いやさか創研

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 高原裕一のブログ

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第109回起業家の息吹

いやさか文庫

ここ何年かの書籍を整理した「いやさか文庫」。

「書を捨てよ、町へ出よう」(寺山修司1967)とは、軽々に言えない時期です。

付箋やアンダーラインなどで汚れているものもありますが、貸し出しもしています。

事前にご連絡の上、三密を避けつつお越しください。

コロナと戦う(今何をすべきか)

新型コロナウィルスが経営に及ぼす影響は甚大なものです。

まずは生き延びるために何をするか、生き延びた後の対策をどうとるか、についてまとめてみました。

無料相談も受け付けています。

 

(1)財務の見通しを立てる
 コロナがいつ終息するか、終息したら売上がいつ回復してくるのか、誰にも予測はできません。しかし、「仮定」はできます。そこで、このようなことを提案しています。

3・3仮定法(3by3 Assumption)

 終息時期を3期間に設定し、その時の売上・粗利を3段階で仮定します。(上位・中位・下位)
 限界利益、変動費・固定費を検討し資金繰り表を策定します。
 従業員の帰休、対策経費の増加など特別要因を加味したうえで手持ち資金・運転資金がいくら必要かを想定します。
 そのうえで資金繰り対策を練ります。
 

(2)資金繰り策を打つ
 必要資金が割り出し、調達を図ります。

 メインバンク+政府系金融機関との折衝

 まずはメインバンク、と考えます。同時に政府系金融機関も併せて検討します。日々新しい施策が更新されていますが、タイムリーな情報は(よほどひどい金融機関担当者でない限り)金融機関が持ち合わせています。税金の滞納や約定違反がなければ、門前払いというのはなくむしろ親身になって頂けます
 そのためにも、(1)の見通しを立て、余力を残した信用枠、借入の確保につなげます。
 

(3)災禍時ならではの市場維持・市場掘り起こし策を打つ
 いまだからこそ、需要は生まれないか考えてみます。

顧客つなぎ+非常時ニーズに注目する

 まずは、回復した時にお客様が戻って頂けるかどうか、心配ですね。こういうときにこそ、お客様とのコンタクトを定期的に取っておきましょう。
 またこの時期に少しでも売上を作るための対策も必要です。案外この取り組みは終息後も商品として生きてくるかもしれません。
 

(4)社員のケア
 安全確保をはじめ、対策を打ちます。

安・雇・心・教

 まずは「安全確保」テレワークなども含め検討してみます。
 次に雇用調整助成金などで調整できないかを考えます。
 そして、心のケアも必要ですね。
 最後に、この時期にこそ、できる仕事、教育などを進めていくことも可能ですね。
 これらの対策を打って初めて、終息後の戦力維持につながります。
 

(5)終息後戦略の仕込み
 コロナ終息後、顧客やニーズの変化を見通して対策を考えます。

大災害後は価値観・行動が変わる「変化こそチャンス」

 未曽有の災害や戦争などの災禍に見舞われると人々の考え方や行動が変わります。テレワークが習慣化したり、一部節約モードが浸透したりなど、世の中がガラリと変わります。
 人の動き、仕事への考え方、地域や人との関係の持ち方、医療や健康に関する考え方もそうです。
 「どのような変化が待っているだろう」と考えるのも必要ですが、「どんな変化をつくってやろう」と能動的に仕組んでいくことも、今だけのチャンスです。
 

【無料相談】
 これまで、私どもは地域の中小企業のお世話になってきました。
 医療従事者の方々の奮闘ぶりを見て、こういう時こそ、プロとして地域の人に恩返しをしなければならない、と強く感じています。
 そこで、遠隔相談に限り、無料相談を受付けています。

 福井県内の方で、適正に納税をされている方、限定です。
 お問合せフォームから、ご相談頂いてもかまいません。
 また、スカイプ、ズームなどのアプリを使用してのご相談も可能です。
 
 まずは、お気軽にご相談ください。
 
 大変な時期は「大きく変わる」時期です。
 資金繰りで当面の問題が解消し、新たなチャンスを見つけませんか?
 
