皆さま、こんにちは!
長い間、ご無沙汰いたしておりました。(もう1年以上も・・)
実は・・相棒の“みるく”が、昨年のクリスマスの夜に天国に行ってしまってからは・・・ブログを書く気力も無くなってしまっていて・・・
でも、元気を出してまた出来る限り更新してゆきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
さて、今月上旬2泊3日のお休みをもらい、北海道ひとり旅に行ってきました。 その目的としては第1に士別軌道という、軌道の無いバス会社に興味を持ったことです。
毎日勤務している羽田空港からひとっ飛びで旭川空港へ。
さらに、旭川から宗谷本線・音威子府行のたった1両のディーゼルカーで1時間。
降り立ったのは、士別駅です。
駅の周りには、あちこちに顔の黒い羊のイラストが見られます。これはサフォークという種類だそうで(僕も初耳でした)、まさにここ士別市はサフォークランドなのだそうです。
さて、バス停は? と、見回すと・・・
確かに「士別軌道」のバス停のようだけど・・・これじゃあ発車時刻が分からないよ~!
駅員さんに聴くと、士別軌道の路線バスは、駅から200m離れた、本社兼営業所前から発着しているそうで・・さっそく本社を表敬訪問!
「ありゃ~」 ここが本社のようですが・・・どう見ても普通の人の家にしかみえません。
「何か用かい」 こんなオッサンが出てきそうな雰囲気なので、
お隣りの営業所にいた、たった一人のおじさん(運行さん?)に、お土産のボールペンと僕の会社の路線図を渡してきました。
そして、その社員さんの話によると・・・
士別軌道は、国有林の木材輸送のために士別~奥士別間(21.4km)に敷設された馬車軌道で、終点の奥士別では森林鉄道に接続していました。 その後蒸気機関車による輸送のかたわら、沿線の旅客輸送も行っていましたが、その後林業をめぐる情勢の変化により1959(昭和34)年に軌道線が全線廃止されました。
そして、わずかな旅客輸送のために残されたのが、半世紀以上経った今もなお軌道の名を残しているバス会社士別軌道なのです。
そんな話を伺った、この歴史を感じる待合室。椅子は、観光バスからおろした払い下げ品を使っているそうです。
壁に掲げた運行系統図をよく見ると・・今は廃止になってしまっている路線も、そのまま描かれています。
さすがに今は全路線がワンマン運行になっていますが、ひと昔前まで使われていた車掌さんの車内乗車券が展示されていました。
親切な社員さんに許可をいただき、広い営業所内を撮影させてもらいます。
この修理工場は、機関庫だった当時の建物だそうです。
そして、何をさておいても逢いたかったのが・・・
この、モノコックボディの日野RC301P
今やトキ以上に希少価値となった、走るお宝です。
1982年の製造で、もちろん車庫の仲間の中でも最古参で、貫禄を保っています。
「何とも美しいプロポーション!」
はるばる北海道まで訪ねてきた甲斐がありました。
なんともシンプルな運転席。
そして、全席前向きのクロスシートとは嬉しいですね。
しかも・・・社員さんの話によると、毎朝学生さんを迎えに30線西3号まで1往復、営業運転に就いているそうです。
いつまでも現役で、頑張ってくださいね。
こちらが、士別軌道の標準カラーです。
1989年日野P-HT233BAで、主流を占めています。
風連線用のこちらの車両も中ドアこそ違いますが主流派です。
こちらのトップドアの車両は、まだ使えそうですが・・・
ナンバープレートを外されて、どうやら廃車のようです。
温根別線で使われているトップドアの車両。
お客さまの少ない武徳線用の中型バス。
そして、こちらに待機しているトヨタのワゴン車たちは・・・
川西南沢線温根別北線などデマンド路線(電話で予約があった時だけ運行する)で使われる車両です。
そして幼稚園輸送から・・・
貸切の観光バスまで・・・軌道を持たない士別軌道は、幅広くサフォークの地元・士別市で活躍しているのでした。
次回は、士別軌道の路線に沿ってバス停をひとつずつご案内して参ります。
今日も、見ていただいてありがとうございました。