絵のない絵本
Amebaでブログを始めよう!
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>

都響第813回定期演奏会

背中が大きく空いた深紅のドレス。
金髪を靡かせながら颯爽と舞台へ。
着席して、一呼吸。
指揮者の合図で3本の弦で和音によるテーマを響かせると、時空を超えた世界が広がりました。
髪振り乱し、情熱を傾け続けた演奏。
終楽章で、冒頭と同じメロディーが奏でられると、もう、終局はすぐ、そこに・・・




インバル&都響がバック、ドイツ・カンマーフィルの首席奏者、ターニャ・テツラフの演奏によるエルガーのコンチェルト、デュプレの魂が乗り移ったのではないか、と思われるほど素晴らしいものでした。
なかなか演奏会で取り上げられず、最後に聴いたのは京都にいたころ(バックは故フルネ&都響、独奏は首席奏者の古川展生)なので、もう、12~13年前。改めて、これは、名曲だ、と確信しました。
アンコールはバッハの無伴奏パルティータ。しっかりとヴィヴラートを効かせた演奏は意外でしたが、美しい音色に酔いしれました。


休憩のあとは、シューベルトの「グレート」。
弦は8・10・12・14・16、木管は倍管で、前列・後列とも各4本。
え、振り間違えてない?   と思われるくらいの早いテンポ。それも、曲が進むにしたがって、どんどん、加速してくる。終楽章では、大丈夫か? と思われるくらいだけれど、ミスひとつなく、しっかりついてくる。この曲は「天国的な長さの曲」というイメージが強いのですが・・・

ときに、オーボエとクラリネットをマーラーの曲の時のように、天に向けさせたり。最後まで、聴いて、はたと膝を打ちました。シューベルトは「ドイツの音楽」なんだ!
まさに、シュトルム・ウント・ドランク(疾風怒濤)そのもの。こんなアプローチもあるんだ、と驚かされた演奏でした。このスタイルについては、肯定派も否定派も多いのでは、と感じているけれど。

全席完売の公演。
今日は妻が都合が悪く、高校時代の友人と聴いてきました。
ブラスバンド部OB会でクラリネットを担当されているのですが、首席奏者のサトー・ミチヨさんの柔らかい音色にびっくりされていました。

 

中村愛さん(Hp)のサロンコンサート

ルニエ「黙想」、トゥルニエ「森の泉のほとりに」、サルツェッド「古代様式の主題による変奏曲」、ダマーズ「主題と変奏」、フォーレ「塔の中の王妃」・・・・    
黛敏郎「六段」、パターソン「蜘蛛」、ベリオ「セクレンツァ」・・・





ハープの名曲(ないし難曲)、と言われて思い浮かべるのは、この二つのカテゴリー。美しい調べではあるけれど、「知っている人」しか聴かない曲。もうひとつは、斬新な作品。ハープ自体、現在の形になったのが、ドビュッシーの末期のころ。ギリシャの吟遊詩人が使っていた竪琴のイメージがありますが、実は、可能性を残しながら、進化し続けている20世紀の楽器でもあります。

昨日、銀座十字屋さんで行われたランチタイムコンサートに行ってきました。
アーティストは、中村愛(めぐみ)さん。お話も面白いんです。前回は、自己紹介の際、「フルートの中島有子さんです。そして私はハープの滝川クリステルです」と。今回は、「配られているチラシ(←人目を引く美貌の持ち主ながら・・・ と記載がある。事実だと思うケド)と私を比較しないでください」というツカミではじまりました。期待を裏切らないところがいいです。

演目は、日本人の手による埋もれたハープの作品から。最近、出されたCDの一部を曲目のわかり易い解説とともに演奏してくださいました。


【演目】

伊福部昭:ビルマの竪琴組曲~未使用曲、埴生の宿、荒城の月、仰げば尊し
伊福部さんは、映画「ゴジラ」の音楽を担当された方。竹山道雄の作品「ビルマの竪琴」の映画の音楽から。上座部仏教の僧侶が竪琴を爪弾くということは、ありえない、という説はさておき、物語のシーンのわかりやすいお話のあとに演奏。とても懐かしいメロディが続きました。

冬木透:かがりの愛と風
冬木さんは、ウルトラセブンの音楽を担当されたかただそうです。最終回、「ダン、あなたはウルトラセブンだったのね!」というアンヌ隊員のせりふのあとにシューマンのピアノ協奏曲の冒頭部分が流れるんだけれど、その選曲もされたのかな、などと感じさせる、とても情感あふれる音楽。

