/B1Y6I5dnQRC/?igshid=dld5ybwmmnn8

 @立ち上がり加速

 https://www.instagram.com/p/BzfAkh5oGGV/?igshid=o6m7oocop6uf

 それを更に、

 ミリ以下の単位で

 イニシャル調整、車高調整を行って

 最大のGを生み出せて、

 超きもちいい「スウィート」な

 フィーリングを得られる「Gスポット」をピンポイントで見つけ出すのです。

 

 乗車サグの調整段階で、イニシャル調整の変化よりも

 サグが大きく値の変化するポイント、

 つまり、感度の良いポイントを見つけたら、そこがGスポットである可能性が高いです。

 

 これが、まんピーのGスポットです♪ なんつって、違います(^^;;

 

 

これらの傾向は、

ライダーの能力にかかわらず、

全てのマシンで共通する、絶対的な物理の法則です。

 

 

物理の法則に

自然に従って、車体セッテイングを行えば、

無理な乗り方をしなくても、ラクに速いタイムで走れるようになります。

 

中々タイムが上がらないのは、

物理的に、無理なセッテイングをして

物理的に無理がある難しい乗り方をしているからです。

 

ということは、

物理的に正しい、自然な車体セッティングにすれば、

いとも簡単に、速いタイムで走れるようになると言うことなのです。

 

 

#最近、この記事を読まれたオートバイメーカーの方から

 

 「レーシングマシンのセッティングの勘所を

  ここまで明確に書かれているものは他に無かったと思います。

  非常に参考になりました。」

 

 と、言って頂きまして、大変うれしく光栄に思っております♬
 



Frequency Flexible Optimized Suspensions
・Frequency 振動の周波数に応じて
・Flexible フレキシブルに、しなやかに
・Optimized 最適化された
・Suspensions サスペンション

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柔軟にしなやかに作動するサスペンションという考え方は、
路面状況を問わず

最高のフィーリング、キモチイイ官能性能を生み出すためなのです。

 

 

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FactoryFlatout
高島浩史
http://www.flatout.co.jp/Info.html