日曜日。
ありがたいことに昨日から連休。
という訳で、洗濯と買い物は昨日のうちに済ませて、今日は「サンデーモーニング」を観て、ラジオで「にち10」を聴いて、映画。
私の場合、実は日曜日は「サンデーモーニング」で始まる。
これまでは単なる「習慣」でしかなかったのだが、昨今の安倍政権に弱腰な報道ばかりになってしまったテレビ業界において、まともな報道をしてくれる数少ない番組としても見る意義が大きい。
平昌オリンピックが行われている今でも、ちゃんと安倍政権の「横暴」を伝えてくれて、どこかホッとする。
そういえばこれまでこの「サンデーモーニング」のことって、言ってなかったな。
まあね、これまでは政治的なスタンスというか、そういうのに触れることがおこがましかったというか、怖かったというか。
それでも昨今の安倍政権の傍若無人ぶりに怒りを覚えずにはいられなくてね、いや、それはTwitterの方で「憂さ晴らし」してるんだけどね。
あくまでもこちらは映画とテレビドラマ、日常の小さな「気付き」などがメイン。
という訳で、今日も日曜日なので映画のお話を少し。
少し趣を変えて、今日は角川映画をチョイス。
大林宜彦監督のいわゆる「尾道三部作」の二作目である、原田知世デビュー作の「時をかける少女」を観た。
実はこれも、観ていませんでした。
もうね、ホント、いかに私が映画とかテレビドラマに対して無知であるかということの証しだよね、これほどメジャーな作品を観ていないなんてね。
しかももろに「世代」なのにね、観ていないんですな。
筒井道隆の原作で、映像作品としてはこれが一番有名なんだろうけど、これまで数多くテレビドラマ化されたり、アニメ化されたりしてるんだね。
実はこれ以外のテレビドラマ版はいくつか観た記憶があるんだけど、この映画版は実は今日が初めて。
言い訳をさせてもらうと、この映画が公開された当時1980年代、まさにティーンエイジャーだった私は、どこか角川映画というものに距離を置いていたというか、映画はハリウッドでしょ、日本映画? ダサいよ、という「若気の至り」があったんだろうね。
薬師丸ひろ子、そしてこの映画の原田知世に関しても、その素人っぽさを売りにしてた感じがどうもなじめなくて、どこかバカにしていたように記憶している。
でもこのご両人、今はすっかり大女優、アラフィフでもバリバリの現役であるだけでなく、年相応の魅力全開で、どちらかといえば子供の頃に抱いたネガティブな印象とは全く打って変わって、私の今の目にはとても魅力的に感じられてさえいる。
その原田知世の映画デビュー作である「時をかける少女」。
BSプレミアムの放送を録画したものを観たのだが、その画面がボケボケな感じを差し引いても、やはりノスタルジーが私を襲うのは致し方がない。
物語の核心になかなかたどり着かない、よく言えば丁寧な描写の積み重ね、悪く言えばなかなか転がらないんだけどね、それでもさりげなくちりばめられる伏線を気に留めながら、いわゆる青春モノ、恋愛ものの甘酸っぱい感じに浸りながら、あるいは「懐かしさ」に身をゆだねながら観ていた。
中盤ようやく物語が転がり始めて、タイムリープものの面白さ、原田知世扮する主人公の心の揺らぎ、葛藤を含めてグイグイと進んでいき、やがてほろ苦いクライマックス、エンディングへとなだれ込む。
コマ送りだとか、光学処理感満載の「特撮」に懐かしさを感じつつ、あの当時の単なるヒット映画、アイドル映画とは片付けられない、妙な感動があったように思う。
言葉ではうまく言い表せないけれど、不思議な胸の高揚があって、いや、結局私の後ろ向きなノスタルジーが覆ってるってことなんだろうけどね。
それでも、転がすことばかり考えている今の映画やテレビドラマとはまた違った、丁寧さで観客をいかに引きつけておくか、そういういわば「基本」というものを改めて胸に刻んでおかなかければと、この映画を観て思った。
スマホでは語れない物語がまだまだちゃんとあるはずだ。
腰を据えて、地に足をつけて、日々を生きなければと思う。
余談だが、先生役の根岸季衣のホットパンツ姿に時代を感じた、いやぶっちゃけエロまぶしかった。
「ふぞろいの林檎たち」の病弱な兄嫁役が印象的だったが、大林宜彦監督作品では常連なんだそうだ。
先日ライムスター宇多丸の「ウィークエンドシャッフル」に大林宜彦監督が病気を押して出演されていて、そのお話を伺っていて改めて日本映画界においてとても重要な、稀有な才能なのだなと感心していたので、今日このタイミングで観られて、そういう意味でもとても意義深かったのではないかと思う。
あとは「さびしんぼう」だな。
これも、実は、観たことがないんだよね。
ホント、ダメだね、私は。
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