江原大介:ハープドリームス
これは、委嘱作品。スゴイですね、曲を書いてもらえる、というのは。
コンテンポラリーの作品ですが、いわゆる現代音楽とは一線を画す、癒し系のテーマ。美しい音色、あでやかなグリッサンドなど、この楽器の特性がいかんなく発揮された作品だと思います。

アンコールはグリーンスリーブス(冬木透編)でした。


十字屋さんで行われるコンサートは、第一線で活躍されているハーピストの方々が出演されており、加えて「演奏者との近さ」に特徴があります。お部屋もまさに、「サロン」の雰囲気。音の波を体で感じることができるところが素晴らしいです。冬木さんの作品だったか、江原さんの作品だったか失念してしまったのですが、曲の最後で、弦の両面を使って、高音部からと低音部からのグリッサンドを同時に奏でる、というスゴイ技を間近でみせてもらえました。


会場でCDを販売していたので、迷わず購入しました。昨日、聴いてみたのですが、これは、おススメ。基本的に家では録音を聴かないし、再生装置もPC。よって、6枚目の音源となりました。松村姉妹の演奏が2枚、X[iksa]の作品が2枚、多嘉代さんが乗った兵庫県立管弦楽団の「開幕の祈り」と題するものが1枚、そして、中村さんのアルバム。なぜか、全てハープの美しい音色が含まれています。

【CDの詳細は、こちら(スミマセン、中村さんのブログを無断引用です)】
http://ameblo.jp/meg-harp/entry-12131881174.html







メタモルフォーゼンとエロイカ

ゆったりしたテンポ、でも、とてつもない緊張感で始まったメタモルフォーゼン。ヴィオラの4番、5番が瞬間的に「あのテーマ」を感じさせるフレーズを奏でるものの、また、混沌の中に。中間部は速いテンポで強奏、実に「ドイツ的な音色」に変わっていました。また、ゆったりしたテンポに戻り、最後の最後で、良く知られたフレーズが。そして、終局に向かって、ピアニッシモが続きました。指揮者の手がおろされた後も、長い、長い、沈黙・・・



ヴァイオリン10、ヴィオラ5、チェロ5、コントラバス3(中央・最後列)による弦楽器だけで演奏された「メタモルフォーゼン」。和訳すると「変容」となるのですが、本来の意味は幼虫がサナギになる、とか、サナギが羽化するような「変身」ないし「脱皮」という意味が根底にあるそうです。譜面台は各人にひとつづつ。それぞれの奏者を独奏者として扱っています。
ホールで聴くのは3回目。いままでの2回は天井桟敷だったので気が付かなかったのですが、「弾いていない」状態の奏者がかなりいたりします。舞台すぐ近くの席だったので、それぞれの音が全てバラバラに聴こえる。ものすごく稠密な調べでした。
フランソワ=グザヴィエ・ロトはピリオド奏法の指揮者と聞いていたものの、あまり違和感を感じませんでした。解説を読み解くと、この奏法は「作曲された時代の形」で演奏することを主眼としたもの。黎明期には、ひたすらノン・ヴィヴラート奏法を前面に押し出していたのですが、今では、「ポスト・ピリオド」の時代になっているそうです。そもそも、当時は今のような大きなホールがなかったわけで・・・
この曲は「美しい曲」というイメージを持っていましたが、なぜか、慟哭が含まれている演奏でした。考えてみると、R・シュトラウスがこの曲を作ったのは第二次大戦の末期、というか終戦直前。美しいドイツの街並みが、空爆により次々と失われていたとき。最後の最後で出てくる「エロイカ」の第二楽章のテーマ、まさに、これはドイツの葬送行進曲だったのだ、ということを改めて感じさせる演奏でした。


【ヴァイオリン】
矢部さん、双紙さん、マキロン、山本クン(1列目)
ゆづきさん、エンカナ、久美さん、田口さん、横山さん、たぶん三原さん
【ヴィオラ】
店村さん、鈴木さん、村田さん、明子さん、綾子さん
【チェロ】
古川さん、松岡さん(だったかな?)、純子さん、長谷部さん、あと一人わからず
【コントラバス】
池松さん(中央)、あと二人はちょっとわからず

