菅直人代表(新首相、63)を選出した民主党の新執行部体制が7日、スタートした。この日午後、党役員を決める両院議員総会を憲政記念館で開催。幹事長に枝野幸男氏(46)を充てる人事が承認された。枝野氏は小沢一郎前幹事長(68)からの引き継ぎが済んでいないことを明かした上で、自身の「政治とカネ」のクリーンさなど、小沢氏との違いを強調。一方で小沢氏は両院議員総会に現れず、不気味な沈黙を守った。
目の前に迫った参院選。小沢氏に代わり指揮を執る枝野氏だが、いきなり波乱の船出となった。「内定してすぐにごあいさつに伺いたいとお願いしていましたが、引き継ぎのためにお会いいただける方向で調整していただいている」
幹事長職の引き継ぎなしに、記者会見に臨んだ枝野氏は、「重責を重く受け止めており、不安でいっぱい」と弱気節で切り出した。さらに「学ぶべき事は多い」と小沢氏を持ち上げる場面も。しかし実際に打ち出したのは、小沢氏との決別と言えそうだ。
「(政治とカネは)クリーンにやってきている」と強調。「きょうを限りに、企業団体献金を(もともと)少額だが受け取らない」と表明した。さらに小沢氏が定めた「陳情窓口の幹事長室一元化」に一定の評価を与えつつ「誤解を招いた」と改善を明言した。
「(行政刷新担当相として)行政の透明化を進めてきたが、党運営も透明でないといけない」。政策調査会が廃止されたり、小沢氏の「鶴の一声」だった党運営からの変革を掲げ「記者の皆さんにも丁寧にわかりやすく話したい」と、剛腕との決定的な違いも口にした。
夜にはNHKの番組に出演し、参院選の改選2人区の複数候補擁立方針について「共倒れのリスクが非常に高いところもある」と述べ、地域事情に応じて見直しもあり得るとの考えを示した。
両院議員総会後、各議員らは「もう親小沢も反小沢もない」と口をそろえ、表面上は“ノーサイド”だが、小沢氏に近い若手・中堅で作る「一新会」はこの日朝、会合を開いた。「今はじっと耐え忍ぶとき。人事についても文句を言うのはやめよう、という雰囲気だった」と出席者。裏を返せば「雌伏の時」。ある小沢氏側近は「今度の代表戦(9月)は絶対に動く。小沢グループで首相を作る」と息巻いた。
両院議員総会に出席した同グループの議員の中には、枝野幹事長就任に拍手をしない議員や、登壇をちゅうちょする党幹部も。そして小沢氏は姿を現さなかった。「新体制には協力しない、ととられても仕方がない」と関係者。自身が擁立に深くかかわった候補者を中心に全国を飛び回り「小沢軍団」と呼ばれる個人秘書もてこ入れを続けるという。
新生民主はスタートから、党内の埋まらぬ溝と、小沢氏の存在感が結局、際だつ形になった。
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