無事(?)退院に漕ぎつけ

そして、

退院間際のスパルタ・リハの成果によって肩幅より広く足を拡げてスクワットができるようにギリギリセーフで筋力回復。

おかげでコンスタントに手指が動くようになり、パウチの自己処理・破棄がトイレでできるようになった私。

OTのお兄ちゃん考案の「新聞紙4枚重ね破り」のトレーニングを半月も黙々と続けた甲斐もあった。

とはいえ、相変わらずパウチは24時間も持たずに漏れたり剥がれたり…

いったいどれだけ排泄に手間とお金をかける必要があるのか、と、暗澹たる気持ちになってしまった。

しかも、退院6日目には何も出てこないはずの肛門からそこそこの出血が…

ストマの排気孔からの出血も全然止まらないし。

これは救急受診案件と判断して、退院7日目には早々と緊急受診。

ついでにWOC外来で相談しベテラン師長さんに1週間ぶりに相談できた。


おかげでパウチはなんとか無理矢理補助テープで押さえ込む方法を見つけ出した。

が、退院して10日目。

夜中に38℃超の熱発と、そこそこの分量の肛門からの下血があって、これはまたまた救急受診案件か⁈と電話。

するとER受診を薦められ、結局、休日の発熱患者として散々待たされた挙句、採血しHbが16/12とほとんど変わらないので様子見で。と、3ヶ月も入院していた外科病棟にコンサルもせず帰らされてしまった。


新米の当直医じゃそれが精一杯の判断なのだろう。

主治医を休日に呼び出すほどの緊急事態とも思えないし。

混雑したERの待合に蔓延してそうな感染症も怖いので予約日まで引きこもろう、と決心して帰った。


保険診療の枠組みでは、これが限界かな。

あとどのくらい、普通に過ごせる時間があるのだろう???


のんびりしてないで、早く決着つけることはやってしまわないと。

でも、自分で決めなきゃちゃんと栄養のバランスの取れたものを食べることもできない。

夫はほっとけば外食か出来合いの惣菜に頼る人だ…

病気で、貧血、低栄養の私に必要な食事のことなど考える知識の持ち合わせはない。

色んな知識を勉強する人なのに「生活」を科学するとか、栄養とか食事とかを自分ごとだとは思えないらしい。

これも40年付き合っても考えを変えさせられなかった私の敗北なんだろうけど。

当人にマンズプレイニングの自覚はないから、深く深く諦めて、老後はあまり揉めないよう黙って最低限の世話だけしよう、と思っていた。

8年前に一気にひっくり返ってしまったけど…

オーラルコミニケーションがうまくできない失語症になってしまって、余計にグレーゾーンの傾向のある夫を論破するのは無理になった。


この期に及んで、夫と口論することは人生の時間を使ってするべきことではない。

たくさんの諦めることの一つなのだろう…


帰ってからの私は、公助の限界と共に自助の限界も見据えて残りの時間にしたかったことのうち、できそうなことを必死で考えている。


60点のケアが手に入れば良い


と、割り切らなくては。

今までが恵まれ過ぎていたのだ。

「終える」ということがどういうことか、たくさんの事例を経験したくせにちっともわかっていないことに少々戸惑い、慌てている(泣)