このメンバー凄いですね。首席奏者、副首席奏者がほぼ全員。
室内楽オケを立ち上げてみたら・・・   なんて、感じてしまいました。



休憩の後は、ベートーベンの交響曲第3番「英雄」。
第一ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第二ヴァイオリン、コントラバスはチェロと第二の後ろという対向配置。12、10、8、6、4 とやや小さめの編成。
普通よりもかなり早いテンポで始まり、どんどん早くなっていくようなスリリングな演奏になりました。都響が持っている、かろやかで透明感のある弦の音色とは全く違い、別のオケのような音色にびっくり。知らずに接したら、「ドイツのオケ」ですね、と言ったと思います。終楽章で、第一、ヴィオラ、チェロ、第二の首席奏者だけで演奏される部分があったり(←初めて聴きました)でちょっとびっくりしてしまいました。厚みはないけれど、キレがありました。歌うオーボエ、咆哮するホルン、荒ぶるティンパニ、まさに、シュトルム・ウント・ドランクを地で行くようなでした。
2016年度の開幕にふさわしい、素晴らしい演奏会でした。


帰りの電車でヴィオラの南山さんとご一緒になりました。
いろいろ、お話をさせていただいたのですが、やはり、奏法は指揮者の指示でいつもとは全く違っていたそうです。ちなみに、次はストラビンスキーのペトルーシカと火の鳥なのですが、こちらも対向配置になるそうです。チケット持ってなかったので、買おうと思ってウェブを空けたのですが、いい席はほぼ、売り切れ。残念ですが、あきらめました。今後、注目したい指揮者です。




【演目】
シューベルト(シェーンベルク編):ドイツ舞曲
R・シュトラウス:メタモルホーゼン
ベートーベン:交響曲第3番「エロイカ」
指揮:フランソワ=グザヴィエ・ロト
オケ:都響
於:サントリーホール




今日の夕食は・・・




ごはん
ポークソテー(ニンニク&マッシュルーム)
菜の花の辛し和え
菜の花のおひたし
大根の皮の糠漬け
デザートのいちご


おひたしは出汁をかけて冷蔵庫で3時間。辛し和えは和辛子を鰹節の出汁で溶き、お醤油を加えました。こちらのほうが、おいしかったかな・・・
イチゴは「さぬきひめ」。初めて店頭で見かけたので迷わず購入。上品な甘さの苺でした。
大根の皮の糠漬け、沢庵の味がします。不思議。

都響第802回定期演奏会 

大オーケストラ(弦は16,14,12,10,8 だったと思います)、ソプラノ独唱、混声合唱、児童合唱、そしてなによりも「語り」が重要な役割を果たす、ホロコーストをテーマに据えた大作。昨日、バーンスタインの交響曲第3番「カデイッシュ」を聴いてきました。ケネディ大統領暗殺事件を機に作曲を着手し、初演は作曲者自身が作った「語り」でしたが、アウシュビッツ・最年少の生存者、サミュエル・ピサール(法律家・外交官・作家、ケネディの外国経済政策調査委員会のメンバーとしてキャリアをスタートさせた)にリライトを要請。しかし、かたくなに拒んでいたもののバーンスタインの死後、9・11を契機に自身の経験を踏まえた内容に作り変えられた版で演奏されました。当初はご本人が出演される予定だったのですが、昨年ご逝去。代役を立てたものの、「この版は本人もしくは親族のみで演奏することになっている」というクレームがあり、ピサールの奥様と娘さん2人の「語り」となりました。加えて、バーンスタイン、ピサールとも親交があったインバルが指揮、となると、前々からとても貴重な演奏会、と位置付けていました。マイ・シートは合唱団がはいることになったので、なんとか別の席を確保しました。

年端もいかない子供たちをガス室に送り込むという無慈悲な行為を全知全能の神がなぜ、黙認するのか、ということをベースとした「語り」。次々と、「これでもか」というくらい暗く重い内容が続きます。始まってしばらくしてから、字幕を見ることが辛くなり、「語り」を音楽の一部としてとらえることにしました。でも、なんとなく、何を言っているのかわかってしまう。そんな中でも、「祖母が幼いころに聴かせてくれた歌」をソプラノが切々と謳う場面には感動でした。

カナンの地にたどり着いたとき、エジプトから脱出した人たちがやったこと、ユダヤ教を母体としゾロアスター教の要素を取り入れたキリスト教の十字軍や近世まで続いた魔女裁判の血なまぐささ、ある意味キリスト教の宗教改革版ともいえるイスラム教~当初はワクフと呼ばれる相互依存集団をベースにしていた~から派生した昨今のテロリストたち。加えて、「神」を否定した共産主義についても、結果からみると為政者自身が神と同様の存在になってしまい虐殺を繰り返した~ソ連、中国、カンボジア、いずれも自国国民へのホロコーストが発生した~。おそらく、初期は理想を追求していたのでしょうが「教団」が成立すると組織の利益を追うことが重要になるのでしょう。私自身は無宗教かつ自由主義論者で、宗教の自由も認める立場ですが(新興宗教についてはなんだかなと思っていますが)、全知全能でありながら、怒りに任せて自分の思いのままを実現してしまう「神」など、いないほうがいいのではないか、と常々、考えています。「初詣はクリスマスイブに」ということ半分冗談で言っていますが、これは、かなり真剣な私なりの宗教へのアンチテーゼです。

