雰囲気美人な宇多田ヒカル | 闇を愛するアラフィフニート主婦の日常

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旦那と2010年生まれの息子と暮らしてます。
2013年にパート勤めを辞めて以来
「さして働かず、さして家事せず、さして子育てせず」をモットーに
不謹慎でネガティブな日々を送っています。

BGM;宇多田ヒカル

 

ある歌手や音楽のことを書くときに

そのものズバリなBGMを聴くことは、割と珍しかったりするw

 

宇多田は、わしが20代後半くらいに、一番流行ってた気がする。

一度目の結婚をしたくらいまでは、それとなく聴いてたのかな?

 

デビュー当時は、とにかく新しい音楽という印象が強かった。

譜割の独特な切り方しかり、オートマティックの謎な動きのPVしかり。

 

ミキシングとか音の世界観的には、洋楽のブラックミュージックぽい感じも取り入れてるとは思うのだが

歌メロだけをなぞると、割と日本の歌謡曲にも通じる部分が、あったりなかったりするような気がする。

そーゆー、新しいジャンルの音楽。

 

だから、どっちつかずと言えばどっちつかずなのだ。

 

歌謡曲と言い切るには、リズム的に何となく厳しい。

かといって、洋楽ブラックミュージックと言い切るには、声の線が細すぎる。

 

俺の中の洋楽ブラックミュージックは、ベタすぎるが

アレサフランクリンとかホイットニーヒューストン的イメージが強いので

それに比べると、宇多田のボーカルはかなり見劣りはする。

 

で、ようよう聴いてみると

「歌の上手い・下手」で言うと

この人、別に、そこまで上手い歌手ってわけでも、ねんじゃねぇか・・・?

みたいに、罰当たりなことまで思えてきて(;´Д`)

 

洋楽と比べる、というコンセプトだと

明らかに声が細すぎる

そして、よく聴くと結構かすれ気味

さらには、揺れがすごい。

 

ビブラートではなく「揺れ」なのだ。

 

意図的に震わせる、例えば明菜ちゃんとかビジュアルバンドとか演歌歌手の「ビブラート」ではなくて

宇多田の声で、少し音を伸ばすだけで

何なら伸ばさない音でも

素の状態で自然に揺れている感じがする。

 

それは小刻みすぎて、もはや超音波な振動の域にも思える。

宇多田の声で、メガネとか宝石とかクリーニングしたら、汚れ落ちがすごいのではないか。

 

これらの要素は「歌上手い要素」ではないかもしれないが

「他にはない魅力的要素」だろう。

 

洋楽と歌謡曲の間みたいな曲を歌うなら

この声じゃないとジャストにハマらん!という説得力がある。

 

で、合間に「んんん」とか「あああ」とか「いえぇぇい」とかの

良く分からないハミングフレーズも多いので

魅力はますます光を放ち、結果「歌上手い」ように聴こえてくる。

 

これは、ルックスで言うところの

「雰囲気美人」ではないのか。

 

顔の造作がめちゃくちゃ整ってるわけでもないのに

なぜか美人に見えてしまう、という種族が居る。

 

髪型とかメイクとか仕草とか、醸すムードとかが

うまいこと絶妙に絡まり合って

その人をとても魅力的に見せている感じの人々だ。

 

いい例が思いつかんのだが

例えば、アラフィフたちの希望の星・石田ゆり子なんかは

顔の造作がめちゃくちゃ美人てわけでもないのに

総合的に醸すムードで、大層魅力的に見えるだろう。

 

対して、例えば後藤久美子なんかは

誰もが認める正統派美人だと思うが

石田ゆり子のように、「ご自身が持ち得るポテンシャル以上に魅力的に見えてしまう」というタイプではない。

 

宇多田はたぶん雰囲気美人だ。

あ、でもそれは歌唱力の話で

ご本人のルックスは、普通に美人の域に入ると思う。

 

百点満点の完璧な何やらよりも

少々不安定で揺れてて超音波振動してて

時には声をかすれさせながら「んんん」とか「あああ」とかゆーてる方が

「え、何何?!」と聴く人の耳を誘うので

やっぱりすごい歌手なんだよなぁと思わざるを得ない。