【対談企画 第2弾】
同志社大学フットサルクラブTREBOLと神戸大学体育会フットサル部FORCA×Guerreillaの定期戦である同神戦が今年も11月16日に開催されます。
それに向け、今年は「同志社×神大」の対談企画を実現。
チームに、大学フットサルに、そして同神戦に懸けるアツい想いをそれぞれの立場から語ってもらいました。
第二弾は、キャプテンや学生監督として学生フットサルチームを牽引するふたり。
同志社からは、次世代キャプテン兼監督に就任し、自身の役割を果たしつつも楽しむ時は楽しむ、といった切り替えの鑑岡崎佑亮（写真右）。
神大からは、学生監督という立場に奢らず、誰よりも体を張り誰よりも粘るプレーでチームを引っ張る｢強い｣神大を取り戻した男岡村拓海（写真左）。
さすがはチーム代表者。テーマから脱線することも多かったが、その分激アツトークを聞き込むことができました。チームを代表する学生フットサルに対する思い、学生チームとしての熱弁トークをお楽しみください。
ー本日はよろしくお願いします。ではまず、お互いのチームの印象について教えてください。
岡崎：神大の印象は、とりあえずフットサルに対する意識が高いなと思ってる。試合すると試合後ずっとミーティングしてるのを見てて。学生リーグでも終わったらみんなで集まってiPad使ってしたりしてて、同志社はミーティング自体をあんまりせーへんからその辺神大はすごいなと思ってて…。あとはやっぱり今年のインカレ関西大会の時に思ったんやけど、チームの一体感がほんまに凄いなって。優勝した時に全員が喜んでたし、僕がキャプテンなってからもああいう一体感のあるチームを目指したいなと思います。
岡村：同志社の印象は、競技面で言うたら攻撃力高いし去年の同神戦でも感じたけどカウンターとか全部決められて、一人で打開できる選手も多くて苦しんできてて…組織で戦う武器があるって感じかな。個が強いチームやし、それがまとまって強なってるなってイメージです。
ミーティングせーへんの？同志社、理念とかめっちゃ話題なっとったやん。あの時にめっちゃミーティング重ねて、みたいなん言っとったからするんやと思ってた。
岡崎：あの時はめっちゃしたな。去年、今の4回生が新チームになる時にこのチームの理念を作ろうってなって。その人らを中心に1、2回生で意思もってる人が集まってミーティング重ねたけど、戦術的なミーティングで試合振り返ったりとかは全然ない。でもスカウティングはめっちゃする（笑）
岡村：するんや！
岡崎：スカウティングは毎回。マネージャーが撮ってくれた次の相手チームの動画を全員が見て、キーパーとか攻め方守り方、セットプレーとかを練習で共有して試合に臨んでる。
岡村：俺さ、同志社が初戦（昨季関西リーグ1部開幕戦）SWHやって、なんか二週間くらい準備したみたいな。結果負けたけどめっちゃ惜しかって。っていうのを聞いたから、やっぱスカウティングしやななって思った。
岡崎：スカウティングはするな。
めっちゃ身体張るなあって思う神大。ゴール前とか最後まで諦めんとやってて、学生らしいというか学生のチームやなって。社会人とやる機会多いから、たまに学生とやったらめっちゃ頑張るし勢いでめっちゃ来るなあと思う、特に神大は。
ーお二人は学生監督、キャプテンとしてチームを牽引する存在でありますが、どんな人物像でありたいと考えていますか？
岡崎：キャプテンになるってことは（チームの）先頭に立つ、指導者・大人のスタッフがおらんからキャプテンの自分が一番上に立つってことになるんやけど、今ちょっと意識してるのが上に立ちすぎるんじゃなくて「同じ学生」ってのを生かすために同じ目線で選手全員と接しようかなと思ってて。でもそのデメリットとして厳しく言えへんていう環境が出てくるわけで、そういう時は雰囲気見て締める時はちゃんと締めてっていうのをやってる。理想のキャプテン像は、ピッチにおるだけでチームに安心感を与えられる人。苦しい時とか負けそうな時でも僕がいることで周りの選手が「大丈夫や、なんとかなる」って思ってくれるのが理想かな。それくらい頼りになるキャプテンになりたい。そのためにプレーで示すのもそうやし、プレー以外の部分でもチームを引っ張っていきたいと思います。
