「あたしのまくら」※ネタバレあり
小学生の頃
私の学校は制服でした。
スカートを履くのがとにかく嫌で
学校は特例でズボン・キュロットを穿いて登校しました。
「男女(おとこおんな)~」と冷やかされたこともあったような気もしますが、
そんなことよりスカートでいる方が嫌でした。
強くなりたいと思って柔道を習い始めました。
痛くてやめました。
中学に入ってからは諦めたのか、スカートの制服で登校しました。
それでも、男の子に憧れました。
「可愛い」より「カッコいい」と呼ばれたいと思っていました。
髪の毛は肩より下に伸ばしませんでした。
私服でスカートは持っていませんでした。
というか、スカートの形のものを持つようになったのは、ここ数年の事です。
メイクにも全く興味がありませんでした。
それよりアニメの真似をする方が好きでした。
お洒落にも、全く興味がありませんでした。
それより戯曲を読む方が好きでした。
今回の作品を見た方にお聞きしたい。
江幡を知っている人は、これを見てどう思ったのか?
江幡を知らない人は、これを見てどう思ったのか?
「これって、ご自身の噺ですか?」
もし、私自信の噺だとしたら、どうしますか?
見る目が変わりますか?変わりませんか?
関係を閉ざしますか?仲良くなりたいと思いますか?
LGBTという言葉を知っていますか?
FTMという言葉を知っていますか?
私が役者を始めてから、いつの日か、LGBT、性的マイノリティに関する表現をしたいとは思っていました。
そんな中、去年の3月に「ドドスカドン」で元男のオカマバーのママの役をやらせて頂き。
もっとキチンと、自分の言葉で表現する場が欲しいと思っていました。
今は世の中にたくさんの情報が流れていて、昔に比べて世間が性に寛容になったと思います。
それでも「女なのに」「男なのに」と他人を感じたこと、殆どの人があると思います。
動物的な本能なのかもしれません。仕方のないことなのかもしれない。
でも、それでも、
個性であることを認めてほしい。
女とか男とか関係なく、イチ人間として、見てほしいんです。
今回の作品を作るにあたって、意見をたくさん聞いた、専門学校の後輩・久住翠希。
彼は、FTMのトランスジェンダーを抱え、主に映像の世界で頑張っています。
私の周りでも稀にみる、男気ある男です。
私は、つくづく半端もので、
トランスジェンダーの当事者ではありません。
心も体も女であり、異性愛者です。少なくとも今は。
だから、私の言葉だけでは説得力がない。
これは、脚本の力を借りるしかないと思いました。
伝えたいことは、松澤さんがすべて脚本で昇華してくれました。
今回はゼロ距離で伝えたい私の本音たちばかりでしたので、松澤さんに頼んで本当に良かった。
落語という未開拓のジャンルにも挑戦して頂き、我儘ばかり言わせて頂き。
二人には、多大なる感謝を。
好き勝手やりました。エゴばかりでした。オヒトリ。
もうこの話題にはあまり触れないかもしれません。個人的にはやり切ったので。
今後、自分は表現者としてどう居たいか。
少しゆっくり考えることとします。