 ※もちろん、秘密厳守します。 

 
 
 

お問い合わせ

創業・創発にこだわるわけ

私はそれまで勤めていた広告代理店を退社し、1995年にいまの会社を設立しました。

広告・マーケティングの仕事ではそれまでできなかった、経営戦略や商品開発、そして人材開発を支援するコンサルティング事業をはじめました。

経営の内部にまで入り込み支援するなかで、地元経済の活性化を図るためには、中堅・中小企業の成長支援、活性化のみならず、進取の気性をもった新たな事業の担い手を発掘することが急務であると強く感じるようになりました。

当時ふくいの開廃業率は(全国的にもそうでしたが)逆転し、新規創業者が少ないことに危機感を感じたからです。

人口比社長輩出率ナンバーワンと言われた福井県ですが、学生や若者は公務員や大企業志向で「寄らば大樹」的考えの人が多く、経済格差がどんどん広がっている現状を目の当たりにし、可能性の芽をどんどん摘んでいってしまうような気がしてなりませんでした。

そこで、2003年には起業家創出を目的としたNPO法人を志を同じくする仲間とともに設立しました。

なぜ、NPO法人にしたかというと、地域の企業経営者が自らの経験や実務から得られた智恵、ネットワークという資源(これは見方を変えると、すごく大きな地域資源です)、これを創業志望者に直接授けていくことによって、これまでにない創業希望者に対する学び、インスピレーション(気づき)、インスパイア(動機付け)ができると考えたからです。

地域の創業支援組織は、もちろん立派にその職務を果たされていると思いますが、「人は人で成長する」(これが私の持論です)、関わり合うことで、コンサルの浅知恵(すみません、私もその一人です)を振りかざしてわかったようなわからないようなことを伝えるだけでなく、起業家と触れることで気づくこと、鼓舞されることが多くあると感じていました。

その創業支援の専門家の皆様に加えて、実際に創業を経験し、もがきながら悩みながら今日まで来たその軌跡、人生をなぞることでで気づく何か、を提供したいと考えました。

これは、いち営利企業ではなかなか理解されないと思い、NPOとしていろんな人に関わってもらえるような枠組みをつくる必要があると感じ、法人立ち上げに加わったわけです。

その事業の一つが「起業家の息吹」、100回以上、100人以上の地元福井で頑張っている創業経験者を招き、事業観、人生観を実体験、出会いとともに語って頂く会を開催することができました。いまさらながら、ボランタリーで参画いただいた講師の皆様には感謝の気持ちしかありません。お蔭さまで、延べ1,500人が受講されています。

また、これから、人生の大きな選択を迎える学生を対象に「ジュニア起業家体験講座」というものにも取り組みました。
偏差値偏重の社会からまだ脱していません。学校の先生が勉強の点数、偏差値で「行ける高校・大学」を示し、いわゆる足切り社会に適応させようとする風潮はぬぐえません。そこで、「起業家という選択肢」がある、ということ、「会社をつくるということは社会の循環をつくること」ということなど、学生に是非伝えたいということで、企業経営者らメンバー自らが講師を担い、ともにビジネスモデルを考える授業を開催しました。こちらもお蔭さまで延べ1.000人以上の中高生の方に学んでいただきました。

さらに、2004年から「福井発!ビジネスプランコンテスト」に実行委員として携わり応募総数1,200人を超えるまでになっています。福井市と支援機関、大学等が実行委員会組織をつくり、運営しています。この事業の目的は、「起業家の発掘」「起業家マインドの育成」で、この事業をきっかけに30名以上の起業家が巣立ちました。毎年100人もの応募者があり、これまでに500人以上の方と事業プランのブラッシュアップなどお手伝いをしてきましたが、そのような前向きな方々と触れるたびに、「福井はまだまだ捨てたものじゃない」と感じています。

このような活動をしながら、2007年から大学でベンチャービジネスの講義を持つようになりました。当時の福井大学産学官連携本部長から、私たちの活動をご評価いただき、「是非本学の学生にベンチャースピリッツについて語ってほしい」というご要請を頂いたからです。以来、毎年学生さんとふれあい、自らが「もし事業をするとしたら、どんな事業を起こすか?」「その時のビジネスモデルをどのように構築するか?」という最終アウトプットを考えてもらっています。