最後は大オーケストラをバックに合唱、児童合唱、ソリストが「アーメン」と歌い、神への帰依ということになるのですが、ここが、どうしてもわからない。アホな観客がフライング拍手&ブラボーをしていたけれど、全くもって、オメデタイ人だな・・・
表面的にはフォルテッシモで終わる大団円でしたが、底辺に流れるあまりにも重く、暗い内容にしばらく身じろぎもできませんでした。

何度も、何度もカーテンコールがあり、ホール全体に明かりが灯り、楽員さんたちが退出をはじめる頃にはかなりの方が帰途についていました。いつものように合唱団が退出をはじめたら、拍手で送っていました。ほぼ、全員が退出を終わるころ、指揮者、語りの2人、ソリストが誰もいなくなった舞台に登場。残っていた観客は総立ちになりました。

もう一回、聴きたいですか? と聞かれたら、「しばらく間をおいてから」と答えたいです。「トゥーランガリーラ」同様~こちらはある種、陶酔からだと思いますが~魂を抜き取られるような曲~しかも、いちばん触れられたくない部分をかき回されるような~なので。

現在では、西欧的価値観が普遍的価値観ということになっているけれど、中東の混乱はこれから生じていることは間違いないと考えています。そもそも、戦前の植民地政策(特にサイコス・ピコ協定)、戦後のイスラエルの建国と労働力確保のための移民政策など、西欧の都合に合わせて行ってきたことのツケがまわってきたのではないか、と改めて感じた次第です。この価値観の大転換がない限り、そして天動説的な「宗教的不寛容」がなくならない限り、平和はやってこない、と確信している昨今です。






【演目】
ブリテン:シンフォニア・ダ・レクイエム
バーンスタイン:交響曲第3番「カデイッシュ」

指揮:エリアフ・インバル
語り:ジュディ・ピサール、リア・ピサール
ソプラノ:パヴラ・ヴィコパロヴァー
オケ:都響
合唱:二期会
合唱指揮:冨平恭平
児童合唱:東京少年少女合唱団
合唱指揮:長谷川久恵



前半のブリテンの作品も秀逸。
4/24(日)ミューザ川崎で、水星交響楽団(アマオケですが、かなり水準高い。加えてパンフレットの曲目解説が素晴らしい)による演奏会があります。招待券も頂けるようです。あまり登場しない演目なので、お時間のある方は、是非。
http://www.suikyo.jp/?page_id=9






かなり重たいブログになったので、今日のブランチ。

コーヒーブレイクしてください。


3/25

ブーランジェリー・オウバカナルのバターフランス&白パン
コーヒー(私)
カフェ・オ・レ(妻)
オムレツ・和風ソース(鰹節・鯖節・鯵節の混合出汁・味醂・醤油)で
ポテトサラダ

宍戸美和子さん&守重結加さんのジョイントリサイタル

3/17(木)、杉並公会堂・小ホールで行われた宍戸美和子さんと守重結加さんのジョイントリサイタルに行ってきました。おふたりは大学時代の同級生。前半はソロ、後半は2台のピアノによる演奏という構成でした。

【演目】
ラヴェル:序奏とアレグロ(宍戸さん)
プーランク:15の即興曲より1, 2, 3, 4, 5, 6(宍戸さん)
フランク:プレリュード、コラールとフーガ(守重さん)
(休憩)
モーツァルト:2台のピアノのためのソナタ
ブラームス:5つのワルツ
ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲


宍戸さんのピアノを聴くのは初めて。しかも、最初の曲がハープによるカデンツァを含むフルート、クラリネット、弦楽四重奏のための曲の編曲版。同じ弦楽器でも打楽器のような要素を持つピアノで、爪弾くことにより音が残るハープの音色をどんなふうに出すのだろう、と興味津々でした。冒頭のフルートとクラリネットのユニゾン、実にふくよかな香りのする音色。これは期待できる。続くハープのパートはペダルをうまく使って濁り無い音が奏でられました。ピアノ曲をハープで演奏することはよくあるのですが、伴奏を除くと逆はまだ接したことがありません。これだけの音色をだせるなら、ルニエの「黙想」あたりをプログラムに乗せてもらえれば、楽しいだろうな、などと感じた次第。エスプリの効いた演奏でした。
プーランクは、ほとんど聴きこんでいない作曲家。というよりも、つい最近、「フランス6人組」の存在を知った程度。とても、アグレッシブな演奏だったように感じました。

