お正月休みもあっという間に終わりが近づいてきた。

 

 

またいつものように、ただダラダラとしてしまって、もうすでに落ち込んで、反省ばかり。

 

 

それでも一応日曜日ということで、気を取り直して映画を。

 

 

今年のテレ朝、テーマが「ラブ・ストーリー」ということで、ただでさえ重い腰がなかなか上げられず、半ば途方に暮れているというのが正直なところだが、それでも何とか少しでも糧になるものを今日は見ておこうということで、あれこれ検索して...ひとつの映画にたどり着いた。

 

 

ていうかね、普段ラブ・ストーリーなんてあまり見ないもんで、ホント何を観ていいのか全く見当もつかなかったんだけど、安直ではあるが「映画 名作 ラブ・ストーリー」でググってみると、結構観ている映画が多くて、ああ、俺って何だかんだでラブ・ストーリー観てたんだなと、苦笑いというか、感心したというか。

 

 

それでもメジャーどころで観ていないものはやはりあって、例えば「プリティ・ウーマン」なんていまだに観ていないので今日はこれかなと思ったんだけど、こんないわゆる「ベタ」なものをいまさら観るのもどうなんだろうと、もう少し「ひねり」の利いたものをと思ってたら...ギレルモ・デル・トロ監督の2017年の作品でオスカーをゲットしている「シェイプ・オブ・ウォーター」にたどり着いた。

 

 

ていうか彼の名前は知っていたんだけど監督作品を観たことがないことに気付いて、なるほどシネフィルの道は私にはかなり遠いなと少し落胆もしつつ、せっかくなので「ラブ・ストーリー」を少しでも学ぼうと、初デル・トロ作品、観てみた。

 

 

 

言葉が不自由で孤独な女性といわゆる半魚人(英語ではAmphibian man、両生人間?)のまさに異形のラブ・ストーリーなんだけど、どちらかというと大人向けファンタジーの色が濃い作品。

 

 

ただ冷戦時代のアメリカにおける米ソ対立の構図だとか、それこそ航空宇宙機密センターなる機密機関が舞台となっていたりするので、それこそスパイもの的なサスペンスも程よくブレンドされていて、ひとつの娯楽作品としてもシンプルにドキドキハラハラ楽しめたように思う。

 

 

ただセックス描写やバイオレンスもどぎつくて、そのあたりはまさに大人向け、いろんな意味でかなりエッジの利いた作品でもあったけど、やはり根幹のラブの部分はそれらとは対照的にどこか澄んでいて、なかなかの感動作であった。

 

 

主演のサリー・ホーキンスという役者は知らなかったけど、レジェンダリー版「ゴジラ」にも出ていたらしいし、それなりにキャリアを積み重ねている人のようで、今回の言葉が話せず手話でコミュニケーションをとる孤独な清掃員という難しい役をサラリとこなしていて、見た目がパッとしない部分も含めてとても魅力的に演じていたように思う。

 

 

イギリスの女優さんなんだそうだが、少し古いけどシシー・スペイセクとかフランシス・マクドーマンドあたりのタイプなのかな、バスタブで自慰をするシーンや半魚人とのセックスのシーンも含めて、言葉が離せない難しいであろうキャラをまさに体当たりで、静かかつ力強く演じていたように思う。

 

オスカーをゲットしているという先入観を差し引いても、思っていた以上に素晴らしい作品だったので、最近アメコミ映画ばかりにかまけている自分をちょっと呪いたくなった。

 

 

でも、でもだよ...うーん、ラブ・ストーリーとして参考になったかどうか...

 

 

いや、いい映画を観られただけでもその喜びは、まさにプライスレス...

 

 

頑張らねば。