あとさ、サテライトとトップの"溝"っていう課題むずない？
岡村：まじでそれ。うちは「ファミリー企画」とかがあって（選手とマネージャー）ごちゃ混ぜで遊びに行ったりするんやけど、やっぱベースが練習やん。そこを崩すのが難しい。崩すというか、同じように仲良くなってったり戦術を深めていくのがめっちゃ難しいと思う。めっちゃ話し逸れてるけど（笑）やからもっと全員でミーティングしたいなとは思ってる。今年はできんかったけど…スカウティングもトップだけでやったりサテだけでやったり、試合関わるとこしかやらんから。
岡崎：俺らも俺らも。トップの試合はトップの選手だけ。
岡崎：やろ？それとかもなんかな、機会があれば全員でやって全員で臨んだりしたら別々のチーム感とかなくなると思ったりするけど。
岡崎：ファミリー企画いいよな！（同志社は）OJTっていう戦術面だけ。3、4人のグループでトップの選手がサテの選手にアドバイスする制度がある。サテの練習場に行けへんから（チーム内で共有できるyoutubeに）基本全部練習中の動画上がるからそれ見て「何分何秒、こういう動きした方がいいよ」とか。
岡村：それ毎回？
岡崎：週に一回って決めてる。今まではやってたんやけどやってないとことやってるとこの差があったから、（自分が）キャプテンになってからはOJTのリーダー全員に週一で写メを送らせてる。「やった記録を俺に送ってきて」って。全員に送らせて今一ヶ月以上は続いてる。
岡村：それずっと同じメンバーでやるん？
岡崎：いや、1ヶ月くらいで変えようと思ってたけど今はもう二ヶ月目いったから次は11月で変える予定。
岡村：それはどういう組み合わせ？4、3、2回生？
岡崎：トップの4回生と3回生がリーダーで、3人グループやから2人目にサテの2回生とか3回生を入れて、最後に一回生をばーって入れてる。出来るだけ、言える人・教えてもらう人・教えてもらう人の構成になるようにしてる。ゴレイロはゴレイロで。そういう指導者おらんから、トップの選手にはそういう自覚を持てって結構言ってる、サテにちゃんと言ってなーって。
岡村：（神大は）ファミリーでは遊びとかご飯行くとかは真剣に取り組むけど戦術面はやらんから。前に同志社にはOJTの制度があるって聞いていいなとは思ったけど、まだ取り入れられてないな。
岡崎：逆に俺らはその遊び系がないから、LINE上では会話してるけど仲が深まるとかの効果はあんまりない。
けど、今度全員で食事会する！いつも日曜日は練習あるけど練習無くしてその日にする。それは、新チームになる時にトップとサテの溝っていうのをどうやって改善しようかを（今の）3回生で話し合って、去年組織づくりのセミナーを開いてもらってその時に「練習も大事だけど、ご飯が大事」ってめっちゃ言ってて。去年はあんまりそういうのなかったから今年は取り入れていこうってなって10月末に行く。どんな感じになるか分からんけど（笑）全員強制参加で食事会。
岡村：同志社は（代替わりは）インカレが節目やもんな。※神大は代替わりが関西リーグ終了時
岡崎：そうそう。そこが違うよな。いや、でも難しいよ。俺がだってキャプテン引き受けたタイミング、関西リーグの降格がヤバいみたいな。一勝も出来てない状態でキャプテン変わったからキツかったよ。
岡村：確かになあ…どっちがいいんやろな。
岡崎：（岡村は）監督やろ？キャプテンではないやろ？
