先日私がチェンマイに出張に行っている時、取締役から「こんな記事が出てますよ」とメールが届いた。
その記事はまさに私がこの契約適正化支援サービスと共に各企業に訴えてきた、自社のノウハウの蓄積の必要性と外注依存による正社員のスキル低下に関する記事だった。
【参考URL】
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20081027/175268/?P=1
一時期社員の生産性向上やモチベーションプラン、業務効率向上という名目で色々な業務がアウトソース会社に業務委託され、その裏で就職氷河期と言われた世代は社員になっても、充分な社員教育や業務教育も受けられず、自分たちの仕事をそのまま外注に出し、自分はその業務は把握しない(出来ない?)傾向が目立つようになっていた。
私はその時代のツケが今こういった形で表れてきている気がしてならない。
今は売り手市場と言われているが、就職氷河期に派遣やフリーターで手に職を付けた人たち、スキルを自分の物にした人達が果して1企業の1つの駒として動こうと思うのだろうか?
私ならその会社の社員になるよりも、終身雇用に現実味が殆どなくなった現在で、正社員として何のスキルアップも会社が実施してくれないのであれば、自分の職制を活かした給料の高い道(派遣や業務委託や起業)を選択すると思う。
私が契約適正化支援していて一番感じたのは「外注の○○さんが辞めたらもうこの仕事は出来ません」「この会社しかこのシステムは判らないからベンダーの変更は考えられない」と真面目な顔をして話す管理職の方々がなんて多いのだろう、ナレッジの蓄積を何故しないんだろう。という事だった。
皆さん一様に仰るのが「今は移動が多くて前任の前任がこの契約をしたし、自分はまともに引き継ぎも受けてないから、業務の仕様や業務内容など判らなくて当然だし、フローなんて引き継がれていないよ」のお言葉。
でも管理職の皆さん、経営者の皆さん、良く考えてみてください。
今現在、それでもその業務は動いているんですよね?
実際に業務は止まっていない。で有れば、今の業務をフローに起こして整理して、今の業務をやっているベンダーさんや派遣さんにその業務内容を聞いて、作業仕様書を今の業務として作れば良いのではないでしょうか。
「引き継がれていない」
「契約当初をしらない」
それは過去の話で有り、今仕事は動いている。では、誰かがその仕事を動かしている筈。それを正社員が把握していない事は非常に危険なことに気がついていない企業が多いと思う。
今あなたが会社から任されている業務を全て委託会社や派遣社員に一任し、自分ではどのような仕事を誰がどの様にどんな内容で実施しているか、どんなシステムを利用しているか把握出来ていない場合、把握していないといつか自分に全てが降りかかり、外注依存から抜け出せなくなり、本当にその仕事が止まってしまう、または外注の主要人物が辞めてしまう事により著しく業績が落ちる結果になってしまうでしょう。
このブログを読んで管理職や会社を経営されている方々で、自社も外注依存かもしれないと思われた方、お気軽にご相談ください。
まずは現状を把握する事からご一緒に始め、きちんと内外製(内製化→正社員が行う業務 外製化→外注に依頼する業務)の根拠と自社のコアの部分しっかり策定して、
外注依存による自社のスキル、ナレッジの低下を事前に防き、何をコアとするか「コスト削減」なのか」「ナレッジの蓄積」なのか「スキル向上」なのか、ご一緒に考え是正し、自社のスキル向上を、正社員のスキルアップを実施しましょう。