上田秀人さんの時代小説が大好きだ。

しかし、一つ困ったことがある。

彼の書く本がディテールが細かく描写され、リアリティーがあり
他の作家さんの本が、現実離れしていてがっくり来て読めなくなったのだ。

たとえば、ひとを切った後にそのまま血ぶりをくれただけで、鞘に戻すのは、中で刀が錆びたり血が固まったりして取り出せなくなったりと、よろしくない。
らしいのだが、たいがいの時代物はそのまま戻している、せいぜい懐紙でぬぐう程度。

打ち合いで刀と刀がぶつかると、火花が散ったりする表現も上田さんが書いているが、成程と思う。
もちろん、フィクションだから、上田さんの物語にも、「その設定はあり得ない」なんてのも出てくる、出てくる。



今回、本屋で見つけた今村翔吾さんの、江戸火消しの本が面白くて、あっと言う間に1巻を読み終えた。
今日は内科で順番を待っている間に、読んでいて泣けてきた。


亡き父が居たら、一緒に読んで話をしたかったな。残念。