岡村：俺はせやな。…あ、俺のターンやったっけ（笑）
俺は、伝えなあかんことは伝えるべき時に伝えるっていうこととプレー面として身体張ったりハードワークを一番先頭に立ってやること、あとは結果残すのが理想。ハードワークせんキャプテンはあんまり説得力がないと思うからプレーで魅せれる選手になろうと思ってる。あと学生監督の任期をもうすぐ終えるけど、意識してきたのは今年から社会人監督を新しく入れたからそこと学生の間に上手く立って、社会人監督が全部見るのは社会人やし不可能やと思うからそこは（自分が）間に立ってチームを回せればいいかなと思ってた。だから戦術面でも組織面でも人の話聞いたり、自分が決断するなら決断して上手く回すことを意識してやってました。
ー同志社も神大も学生フットサルを広めていく活動をしていますが、この「学生フットサルを広めていく」価値についてどのように考えていますか？
岡村：大学からフットサル始めた身やから入部前はあんまり知らんかったけど、実際始めてみて競技自体に魅力を感じる。サッカーの延長上にあるスポーツみたいなイメージがどうしてもみんなあると思うし、自分もそんなに詳しく知らん時はあまり魅力を感じてへんかったからプロの試合とかを見に行ったりはしなかったけど、（実際プレーしてみて）戦術面重要やし頭使ってプレーせなあかんし。サッカーは11人やけどフットサルやったら5人しかおらんから一人いなくなったらそのセットが潰れるくらいのもんやから、そこにも面白みがあると思うな。学生フットサルが盛り上がることによってもっと他の大学生の層とかそれより下の層が盛り上がっていって、競技とその面白さが広まってトップ層とかプロの試合見に行ったり、もっとプロ目指そうっていう選手が多くなったりしていくと思う。同神戦の企画とか、それ以外の広報とかいろんな活動で知っていってもらえばフットサル自体が盛り上がって最終自分らの試合にも見に来てくれたりすると思うかな。
岡崎：拓海も言ってたけど、僕も大学入って最初バリバリサッカー部でやるつもりやって、けどサッカー部入れんくて先輩に誘われて悩んだ結果フットサルに入って。最初は「ああサッカーやめたなぁ」って感じでなんでやめたんやろなぁって思う時期もあったんやけど、続けるに連れて自分もフットサルを理解してってフットサルの楽しさに気付けたし、試合とか出だしてからは「フットサルって面白いなあ」ってめちゃめちゃ思い始めて。今ではほんまに熱中してるから、フットサル入ってよかったなあって思えるくらいまで来とる！同志社と神大が広報とかも一番やってると思うし、高校でサッカーやってたけど大学でサッカー出来ひん子、高校で燃え尽きた子とかに大学でフットサルしてもう一回熱中できるものを提供できたらいいなって思ってる。まだ多分サッカーからフットサルに大学のタイミングで変えたらサッカー諦めた子やなって思われがちやと思うから、僕らが結果残してフットサルの魅力を伝えることでサッカーを諦めたんじゃなくてフットサルに切り替えたというかフットサルに挑戦しようって新たなチャレンジをした人っていう見方に変わってくれたらいいかなって思います。
ー二人とも素晴らしい！！
岡村：ちっちゃい頃から（サッカーは）ミニサッカーみたいなんあるやん。フットサルは教室みたいなんあるけど、ガチでフットサルするとこあんまないから…。
岡崎：ガチのフットサル…試合の白熱感っていうのはやってみないとわからんよな。
岡村：そやな。サッカーやってる人の中にフットサル向きの選手って絶対おるやん。そういう選手を高校くらいからフットサルにガチで転身させるためにもうちょい下の年代からサッカーとフットサル両立できるようなものがあればな。
岡崎：海外はサッカーの有名選手はちっちゃい頃にフットサルをやってたっていうの結構あるしうまくできてるよな。