守重さんのフランクを聴くのは2回目。
いろいろな意味で「重い曲」というイメージなのですが、しっかりした力強い構成の中に、大学時代からもっていた美しい音色が散りばめられているのが素晴らしかったです。


若宮さん(仕事の傍ら、ノイ・フィル&新座交響楽団の指揮者として活躍中)と会場でバッタリ遭遇。休憩の時、お互い、「どこで?」という話になりました。コンサートにご招待いただいたりなど、いろいろお世話になっている友人。図らずも、桐朋の同期生のコンサートで顔を合わせることができました。


モーツァルトの2台のピアノのためのソナタ。
クラシックを聴き始めた高校のとき、スコダ&デムスの演奏をテレビで見て大好きになりました。エアチェックした音源を何度聴いたことか・・・
「のだめ」でこの曲が取り上げられて、久しぶりに聞いて以来。ファーストは守重さんが担当。とてもかろやかで、華やかな調べにうっとりしてしまいました。おふたりのピアノのタッチの、1+1が2にも3にもなるような感じを受けました。

ブラームスの5つのワルツ。ここからは宍戸さんがファースト。
初めて聴くと思っていたのですが、知っているメロディがたくさん出てきて、とても懐かしい気持ちになりました。名曲だと思います。


ハイドンの主題による変奏曲、こちらも高校時代にワルター&NYフィルのレコード(!)を擦り切れるくらい聴きました。でも、「つまんない」という感想しかなく、どうしても好きになれなかった曲。
転機が訪れたのは北山のホールで接したアルゲリッチ&ネルソン・フレイエの2台ピアノ。この曲の新たな魅力を発見しました。
今回の演奏、彼らに勝るとも劣らぬ出来栄えでした。室内楽専用のホールだったので、息遣いまで感じられるくらいの「近さ」も演奏そのものにプラスされたのだと感じています。

アンコールはフォーレのドリー。
終演後、守重さんにご挨拶できました。
あっという間に終わってしまったコンサートでしたが、ホールをあとにしたとき、21時を回っていました。楽しい時間は駆け足で過ぎ去ってしまうということを再認識した次第です

守重結加さんのサロンコンサート

吉祥寺の水口病院のB1カフェで行われたサロンコンサートに行ってきました。



【演目】
シューベルト:ソナタ第13番 イ長調
シューベルト=リスト セレナーデ「聞け、聞け! 雲雀!」
リスト:巡礼の年 第2年への追加「ヴェネツィアとナポリ」
ラフマニノフ:楽興の時 より第1番、第4番


ピアニストの守重さんは桐朋学園を卒業、現在はベルリン芸術大学で研鑽を積んでいます。昨年、リーズの国際コンクール(←ラドゥ・ルプーが優勝している!)で一次予選を通過したほどの腕の持ち主。大学在学中の頃から、何度かコンサートに通っています。
はじめのころは、とても、繊細なタッチが特徴的でした。ベルリンで学んで、180度、奏法を変えたようで、芯が一本通ったようになりました。音量もしっかり出て、やや硬質な音色に変わっていてびっくりしたことがありました。

シューベルトのソナタを弾く前に作曲者の紹介。そして、「シューベルトの歌曲を思い浮かべながら聴いてください。きっと、歌が聞こえてくると思います」と。ピアノの音が紡ぎ出されると、絹の布でそっと「こころ」を撫でられるような優しさがホールに溢れました。マーラーの交響曲第6番「悲劇的」では巨大なハンマーを振り上げる場面が2度ありますが、そんな音も出せるという余裕の中、大学時代の美しい音色がよみがえってきました。「進化しているピアニスト」と、改めて感じた次第。2楽章が始まると、たしかに、心の中で歌が聞こえていました。
後ろの方に座っていたので、あまり、良くはみえなかったのですが、手の動きにも優しいイメージ。ガブリエル・リプキンの公開マスタークラスを聴講していたとき、「ドビュッシーのヴァイオリンソナタ、ピアノの最初の和音と2つ目の和音、鍵盤に指をつけて弾くのではなく、上から落とすように、そして、鍵盤に触れる瞬間に減速するように」というアドバイスがあったのですが(←なぜか、とても透明感のある音が出る。チェリストなのに、なんでそんなこと知ってるんだろう・・・)、そんな「手」の使い方もあったのではないか、と感じました。

