最近まともに仕事をしていない...とはいっても健康を害したとかそういうことではなく、単純にたまたま「ゆとり」ができたというだけで、その分実入りは減るんだけど有給で補填できるので世間一般で言うところの深刻な話では全くない。

 

それでもゴールデンウイークが明けたばかりなので、どこか後ろめたさが常にまとわりつくというかね、いろんな意味で居心地が悪いのも事実。

 

 

それこそ書けばいいんだけど、時間ができたからといってすんなりかける訳でもなくて、それこそ普段以上に苦悶する日々が続いている。

 

そういう時はやはり逃避する。

 

 

逃避先は...ドラマのイッキ観。

 

 

Netflix版MCUドラマ「デアデビル」の最後、シーズン3をイッキに。

 

このシリーズは「デアデビル」の他に3人のドラマと「デアデビル」のスピンオフという扱いのひとりのドラマがあって、更にはクロスオーバーする「ザ・ディフェンダーズ」もあってとにかく賑やか。

 

その4人の中でも一番のメインである「デアデビル」の最後のシーズン。

 

 

これまでいろんなキャラのドラマを観てきて、加えて「ザ・ディフェンダーズ」も観てきたんだけど、今回シーズン3を観て思ったのはやはり「デアデビル」が一番面白かったなということ。

 

 

まだ2つ残っているので言い切るのはどうかとも思うけど、恐らくこの「デアデビル」のシーズン3が頂点だと思う。

 

ふたつのシーズンと「ザ・ディフェンダーズ」を経ていわば「再生」を描いているんだけど、あのとんでもないラストを受けてからの再生だし、それもあってかフォギーとカレンとの関係性も更にこじれるし、もうとにかくこれまで以上に物語全体が澱んでいる。

 

メイン・ヴィランのウィルソン・フィスク、シーズン2から引き続き獄中にいる訳だけど、今回はその中からFBIを懐柔して徐々に表舞台への復帰を画策、デアデビルの前に再び立ちはだかる。

 

 

もうどこまで追い詰める脚本なのかというね。

 

しかもこの「デアデビル」は他の作品にはないより深いキャラの掘り下げ、いわば二面性、強さと弱さを実に丁寧に描いているし、連ドラの特性を十二分に生かして周りの様々なキャラの掘り下げも実に丁寧。

 

いわばこれまで以上に「寄り道」が激しい構成なんだけど、メインのデアデビルとフィスクの暗闘、そのヒリヒリする心理戦がその様々な「寄り道」と深くつながっていて常に緊張感を維持、全く飽きさせない。

 

 

今回はこれまでのキャラとは別にフィスクに懐柔されるふたりのFBI捜査官のそれぞれのキャラクター描写が物語に深く関わっていて、そのうちのひとりは...という。

 

まあこれはネタバレになるのでやめておこう。

 

 

しかもマット・マードックの内面的葛藤もこれまで以上、敵味方問わず周りのキャラとバチバチぶつかることもあって、このシーズン3が最もダークな作りになっている。

 

 

あとシーズン1と同様にマットがデアデビルにならない、厳密に言うとあのコスチュームを身に付けない、そこが凄いところ。

 

あとはやはりヴィンセント・ドノフリオ扮するウィルソン・フィスクのその圧倒的な存在感、極悪非道の極致なんだけど同時にアイェレット・ゾラー扮するヴァネッサへの想いが弱々しく描かれるのも含めて、その強烈なキャラクターがこれまでと同様実に丁寧に描かれている。

 

 

シーズン2はヴィランがたくさん出ていたので賑やかではあったんだけど、シーズン3ではもうシンプルにフィスクと対峙することに特化されていたので、その分物語そのものは分かりやすかったとも思う。

 

 

ラストもまさに集大成といった趣きで、それぞれのキャラクターの決着、物語の着地としてもどれも納得、もうホント、見事な大団円だった。

 

 

あとは「パニッシャー」シーズン2と「ジェシカ・ジョーンズ」シーズン3をもってこのNetflixの「ザ・ディフェンダーズ・サーガ」は終わる訳だけど、この「デアデビル」の物語だけはまだ終わらないそうで、来年Disney+で「デアデビル:ボーン・アゲイン」という題名で復活するそうだ。

 

 

例の脚本家のストライキで撮影が中断しているらしいが...楽しみ。

 

 

さて、私もマット・マードックに倣って逃げることをやめる。

 

 

失うものは何もないんだから。