まぁ仕方がない面もある。
自分同様原作好きな人は大抵全巻揃えてるから、今更同じものを購入しようとはなかなか思わないだろうし、アニメオンリーで原作未読な人は、アニメ作品には興味があっても本には関心がないタイプが非常に多いので、特典入手にみせる必死さほどの情熱を書籍に傾けることはないから、出版社もそれを見越してか余り積極的にカバーや帯のリニューアルをアピールしない傾向にあり、結果本屋さんでも目立たずひっそり棚に並べられているだけなのが実情だったりする。
僕はアニメも、そしてその中で躍動する各キャラや流れる音楽も当然好きなので気持ちは分かるが、それらはみな武田綾乃さんの小説あってのもので、全てはそこから始まっている以上、本好きとしては最大限の敬意を表してもっと原作本のことを紹介したいので、微力ながらこのブログでも取り上げたいと思っている。
さて、以前一度触れた通り、アンコン編公開に合わせ2種類の特製カバーが〈第1巻〉と〈ホントの話〉にそれぞれ採用された。
下の写真のように通常カバーの上から特製カバーがかけられてるかたちになっている。
〈ホントの話〉は「アンサンブルコンテスト」が収録されてるから当然として、これを機に原作に興味をもった人が読み始めることを想定して〈第1巻〉が特製用に選ばれたのだろう(流石にコストがかかり過ぎと判断され、全巻採用は見送られたのかも)。
他の巻についてはカバーはそのまま。
但し、最終楽章前後編の2冊は増刷分から帯をリニューアル。
下の写真の左側がそれで、アンコン編の文字が見える。
リニューアル以前までは右側のものが長らく使われていた(最終楽章以外の巻は今もこのタイプを継続中)。
帯ごときでそんなに価値が上がるわけではない。
実際売っても金銭的価値は大して変わらないだろう。
ただ、資料的価値はある。
来春第三期が始まればシリーズ最終ということもあり、今度は出版社もプロモーションに力を入れるだろう。
当然帯も全て新しいものに変わる筈。
となると、このアンコン編帯はせいぜいあと半年ほどで姿を消す運命にある。
アンコン編公開をどれほど喜んだか、この帯を目にするたび将来的に伝えることが出来る・・・即ち、帯はその時々の空気や雰囲気を伝える大切な資料なのだ。
その一例として。
これは僕が長年愛読している第1巻である。
ご覧の通り第二期スタート時のもので、リアルタイム視聴には間に合わなかった自分にも当時の熱気というか期待感がひしひしと伝わってくる。
当然ながら同じものは二度と作られない。
その時だけのものだ。
たかが帯とはいえ、こういう一瞬の命みたいなものを僕は大事にしたい。
叶うなら第三期開始に際して、最終楽章前後編の2冊は帯にとどまらず今回のアンコン編同様特製カバーを付属してもらいたい。
宝島社さん、よろしくお願いします。
それにしても武田さん、先日は地元宇治市の一日警察署長を務められたとか。
ますますのご活躍、期待しております。