意外と1年前のホイールバランスネタのアクセスが多くてびっくりしてます。

ホイールバランスについて | 日々精進  (ユーロマイスターブログ) (ameblo.jp)


前回もタイヤ交換手抜き作業あるあるネタでしたが、今回も同様、バランス調整の際に古いウエイトをつけたまま、新たにウエイトを継ぎ足す手抜きについて。
 

初めて入庫する車両で時々見かけますが、このような作業を見ると悲しくなります。
 

左の画像だと奥に貼られているウエイトは1/4以下で済んでたであろうし、右の画像であればウエイトを貼る必要がありません。

 

作業者の手抜きのせいで余分に重いものがクルマに乗せられてることになります。
仮に1輪あたり50グラムのウエイトが余分についていたりすると4輪で200グラム。
バネ下重量は車体に対して10倍の重さの影響を与えると言われます。
よって2キロもクルマが重くなることになります。    
この2キロが燃費や動力性能に影響するかといえば微妙な数値なのですが。



 

環境面から見てみると、

日本では約8200万台のクルマが走っていますが、仮にその1割が200gの手抜作業をされていたら、1640トンの鉛や鉄が無駄なものに。

日本だけでマーチくらいの車が1640台分の鉛や鉄のムダが生じていることになります。
 

資源の節約や環境破壊抑制に努めることも自動車整備士の仕事の一つだと思います。

新型コロナ感染拡大防止の一環として、オゾン発生器(マーレ オゾンプロ)を導入しました。

 

 


従来のオゾン発生器と異なりオゾン濃度センサーを装備していますので、内装を傷めず効率的に除菌・消臭が可能です。

オゾン除菌消臭器 MAHLE社製 OzonePRO(オゾンプロ)製品紹介編 - YouTube

 

エアコン用フィルターを同時交換することでより高い効果が期待できます。

 

これまでも当店の代車はお客様に貸出す前に除菌作業を行ってきましたが、今後は、このオゾン発生器で空間除菌をプラスします。

もちろんお客様のお車も施行が可能です。

ご遠慮なくお問い合わせください。

オゾンによる新型コロナウィルス不活化を確認
press_2.pdf (naramed-u.ac.jp)

エーミングの準備を本格的に始めて約2年。

 

そして今年から本稼働のピヨピヨちゃんですが、この2年間で整備主任者研修、ディーラー研修、セミナー、Webセミナーに参加して感じた事をひとつ。

参加したどの研修もエーミングの作業方法や重要性についての話が中心で、ボディやホイールのアライメントについてさらっと流したり、全く触れなかったり、アライメントが軽視されているように感じました。


どのメーカーのメンテナンスマニュアルにもエーミングの前提条件に、「ホイールアライメントが適正値であること」と書かれていますので、ここをスルーするのはまずいと思います。


アライメントが狂った状態でエーミングをすると、自動ブレーキの誤作動や不作動、急ブレーキ時の車体の安定性にも影響を与える可能性があります。


下の画像は、当店に届いたばかりの新車のアライメントデータです。
大きな狂いではありませんが、お客様に納車する前に測定・調整しました。

 

 


安全なクルマであるためには、まっすぐ走ることが大前提です。

ホイールアライメントはこのように新車から狂っているようなクルマもありますし、使用過程で狂うものなので定期的に点検・調整したいところです。(現行の車検制度のサイドスリップ測定は全く意味がないので)

以下、わかりやすく解説してくれているテクノプロタカイ様のHPへのリンクの許可を頂きましたので以下をご覧ください。
 

自動ブレーキが誤作動するスラスト角の重要性|テクノプロタカイ (tp-takai.com)

 

テクノプロタカイ様、ありがとうございます。

 

 



ここ最近、近隣の同業者さん(指定工場・認証工場・鈑金塗装工場)から、エーミングについて問い合わせが増えてきました。

お互いの時間を節約するためにも、よくある質問をまとめてみました。

Q1 機材は何を使っているんですか?
A1  基本的にテクサRCCS2、RCCS2+を使ってます。

 

EN - TEXA RCCS2, radar and camera calibration solutions - YouTube


ADAS – Advanced Driver Assistance Systems - TEXA S.p.A.


使い方を工夫したり、機材をさらに改良すればもっと正確に効率的にエーミングできると思います。 実際、周南のエーミングエキスパートは機材と使い方に改良を加えてモリモリ作業しています。

 

 

Q2 スキャンツールは何を使ってますか?
A2 TEXA、BOSCHをはじめ、複数のスキャンツールを使ってます。
 

 

 

Q3 どんな方法でやるんですか?
A3 あんなやり方や、こんなやり方、いろんな方法があります。

   説明しきれないので、各メーカーの整備書をご自身でご確認ください。
 

 

 

Q4 作業環境は? 水平じゃないとダメなの?
A4 今まで読み込んだすべてのメーカー整備書に水平じゃないとダメと書いてるからダメだと 思います。
 

 

 

Q5  適当にエーミングやっても大丈夫ですよね?
A5  適当って........ (滝汗 
   普段、適当に整備してるんでしょうか。
    
*適当ではダメな理由をまとめた動画リンクの許可を頂きましたので、貼り付けさせて頂きます。AVARTHの間嶋さん、ありがとうございます!

特に10分00分秒からは必見です。
 


ブレーキやハンドルが勝手に動く時代が来ました。

さらに、しっかりやらなきゃですね。

Amebaへブログ引っ越しの為、某所からの焼き直し(備忘録)。

9PA カイエン

エンジンの調子が悪く、エンジン警告灯が点灯とのことで入庫。
スキャンツールでは、NO3シリンダーミスファイヤ、ランダムミスファイヤー、O2センサー不良の故障コードが記録されていました。
点検を始めてみると、アイドリングが弱々しく不安定。排ガスの匂いもちょっと怪しい感じ。
排ガスを測定すると、λ は1.10 でリーン。
フューエルトリムは覚えてませんが+10位だったと思います。

ミスファイアなのでいつものイグニッションアナライザーが登場しそうですが、今回はランダムミスファイアも記録されてるので二次エア吸いを疑い、スモークリークテストを実施。
マスターバックにつながるバキュームチューブにクラックがあり、二次エアを吸ってたようです。

バキュームチューブ交換後はミスファイアも治り、λは1.03までリッチ側に戻りましたが、O2センサーの波形を見ると反応がかなり鈍かったので、お客様に了承を得てO2センサーを交換。
交換後は新品センサーらしいきれいな波形になり反応も良くなりました。
排ガスのλは1.00ドンピシャ。

排ガスの匂いも変わって、マフラーからは水がジャブジャブ。
アイドリングも力強くびしっと安定。
明らかに調子が良くなりました。

 

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納車して後日、エンジンの調子も燃費も良くなったとお客様からご連絡を頂きました。

お客様の喜びの声は整備士冥利に尽きますね。