2024年1月20日は、暦で大寒です。
大寒は、二十四節気の二十四番目、丑月の中気です。
暦便覧には、「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」とありますように一年を通して最も寒い時期で、寒さも極まります。
ですが、同時に雪の中では新しい生命の息吹が生まれて蕗の薹などが芽吹き始めます。
七十二候/欵冬華ふきのはなさく
また七十二候は「欵冬華(ふきのはなさく)」を迎えました。欵冬(かんとう)は蕗(ふき)のことですので、蕗の薹(とう)が出始める頃、という意味です。蕗の薹は雪解けを待ちかねたように地上に顔を出す、春いちばんの使者。
早い所では年末にはもう顔をのぞかせています。冬眠からめざめた熊がいちばん最初に食べるのが、フキノトウだと言われています。フキノトウにある苦味やえぐみは、基本的に動物に食べられないためなの戦略ですが、熊はフキノトウが身体を目覚めさせ、毒素を排泄してくれるのを知っているかのようにせっせと食べるようです。
この効果は人間にとっても同じで、フキノトウはカルシウム、カリウムが豊富で、栄養満点。肝機能を高める、免疫力を高める、骨や血液を再生する、強壮、解毒など、さまざまな効能があります。今でいうアンチエイジング、デトックス効果抜群の食材です。
二十四節気も、この大寒で最後となり、1年間巡った季節も次の立春で新しい年を迎えることになります。
また、行事では二十日正月といって地方にもよりますが、お正月の終わりの節目となります。
もともと鏡開きは、この日に行われていました。
そして、お正月の食材の残りを、この日に食べ尽くします。
中医学的 大寒の旬のもの
・旬の食材1 鮭
シーズンを通して出回る魚ですが、鮭の旬は「秋鮭」とも言われる通り、秋から冬。
身体を温めて、胃腸の調子をととのえる力を持っています。また、気や血を補い疲労を回復させ、身体を元気にしてくれるので、もっとも寒い大寒の時期にぜひ食べてほしい食材です。
おすすめの食べ方は、鮭のホイル焼き。冬場にピッタリの玉ねぎ、エネルギー補給剤のえのきやしめじ、舞茸などを添えれば、まさにパワーフードな1皿の完成!
ホイル焼きならフライパンも汚れず手軽です。
・旬の食材2 牡蠣(かき)
寒熱のかたよりがなく、潤す性質を持つ牡蠣も、この時期に取り入れたい食材のひとつ。牡蠣(真牡蠣)は11月頃〜春先が旬です。
寒さで負担のかかっている腎の働きを高めて身体を元気にするだけでなく、美肌にも効果あり。また、精神安定作用があるので寝つきを良くしてくれますよ。できれば生ではなく、蒸すなど加熱して食べるようにしてください。
旬の食材3 ニンニク
身体を温めて血流を促してくれるニンニクは、寒い時期の疲労回復食材としてピッタリ。そのままホイル焼きにしても美味しいですし、先ほどの鮭のホイル焼きにスライスしたものを散らしてもオッケー!
ニンニクや生姜はチューブも便利ですが、添加物が多いので、できるだけ生のものを使うようにしましょう。