シューベルトとリストは関係があるんだとか。リストは作曲家でもありピアニストでもあるのですが、ピアノの先生をたどっていくとシューベルトにたどりつくんだそうです。

「巡礼の年」は3曲から成っていて、最後はタランテラのリズム。これは、毒蜘蛛・タランチュラに刺されたあと気が狂ったように踊るさまを表しているんだとか。そういえば、パターソンにも、「タランチュラ」というハープのための曲がありました。言われてみれば、そんな雰囲気があったような・・・

「楽興の時」というと真っ先にシューベルトが思い浮かぶのですが、ラフマニノフも作曲していたとは!     でも、ロシアの音楽でした。

アンコールはシューベルトのドイツ舞曲。
とても、充実した午後のひとときを過ごすことができました。


守重さんは、3月末まで日本で、また、ドイツに戻るそうです。
3/17(木)、杉並公会堂・小ホールで大学時代のお友達の宍戸さんとのジョイントリサイタルがあります。「のだめ」で有名になったモーツァルトの2台のピアノのためのソナタなどがあり、面白いかな、と思っています。
お時間のある方、是非。

日々のこと

2月25日(水)から2月28日(土)

ほぼ一日中、渋谷文化芸術センター・さくらホールでガブリエル・リプキンの室内楽・公開マスタークラスを聴講してきました。
ひとつひとつの音をとても大切にする指導にびっくり。加えて、受講者が演奏した後、まず「この曲について質問はありませんか?」と必ず聞き、問題意識を確かめていました。レッスン時間の大半をボウイングだけに費やしたり、最初の13小節に注力したり、と、ご本人もおっしゃっていましたが、マスタークラスらしからぬ指導でした。でも、突然、音の響きが変わる受講生もいたり、でとても贅沢な時間を過ごすことができました。

もっとも聴きたいチェリストというだけでなく、指導者としても相当高い能力を持っているように感じました。次回も開催するようであれば、是非、聴きたいと切望しています。


特に印象に残った参加者は2組


ドビュッシー:ヴァイオリンソナタ(Vn:岡村亜衣子、Pf:坂本彩)
ヴァイオリン、ピアノとも、素晴らしい出来栄え。
弦の上をナナメにすべらせる弓の使い方ができてる、と褒められていました。
ピアノの最初の和音と2つ目の和音、鍵盤に指をつけて弾くのではなく、上から落とすように、そして、鍵盤に触れる瞬間に減速するようにとアドバイス。美しい音色がさらに透明感を増しました。ドビュッシーらしい、透きとおったパステルカラーを感じる演奏でした。


リゲティ:無伴奏チェロソナタ・1楽章、2楽章(櫃本瑠音)
うまい!  というかモノが違う、という感じ。
リプキンはこの曲の由来を説明。私も知らなかったのですが、ヨーロッパで偶然出会った女性に恋をしてしまい家に帰って作ったのが1楽章。なので、これは「愛の歌」。想い続けて5年後、これまた偶然にパリでその女性と出会い、話をすることができた。のですが、結婚しており、子供もいるということもわかってしまう。で、家に帰ってすぐに書いたのが2楽章とのこと。この背景を知ると、「なるほど」と感じます。
ピッチカートをかけてのポルタメントのクレッシェンドの方法(そんなのできるのかな、というのが正直なところ)ですが、その見本を示したり、でとても見応えがありました



3月1日(日)
杉並公会堂で中島彰博氏の指揮でアイリス・フィルの演奏会に。
ラフマニノフの交響曲第2番が出色の出来。哀愁の色濃いメロディーに、浸りました。前半はフリーのヴァイオリニスト、真野謡子さんの独奏でブラームスの協奏曲。美しい音色でした。


3月3日(火)
ミッドタウンで月一回行われる「100万ドルナイト」と題した為替の講演会に参加。




3月5日(木)
川口リリアで、ヒラリー・ハーンのブラームスのコンチェルト。
なんて美しい調べ!  いままで、どちらかというと、骨太な雰囲気の演奏だったけれど、演奏スタイルが変わったような気がします。バックはフィルハーモニア・管弦楽団。決して、「うまい」というわけではないけれど、おおらかな演奏ゆえ、独奏者にとっては弾きやすいアシストだったと思います。後半は、ベートーベンのエロイカ。2楽章以降はベスト。これをフィンランディアとアンコールの悲しきワルツで挟みました。シベリウス生誕150年を意図したプログラムでしょうか。


