<第16話>共通設備の見直し
業者用駐車場&転回スペース 有料駐車場 新設
不動産会社の内見案内、毎月の巡回や清掃業者、宅配便業者、ごみ回収業者、ガス業者、アパートのリフォーム業者、設備不具合の修理業者、電気や屋根工事のための高所作業車など、アパートを訪れる業者は大変多いです。車種も軽自動車から大型トラックまで様々です。
一方、うちのアパートはファミリー仕様なので、入居者は2台分の駐車料は無料にしています。
しかし、「もう1台駐車したいけれど、何とかなりませんか」と言われます。
新たなニーズが出てきているように感じました。
そこで、敷地内ごみステーション設置に併せて、
業者(指定車)用駐車場 有料駐車場
転回するためのスペース
を整備することにしました。
特に、大型車両が安全に入ったり出たりできるように、転回スペースは余裕を持たせるように配慮しました。
1 「農地転用」して駐車スペース確保
新たに駐車スペースを確保するために農地の一部を駐車場にすることにしました。そのためには、「農地転用手続き」をしなくてはいけません。
農地転用申請に必要な書類は十数種類にのぼり、大変面倒です。
いろいろな方々の力を借り、それらの書類を揃えて農業委員会に申請し、そこで転用が認められれば駐車場として使うことができるようになります。
問題がなければ、申請してからおよそ2~3か月ほどで許可がおります。
手続きで驚かされたことは、転用後に行う工事の総費用、及びその費用が本当に払えると証明できるもの(通帳などのコピー)の提出を求められたことです。
農地転用許可後、施主の金銭的な問題で計画が頓挫して放置されたということを防ぐためだそうです。
問題が起きるとその対策のために提出書類がどんどん増えていくことに閉口しました。
2 オーナーがライン引きとナンバリング
土砂を入れることと舗装は業者にお任せしました。
すべて業者任せにすると、費用もそれ相応にかかります。
費用節約のため、自分でできることは、材料を揃えてやることにしました。
数万円かかる工事をオーナーが行うことで(見栄えはとても褒められませんが)材料費だけで済みました。
(1)自動車一台分の幅を余裕をとって3mと決める。
(2)ラインの幅を10cmと決め、ラインを引く部分をガムテープで囲う。
(3)ガムテープで囲われた部分をライン引きスプレーでスプレーする。
(4)ラインが乾いたら、ガムテープをはがす。
(5)駐車場番号「1」「2」「3」(太字)をパソコンで印刷する。
(6)その印刷した数字を厚紙に貼り、黒い部分をカッターで切り抜く。
(7)駐車場の数字を入れる場所に厚紙を置き、切り抜いた部分にスプレーする。
3 有料駐車場スペース
3台目の駐車場が必要な入居者、大きな自動車を駐車したい入居者は、管理会社を経由して別途申し込み、有料駐車スペースに「契約車登録」して駐車してもらうようにしました。
併せて駐車場の入口には警告看板(「指定車両」「契約車両」以外禁止)を掲示しました。
費用はかかりましたが、有料駐車場はオーナーにとって、月々のありがたい収益となっています。
工事業者は各戸の玄関に車両を横づけして工事ができるようになりました。
業者用駐車場と転回スペース、有料駐車場を新設したことは、アパートに出入りする業者にとって利便性が飛躍的に向上したと思います。