でもほんまに、シンプルにおもろいっていうのが…アレ（フットサル続けられる理由）かな。後悔はないな、フットサルしてて。
広めていくで思い出したけど！神大の広報は、ほんまに凄いと思う。俺（同志社の）広報部署入っとったんやけど、今はキャプテンやから外れたけど同志社の広報はめちゃくちゃ参考にしてたし、たまに部署ミーティングとかするんやけど神大のことめっちゃ話して「また新しいことやってるわ」とかなってたから、ほんまに…凄い。
岡村：（広報担当に）言っとくわー（笑）
岡崎：参考にさせてもらってます！（照）
ーオフ（開講期間中）の日は主に何をして過ごしていますか？
岡崎：バイト！（笑）バイトなかったら、普段夜はずっと練習やから家でゆっくりするか友達と飯行くかくらい。
岡村：そやな、それくらいしかないな。
岡崎：でも絶対なんか予定入れようとするかな俺。
岡村：あーそれは分かる。
岡崎：なんか、何もない日があんま好きじゃない。だから、バイトもない練習もないってなったら誰か遊べへんかなーって声かけて無理やったら家でゆっくりしようかーって。
岡村：俺さ、オフ期間に予定めっちゃ入れる（笑）
岡崎：（俺も）めっちゃ入れる（笑）
岡村：一週間とか二週間とかあったら全部入れる！（笑）
岡崎：俺も旅行三つくらい。どっか行って帰ってきて次の日また旅行行って…
岡村：ここぞとばかりにな（笑）
岡崎：そうそう！
岡村：普段のオフはバイトかご飯くらい。
岡崎：練習も学校もなんもないオフはバイトとかあんま入れへん。もったいなくない？
岡村：確かに、一日あるもんな。俺もオフ期間には絶対バイト入らへん。ほんまはいっぱい入れるけど（笑）
岡崎：そうそう（笑）
岡村：なんかバーベキューとかめっちゃしてなかった？
岡崎：めっちゃした！この夏は川でバーベキューした。
あと、神大の回生旅行めっちゃいいな！3回生旅行とか。なんであんな回生全員で行くん？
岡村：逆に行かへんの？
岡崎：いや、俺は二月か三月くらいに三回生（選手）で岐阜の温泉行った。そのあとに同期の一人と後輩二人と旅行行ったな。この夏は、同期４人でまた温泉行った（笑）熱海行った（笑）
そう！オフってなると温泉！！もうどっかに遊びに行くとかじゃなくて、飯食って温泉行こかーって。夏休みとかは午前練習で飯食って昼から温泉行こかーって、2時くらいから行って風呂上がってダラダラしてもう8時とか。温泉やもん（ドヤ）みんな温泉好きやねんな。
岡村：分かる、良いわ！
岡崎：なあ！飯とか食いに行ったとしても温泉セットになる。
岡村：ハハハ（笑）
ー最後に、11月16日に毎年恒例定期戦「同神戦」が開催されます。意気込みをお願いします！
岡村：やっぱり去年は大敗、ボコボコにされてあの時は凹んだというかほんまに結構ショックやったし、メンタル面でもきつかった部分もあって。勝ちに行ってあの結果やったからなかなかきつかったけど、今年は一年やってきて自信もつけてきた人もいると思うしそこは思いっきりぶつけたい。同志社も今関西リーグ連勝してきて調子上げてるところやと思うから真っ向勝負でやりきりたい。そこでしっかり勝って自分らも関西リーグや全日につなげたいから、去年の結果からしてチャレンジャーとして挑みたいなと思います！
岡崎：OBの人とかもずっと言ってるけど同志社と神大はライバル関係であると思うから勝負には絶対勝ちたいし、学生選抜で仲良くなったメンバーとかもいるから個人的にはそういう対戦とかも楽しみやなーって思ってて。さっき拓海も言ったけど去年あの結果になって神大は相当な気持ちを入れて向かってくると思うんで、僕らも学生リーグと練習試合で二敗してるし真っ向勝負で挑みます！
ーありがとうございました！
〈終〉
取材＝伊澤菜美香（神戸大学）、撮影・取材・文＝河野真衣（同志社大学）、場所提供＝アスコフットサルパークMAYA