3月6日(金)
応援しているピアニスト・守重結加さんの演奏を聴きに練馬生涯学習センターに。
ショパン、ベートーベン、アルベニス、ドビュッシー、フランクと日本に居ながらにして欧州各国の景色を楽しめるようなプログラム。それぞれの曲で、音色もタッチも変えた素晴らしい演奏でした。
ピアノの整備状態もベストとはいえず、ドビュッシーを弾いているとき、大声で携帯電話で話をするという馬鹿者の妨害にもかかわらず、心が折れることなく平常心で弾ききった心の強さに驚きました。いいお友達をもっているようで、その恥知らずの観客をつまみ出したのはナイス・アシストでした。
これからが楽しみのアーティストです。
竹澤恭子さんみたいになるといいなぁ・・・(実は、正式なデビュー前に一度聴いている)


3月8日(日)
久々のダブルヘッダー。
14時から東京芸術劇場で河村尚子さんを迎えて、インバル&都響のオール・シューマン・プログラム。
硬質で透き通った音色が印象的。クララが弾いているんじゃないかと錯覚するくらい素晴らしい。木管奏者との絡み合いもステキ。でも、チェロ・パートのやわらかな音色との掛け合い、いままで聴いたことがないくらい素晴らしかった!
休憩後は、交響曲第4番。ものすごく速いテンポで始まり、えぇぇぇぇぇ!  
ピアノ協奏曲のときとは弦の響きが全く異なり、南ドイツのオケのような雰囲気。シューマンって、こんなふうに演奏するのか、と再認識した次第。
3楽章の途中で気が付いたんだけれど、1Fライトの袖の扉が開けっぱなしだった。おおごとにならなくてよかったけれど、これは、大失態だな。終楽章の途中で係の人が気が付いて締めたとたんに、音の響きがよくなった。反射音、結構、重要なんだ・・・


19時から文化会館小ホールで小澤洋介氏のチェロ・リサイタル。伴奏は鈴木恵子さん。演目は、ショスタコービッチ、ブリテンの無伴奏、ブラームスのソナタ第2番。
身の毛もよだつような雰囲気のショスタコービッチ、超絶技巧のブリテン、ほっとするブラームス、いずれも大熱演でした。

日々のこと

先週、先々週と藝大(大学と大学院)の学位認定公開試験をほぼ毎日、朝から夕方まで聴講したり、両国の国技館で相撲観戦をしたり(もちろん序の口から)、ととても忙しく「遊んで」おりました。

特に印象に残ったのが、宝生流の能「巴」。
藝大には能舞台がしつらえてあります。女子学生が「どうぞ、前のほうに」と勧めてくれるのですが、そっちの席は座布団なんですよね・・・   私はためらわず脇正面のパイプ椅子に。
観客のことは考えないで作ってしまったようで、まさに立錐の余地もないくらい。
火事でも起きたら「橋掛り」から逃げるか、と思ったものの、あれは「あっちの世界」とつながってるような気がして、やめておくことにしました。
巴御前を演じていたのが女性ということもあるからでしょうか、その悲しみがひしひしと伝わってきました。
あまりの素晴らしさに、見ていて背筋が伸びていくのがわかりました。
あらためて、能は音楽劇だな、と感じた次第です。


ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番

久々に、あの「鐘の音」を聞きました。

ソチ・オリンピック、浅田真央さんのフリーの演技でバックに流れていた曲。

改めて、憂愁の色濃いメロディをたくさん発明した作曲家だな、感じた次第。


プロムスでの演奏会から。ピアノは辻井クン。

彼の柔らかい音色は再現できてはいないけれど、十分満足。

http://www.youtube.com/watch?v=dGX3temma5Q



3月16日(日)、京響のバック、ルガンスキーの独奏で聴きます。

いつのまにか、完売になってる・・・

後半は、マーラーの交響曲第1番「巨人」。

応援しているハーピストの松村衣里さんが乗ります。「アダージェット」が代表的ですが、マーラーはハープの使い方うまいです。というか、不思議な使い方をするように感じています。3楽章、楽しみ。