その他、県からの委託で、女性と若者の操業を支援する事業に参画したり、福井商工会議所の開業ゼミや新商品発表会の指導などをさせていただいています。

このように、私の仕事人生の多くを創業支援、起業家育成に傾けてきたわけであり、振り返れば、ライフワークのようになってしまっています。しかし、現状はまだまだ道半ばです。

今般、ふくい産業支援センターさんの「創業者育成プロジェクト」のアドバイザーとして、担当課の方からご要請を頂き、参画することになりました。

基本的に、偶数月第3土曜日の午後、奇数月第3金曜日の夜、同センターにて相談をお待ちしていますので、お気軽にお問合せくださいませ。
お問い合わせは、ふくい産業支援センター創業者育成プロジェクト まで。

社長の資質

組織は社長の器より大きくならないと言われたりしますが、そもそも器(うつわ)って何なのでしょうか。
心の広さ、小さいことにこだわらないといった単純なものではなさそうです。
こだわらなさすぎると、放漫になり、組織は早晩ダメになるのは目に見えています。
機能としての社長職としてとらえるのであれば、基本的な考え方、判断の軸となるものの見方、価値観などが確立され、組織が大きくなっていくように持っていける資質のようなものかと思われます。そこで、私なりにその要素を整理してみました。

社長の器を考える時に、基本的な資質として以下の要素を挙げます。
(1)覚悟を持っている
失敗を部下や取引先、環境のせいにしない。すべては自分が蒔いた種。
(2)高潔・潔さがある
ごまかしをしない、王道を行く。オープン・隠し事をしない。
(3)品格を高めている
相手のことを思いやる。「自分が自分が」という姿勢ではは品位が低い。
(4)現場主義に徹する
自分の安全な場所から出ようとしない「穴熊社長」では的確な判断はできない。問題は現場で起きている。可能性は現場に眠っている。
(5)戦略的な考えができる
目先の利益、浮利を追わない。3~5年後に向けて準備する。
(6)権譲を委譲できる
権限を部下に完全に委譲する。任せた部下の工夫を引き出す。
(7)理念を大切にする
ポリシー、存在意義、何のために・・を明確にし、周囲にまだ見ぬ未来をイメージさせる。
(8)異なる意見を言う人をそばにおく
苦言を呈する部下を排除しない。親衛隊(社長の立場を守ることを目的とする人)ばかりを置かない。

戦略もなく、未来のビジョンも掲げることが出来ず、人を信用して用いないために権限が委譲できないと、組織は大きくなりませんね。
また、理念という抽象的な概念ではありますが、何のためにがないと、何をしたらいいかが分からなくなり、社員の創発が生まれてきません。
覚悟、品格といったものがないと、社員は安心して働けません。


以上の要素が、組織のトップを張るリーダーに必要な資質ではないかと考えます。

もちろん、本人の実務力・現場感覚、顧客への洞察など能力的な側面と、「運」といった要素も必要になりますが、まずは自身も含めて心しておきたいことではあります。

 

http://www.eyasaka.jp/index.html

ビジョン・ドリブン

新年度も近いです。
新年度の戦略はできていますか?
戦略を策定する上で押さえておきたいことがあります。
それは、ビジョン(Vison)と存在意義(Identity)、そして理念(Policy)の再確認です。
これら経営に大切な「マネジメント・メッセージ」、V・I・Pをベースにした戦略を立てないと、
組織にブレが生まれ、マネジメントの歯車がかみ合いません。
そのため、いちど、VIPテストを行ってみたらいかがでしょうか。 
VIPテストは弊社独自のもので、いくつかの項目でアセスメントします。
経営者と管理者・社員が同じ方向を向くために、どれだけの認識ギャップがあるのかを確認します。
わかっているはず→なぜわからない!にならないために、ほとんど言葉で表現されているVIPの認識のギャップについて落とし込みを図るための必要なツールです。
例えば、「創意工夫」など、よく理念等で使われる言葉ですが、そもそも、創意工夫をするということは具体的に何に取り組むことであるのか。あるいは、そもそも創意工夫を大事にしていることの本質的意義は何か?どのような背景や認識のもとにそれを大事にしているのか、について考えの統一がなされていないと、言葉が独り歩きします。
言葉が独り歩きし、それぞれの解釈が生まれ、そこから会社経営者の悲劇が生まれます。

