こんにちは。

今日はTwitter等で度々話題になる算数のお話です。

 

突然ですが皆さん、以下の問題の答えはなんでしょう?

 

模範解答は「皿が枚あります。1皿にイチゴを個乗せます。イチゴは全部で何個ですか?」です。

え?「5枚」「4個」じゃダメなの?と思った方も多いと思います。

Twitterでは算数のテストでこの問題に「5枚」「4個」と答えた子どもが先生に❌をつけられた、というツイートに対し、「数学的には一緒なのにどうして❌にならなければならないんだ」という意見が多く寄せられていました。

 

しかし結論から言うと、私もこのお子さんの解答は❌だと思います。

 

まず、なぜ模範解答が「4枚」「5個」なのかから説明しましょう。

これはイチゴが「5個」乗った皿が「4枚」あるので計算式は「5×4」になる、ということですね。

この模範解答の言い分自体は多くの方に納得していただけると思います。

しかし問題は「かけられる数とかける数の順序はそこまで重要なのか?」ということです。

 

5×4も4×5も数学的に一緒なのにどうしてはっきりと区別する必要があるのか?

その答えは、今回の状況における「5×4」はただの数式ではなく、実体を伴う数式だからです。

例えば物理で必ず出てくる運動方程式「ma=F」を考えてみましょう。これは単にm,a,Fという文字を計算するための数式ではなく、それぞれの文字が質量、加速度、力という意味を持っており、これは物体の運動を記述する式なのです。

例えば少し移項を行って「F-ma=0」とするとどうでしょうか?多くの人は「外力Fと慣性力maのつりあいの式」だと感じると思います。

もちろん数学的には同じですが、少し式をいじるだけでその式の持つ意味は変わってしまうのです。

今回のかけ算についても同じことが言えます。今回の状況では「5×4」という数式は「イチゴが5個乗った皿が4枚ある」という具体的な状況を表しているのです。数学的には同じでも「4×5」という数式とは表している状況が異なるのです。

但し、同じ「イチゴが5個乗った皿が4枚ある」状況でも「4枚の皿に順番に1個ずつイチゴを乗せる」という操作を5セット繰り返して完成した状況である場合は計算式は「4×5」の方が適切になるかもしれません。

 

私たちはほどんどの場合、数字(量)が絡む問題を、「現実の状況を一旦数式で表現してからその数式を(現実の設定はあまり気にせず)数学的に解く」という方法で解いています。数式を解く段階では現実の設定を無視して数学的に式変形を行っていけば良いのですが、立式の段階ではしっかりと現実の設定との対応を意識するべきだと思います。

数学の抽象的な世界に入っていく前の段階の小学生の時代にこそ、しっかりと意味を考えながら立式する訓練を行ってほしいものです。

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