日々のこと

放置ブログのようになっているので、たまには、小学生みたいな日記を書いてみようと思います。


7/13(土)晴 
猛暑という表現がピッタリの一日。
招待券が当たったので、第一生命ホールへ。演目はモーツァルトの戴冠式ミサ曲とフォーレのレクイエム。録音ではわからないのですが、フォーレのレクイエム、ヴァイオリンが「おやすみ」の時間がものすごく長い。アマチュアの楽団ならではのサプライズがありました。コンミスがハープの隣。ヴァイオリンのパートを一人で受け持ち、演奏するときは独奏者のように立ち上がって弾いていました。これ、ありだな、と感じた次第。
私にとっては、フルネさんの最後の演奏会の曲。もう、こんな素晴らしい演奏は聴くことができないだろうな、と感じたことを思い出しました。
帰ってから、マンションの理事会に出席。


7/14(日)晴のち雷雨
朝一番で、昨日の理事会の議事録作成。理事長あてにメール送信。
新宿区主催の「夏目漱石と『現代を生きる』」という演目の講演会に出席。久々に大隈講堂にはいって、あまりのきれいさにびっくり。前半は姜尚中氏の講演、後半はパネルディスカッション。漱石のお孫さんの半藤末利子さん、そのご主人の半藤一利さんのお話がとても面白かったです。
駅に向かう途中、雷雨に襲われ、キャンパスの校舎のなかで、しばし雨宿り。久々に「とりやす」に行って焼き鳥とビールで乾杯。


7/15(月)晴
サントリーホールで14時からのコンサートに。
フィンランドの女流指揮者のエヴァ・オリカイネンでブラームスの悲劇的序曲、シベリウスのヴァイオリン協奏曲(独奏:クララ・ジュミ・カン)、シンフォニー2番。シベリウスの交響曲、2楽章の冒頭はラバスとチェロが対話していたりとか、トランペットとフルートの掛け合いがあったりとか、ホルン隊の素晴らしいハーモニーがあったりなど、また、新たな発見ができました。
自宅に戻り、メールのチェックをはじめたら、高校の同期・T氏の訃報が入っていました。ご逝去されたのが5月だったとか。かなり優秀な技術者だったようで、特許をずいぶんたくさん取得していました。まだまだ、人生、これからだというのに。悲しすぎます。
とりあえず、一斉送信の準備。といっても、ヤフーメールのシステムが変わり、1クラスあたり5~6本に分けて送信。一部手分けをして7/16に完了。


7/16(火)どんな天気だったか忘れてしまった
午前中、お習字のお稽古。
午後は、野口悠紀雄氏の「経済危機のルーツ・ものづくりはグーグルとウォール街に負けたのか」を読む。「超整理法」の著者でもある野口氏の切り口は素晴らしく面白い。とてもわかりやすい例を引いているので、お時間のある方は是非。
その合間にメールを送信。何件か届いたメッセージに返信。


7/17(水)天気については忘却力を発揮
オンライゲームで一日つぶす
夕方、ポストを見たら、都響から妻あてのお手紙。なんと、7/27(土)のコンサートの招待券がペアで当選。たしか当選者は10組で、応募者は相当数(4つのコンサートでアンケートに答えた方のなかからということでした)いたので、ここまでくると、神がかり的な感じがします。


7/18(木)晴のち雨
午前中、お習字のお稽古
午後、図書館で週刊誌・月刊誌をしらみつぶしに読破。


7/19(金)晴
東京音楽コンクール弦楽部門の第二次予選を見に、上野へ。
一人当たりの持ち時間が12分(といっても15分ぐらいかかっていましたが)、2人が演奏すると15分の休憩。2回目の休憩が60分という形で11名が出場して16時半まで。
出演者の演奏の素晴らしさに驚愕。それで、500円とは!
録音も含めて初めて聴いたヒンデミットのヴィオラソナタ、チャイコフスキーのチェロの曲「ペッツォ・カプリチオーソ」なかなかいいな、と感じました。
来年は、管もピアノも声楽も行こうかな・・・
各部門、本選は4名が出演予定。さて、誰が残ったか。個人的には、最年少(まだ高校1年)の北田千尋さん(Vn)。あとは、田原綾子さん(Va)、横田誠治クン(Vc)あたりかなと思っています。
こういう言い方はよくないのですが、コンクールは、ある種、幕下の取り組みを見ているようです。「次に出てくるのは」という目でみていると、本当に面白い。
家に戻ってから、大相撲の今日の勝敗を確認。応援している琴勇輝は勝って7勝6敗。あと1番で勝ち越し!


7/20(土)、7/21(日)は今のところ予定なし。
7/22(月)は19時からサントリーホールで、ドボルザークのチェロ協奏曲とグラズノフのバレエ音楽「四季」。 7/23(火)から7/26(金)までは、天気次第ですが、高原への避暑に行くかも、です。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 最初次のページへ >>