桜の季節に見上げる横顔が
太陽のせいではっきり見えない
あなたの顔が微笑むたびに
あなたに似合う季節の訪れを想う。
このまま眺めていたい
このまま止まってしまえ。
桜の花びらはあなたの周りで
そっと風に舞って踊っていた。
桜の季節に震える肩は
季節の変わり目の飽くなき証言
あれから長く時が経ったというのに
まだ少しも変わらない
あなたの肩のぬくもりが
あなたの優しさを思い出させる。
あのときのあなたが立ち止まっていたのは
わたしが前に進まなかったからなのかな。
桜の花びらたちは冷たい風にのって
それでもあなたをまわりを取り囲んでいた。
桜の季節に話すあなたの言葉が
今も私の中で反芻される
何かにぶつかりつづける花びらたちは
やわらかく優しく纏わり付く
言葉を選ぶあなたの姿も
まっすぐ見れない私の弱さも
風に舞え、散ってしまえ
あなたの横でわたしはずっと桜の花びらを見上げていた
桜の季節にわたしはずっと花びらを眺めていた
あなたへの想いは伝わらないまま