四年前の今日…


時間も今くらいだったかな。


イベントで関西にいた自分に連絡が入った。





【橋本さんが亡くなった】って。





まったく信じる事ができず…


「嘘でしょ?」「嘘ですよね?」と、繰り返す事しかできなかったのを覚えている。


東京に帰って橋本さんに会いにいき、変わり果てた橋本さんを見ても…橋本さんの人形にしか思えなかった。というか、人形であって欲しいとずっと思ってたのかもしれない。


後ろの扉から笑顔で登場して…「どおだ、小島?ビックリしたか?ハハハ!」なんて言う橋本さんを、不謹慎ながら想像した。










よく食べ、よく飲み、よく笑う。


試合は豪快で、橋本さんの試合を観たお客さんは、いつも幸せそうな顔をしていた。


橋本さんがIWGPチャンピオンの防衛を重ねていた時代に、自分は付き人をさせて頂いた。


ベルトに対する愛着がとても強い方で、いろんなイベント等にもベルトを大事そうに持って行かれたのを思い出す。


タイトルマッチの前になるととてもナーバスになり、日頃冗談ばかり言ってる橋本さんはいなくなった。


タイトルマッチの当日もピリピリしていて、試合が始まる一時間位前からコスチュームの紐を結んだり解いたり…貧乏ゆすりをしたり…。


でも、その“素”の橋本さんがとても格好良く見えた。


試合も格好良くて…日頃の面白い橋本さんとのギャップが激しくて…レスラーとして惹かれました。





そういえば合宿所に住んでいた時…日中出かけていて、夜遅く自分の部屋に帰り電気を点けた瞬間…


大量のセミが転がっていた事もあったなぁ。


自分が「セミが苦手なんです」と橋本さんに話したのを覚えていたらしくて、道場近くの多摩川周辺でセミを捕獲して「小島が喜ぶから(笑)」って言ってたらしい。





あ、自分がプロレスラーとして初めてチャンピオンベルトに挑戦した時の相手も橋本さんでした。


三冠のベルトにも挑戦した事があったな。


一回も勝った事がなかったけど、どれも印象深い。


また試合したかったけど…袈裟切りチョップを思い出すと…やっぱり試合したくないかも(苦笑)。


凄いチョップなんです、アレ。


チョップなのに、脳震盪を起こすんです…衝撃で。





なんか思い出がいっぱいあって…。


橋本さんは今、天国で何をしてるんだろう。








あれから四年…自分はまだプロレスラーとして頑張っています。


これからも、頑張っていきます。


天国から、プロレス界を見守っていて下さい。