多くの中小企業経営者の悩みの元は、幹部が分かってくれていない。ということです。
いわば自分の分身としての機能を自発的に果たせていない、というジレンマの渦に巻き込まれて抜け出せない悲劇が、
この言葉の認識のギャップ、誤謬にあります。

これをまず、埋めていく、合わせていくことが求められます。
言葉は常にその人ひとりひとりの解釈に微妙なずれがあり、それでミスマッチが生まれます。

だから人は確認するための対話をするのです。
この作業は戦略を語るうえで大事なプロセスであるといえます。

ご興味ある方は、VIPテストをご確認ください。

http://www.eyasaka.jp/viptest.html

商品力を高めよう

新型コロナウィルスの影響でイベントが次々と延期、中止になっています。この時期就活生や受験生にとっては十分な活動が出来ずにヤキモキしている人も多いと思います。

事業でも何かにチャレンジするにあたっても、大切なことは「自分の売り」を持つこと。
その「売り」を意識することで、一点突破!活路が見いだせます。
しかし、意外とそれがなかなか難しい場合もありますが、ひとつ考え方を変えてみましょう。

 


 
中小企業はこれから独自の売りを持たなければやっていけない傾向がますます強くなってきました。
顧客がお金を払うのは、その商品やサービスに価値を認めるからです。
中小企業は独自の売り、商品力を高めないとどんどん大企業に淘汰され、いつの間にか、廃業の憂き目にあってしまう。

就活生もそうです。志望する企業に、如何に自分の売りをアピールするかが勝負です。

そのために、どのようなことに注意すべきなのでしょうか。

(1)顧客に密着する(マーケットイン)
   顧客は何を見ているか、何を聴いているか、何を感じているか
   顧客はどのような痛みを感じているか、
   結果的に顧客はどんな便益を得られるのか
   ・・・これらについて、顧客の行動を観察し、形式知化します。
   そうすることで、供給側の視点から顧客目線での商品開発が可能になり
   顧客の視点で商品・サービスを発見することができます。

   就活も、相手が何を求めているのか、それに対して、自分が持つ強みは
   どう活かせるのかを念頭において強みを見出していってほしいものです。

(2)機能を限定し商品をとがらせる
   今取り扱っている商品の機能や便益を細分化したり、使用シーンや利用者の属性に
   分けて「どのような使われ方をしているか」を観察します。
   いろんな機能があるけれど、毎回1つの機能しか使わないということがあります。
   この部分をさらに尖らせるのです。
   そうすることで、「そうそう、こんなの待ってたの、シンプルな美しさで・・・」
   という評価につながります。

   就活においてもそうです。学生時代に様々な取り組みをしてきて、身につけた経験や
   考え方、スキルは、どんなものでも採用側企業の戦力としてプラスに働きます。
   しかし面接やエントリーシートの記入のときは、長所を絞ることが大事です。
   印象強くなります。

このように、商品戦略においても就活においても、自身を売り込むために必要なことは、
的を絞り、集中するということではないでしょうか。

http://www.eyasaka.jp/blog/blog3.html

商人の生きる道~郷に入っては郷に従え~

郷に入っては郷に従えという言葉があります。

商人はその土地、地域、国のしきたりや法律にのっとって、自分商売を如何に生かすかを考えるのが本道ですね。

その意味で、今回、カルロス・ゴーンさんの脱出劇について、彼の記者会見を見ると強い違和感を覚えました。

その国で仕事をするということは、その国の法律や税制、仕組み、制度の中でものを売り、利益を上げていくということですが、今回の「違法な」出国は、どのような事情があれ、許容されることではありません。

グローバルな展開をしている日産、ルノーの経営者であれば、そのカントリーメリットやカントリーリスクを十分理解・納得したうえでその国で事業をしているハズなのに、ゴーンさんの記者会見の言い様は、日本の法制度を批判して、自己都合の主張ばかりを繰り返しているようにしか思えません。

