北海道の地元鉄を敵に回して、炎上することも覚悟して(コメントは受け付けないが)申し上げたい。北海道民鉄ってそんなに清廉潔白なんですかと。

最近のキハ183系ラストランをめぐるSNSなどを見ていると、内地からの撮り鉄がレンタカーで無理な追いかけをしているのは危険だし気分が悪いのでそんな輩は北海道に来ないでほしいと、道民鉄が呼びかけているのに対し炎上している。「北海道を守る」という掛け声もあるなど鼻息も荒いようだ。追っかけで危険運転をする屑鉄は内地民・道民を問わず擁護するつもりはもとよりさらさらない。しかし、地域を守るために来るな!という地元鉄の声がその選民意識っぽさの故に多くの人の癪に触るということではないかと思う。

振り返ればコロナのときも同じようなことがあった。緊急事態宣言発令下の東北地方の某県で県境の道の駅だったか高速道路のSAだかで他県ナンバーの車の運転手に声がけという圧力をかけた。あれと同じ。本人たちは使命感を持ちつつ善かれと思ってやっているのだろう。しかし、傍目には排他的閉鎖的と映ってしまう。なぜか? 悩ましいことは当該県に限らず何処も同じで、自分たちだけの問題ではないのだ。それをいかにも自分たちだけの問題ととらえて独善的になってしまうことに胡散臭さを感じてしまうのだ。そういう地域はコロナが明けて旅行需要が復活してもそのような考えでいる限り将来は明るくないなと思ったものだ。

話を北海道に戻すと、そりゃあ北海道は美しい。いい撮影ポイントもたくさんある。そういうところで日々平穏な雰囲気の中で乗ったり写真を撮ったりしている地元鉄からしたら、これからもずっといい気分で乗車や撮影を楽しみたいという気持ちもわからないではない。でもそれは北海道の内外を問わずみな同じ。しかし、暴走レンタカー=内地からの撮り鉄、それから北海道を守る=排除するというから、話がこじれるのだ。

それに北海道ってそれ単独で地域運営をやっていけるのか。北海道の独自財源だけで活動できるのか。北海道って数多ある地方と同じように、北海道単独ではやっていけないのではないか。要はお互い持ちつ持たれつなのに、来るなとはどのツラさげて言えるのかということ。

そんなこんなからすれば、暴走屑鉄には交通規則をはじめ世間のルールを守れと言えばいいのであって、北海道を内地の屑鉄から守るなどという選民意識が感じられると反発も激しかろうというものだ。

地方の人が東京に来て、スーツケースをゴロゴロひきづって駅構内や街なかをトロトロ歩いていたり、他府県ナンバーの車が右往左往していることに、東京もんとして迷惑だ、来るなとは思いもしない。冒頭に記したような輩は少数派、いや微数派だと信じたい。

↓以下は本文とは関係ない道内各地の寸景

中標津あたりにて(2018年9月)

↓十勝にて(2021年7月)

↓裏摩周にて(2023年2月)