兵庫城の現地説明会に行ってきました。正確には兵庫津遺跡第62次調査
以前行われた 第57次調査 のときはトレンチを三本ほど入れたほぼ試掘だったのですが今回はほぼ
全面発掘されたようで、一昨年の時点ではこの試掘で調査終了だったといいます。
しかし調査終了後、検討会を行って遺跡の重要性や特徴を探りアピールすることで調査が継続、今回の全面調査になったと理解しています。
あのまま試掘段階で終わっては今回の成果はなかったでしょう。関係者の方々の努力に敬意を表したいです。
先日も書いたように、試掘段階でわからなかった 『内濠』 がみつかり、元禄の絵図等で単郭方形だと思われていた 兵庫城 が複郭の城であったことが判明しました。
外濠の幅は最大18.5m (10間) 内濠は最大16m (9間) で濠の内・外は石垣で固められています。
↑東南東・大手道より 外濠 と二の丸石垣
とくに外濠西側の土橋部分は素晴らしい石垣。大ぶりな石を75度という非常に萌える角度で積んでいる。
画像手前のやや黄色くなった石垣は三年前の試掘のときに出ていたものです。五輪塔をはじめ転用石が多数。
発掘された石垣は1.3mの高さが地中に埋まっていたということです。往時は当然もっと高かったのでしょうね。
何度も言いますが、この調査が行われたことそれ自体がとても喜ばしいことであると痛切に感じました。