一部の日本人ですら、彼の行動に対して、まるで国と戦う英雄のように評価している人がいることも、違和感を覚えます。

ゴーンさんには、日本に戻り、日本の司法制度の中でちゃんと自分の主張を述べて欲しいと思います。

以前、トランプさんが大統領になった直後に、ソフトバンクの孫さんが、真っ先に会いに行き、アメリカへの投資を増やすことを伝えました。

この記事に触れたとき、流石(さすが)、これぞ商人だ!と感激したことを覚えています。

郷に入りては郷に従え、時の為政者の政策に合わせた商売を行う。

経営者、戦略家、起業家、社会起業家・・いろんなビジネスリーダーの呼称はありますが、すくなくとも、商人(あきんど)とは、そういうものだと思います。

いずれにしても、覆水盆に返らず、ゴーン ハズ ゴーン。

おせっかいな組織と創発

蟻のコロニー(集団)は、巨大な住居である蟻塚を作ります。

しかも蟻塚の内部には女王蟻の部屋をはじめ、食物を置く部屋、仲間の亡き骸を置く部屋など、機能的な構造になっています。

 

なぜ、このような大事業が蟻にできるのか。

その行動生態を支えているものが、蟻同士のフェロモンのやりとりです。相互に近隣の蟻とそれぞれがもつフェロモンを交換して、結果的に生産的な行動につなげているとされています。

これは近隣生態の創発性、トポバイオロジーと呼ばれるものです。

 

蟻の集団には指示命令者がいないのに全体として統率の取れた行いができる蟻たちに私たちは見習うべきものがあると考えます。

 

ある大手電子機器メーカーは「創発」をテーマに研究を進めています。また、この企業はマネジメントの基本方針として、「おせっかい」を掲げています。

 

それはまさに、近隣の関係者との相互関心性、相互関与性に価値を置いたマネジメントであると言えます。

 

自部門最適ではなく、前工程、後工程、そして部門スタッフの動きを観察し、感じ、全体最適を目指す。

このような組織風土を大切にする企業こそが先進的企業といえるのではないでしょうか。

 

怠け者よ、蟻のところに行って見よ。

その道を見て、知恵を得よ。

蟻には首領もなく、指揮官も支配者もないが

夏の間にパンを備え、刈り入れ時に食糧を集める。

<旧約聖書・箴言6章6~8節>

※特定の宗教をお勧めするものではありません

いやさか創発推進プログラム

http://www.eyasaka.jp/souhatsu_s1.html

子供はみんな「試すこと」が大好きだった

子供のころ、粘土遊びに耽っていました。

いろんな色を試し、形を試行錯誤しながら、自分のイメージに近づけていく。

頭の中のイメージを手を使って粘土で再現するという作業に飽きることなく、時間を使っていたように思いだされます。

こうしたら、どうだろう、ああしてみたら、意外に面白いなど、試してみることで、気づき、形がつくられていく。

 

人は大人になるにつれ、この試行錯誤の喜びを忘れてしまいます。

こと、仕事になると、「失敗しないよう」「ミスを犯さないように」と注意されます。

ミスなく業務を進めていこうとすることは大切な取り組みではあります。

また、学校教育の現場でも「ミスなく」「決められた通りにことを進める」ということは、将来の従順な働き手を育むという教育目的からみても重要なことであると言えます。

 

しかし、一方でその弊害があります。

失敗を恐れる風土が行き過ぎると、新しいやり方を試してみることなく、言われたことしかしない人間が出来てしまいます。

失敗があるから気づき、チャレンジするから楽しくなるわけで、このような「試す取り組み」を評価しない組織にはなってほしくないですね。

 

会社によっては、チャレンジ評価制度のようなものを設けて、失敗を恐れずチャレンジすることを評価することを推奨しているところもありますが、それでは不十分です。この制度に縛られ、ワクワクしなくなってしまうからです。

 

SONYは創業当時「自由闊達で愉快な理想工場」を綱領に掲げたと言われています。

制度ではなく、基本的な価値観として、社長や幹部自らがトライする風土を作っていくことが必要です。

 

ワクワクするトライを続けられるようにするため、創発型人材啓蒙活動を組織的に取り組むことが必要になってきます。

創発型人材育成1(トライ型人材)プログラム

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