外国人社員の扶養親族証明について(所得税) | 日本で働く外国人についてのブログ

外国人社員の扶養親族証明について(所得税)

先週から今週にかけ、顧問先企業3社立て続けで、外国人社員が入社時に申告した扶養親族について税務署の調査が入りました。


会社に新しく入社すると、外国人も日本人同様、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」という申告書を記入し、会社に提出します。


この申告書に、社員本人が養っている(所得税法上は、「生計を一にしている」と表現しますがちょっとわかりにくい...)、いわゆる扶養親族が何人いるか、その親族とはどのような間柄か、親族の収入はいくらか等について記入し提出すれば、国に支払う所得税の額が決まるという仕組み。


もちろん、扶養親族の数が多ければ多いほど所得税の負担は軽くなります。


日本人や欧米諸国の場合場合は殆ど見られませんが、外国人社員で物価が大きく異なる新興国出身の社員の方の場合、この扶養親族の数が、「10名」!といった、ビックリするほどの大人数になることも全然珍しくありません。


※ちなみに、申告書には扶養親族を記入する欄は「5名分」しかありません。これまで日本国内の税務で、社員1名で5名以上の家族の生計を維持する、という前提自体がなかったのでしょう。


それでも、日本の法律では条件にさえ当てはまれば、扶養親族の人数に制限はありません。
5名分の欄しかない申告書に無理やり10名分のお名前を記入すればいいだけです。


扶養親族数が多くなればなるほど、支払う所得税の金額は少なくなり、受け取る給与額にもよりますが、最終的には納税する所得税が、0となってしまうケースがほとんど。


なので、時々このような税務調査が入るわけなのです。


こういった調査の際に、税務署は、(外国人社員が大勢の扶養親族の生計を維持している)証明書類として、下記のようなものを要求することが多いようです。


・社員がその扶養親族に定期的に生活費を送金している海外送金の証明書や振込記録の残っている通帳のコピー


・結婚証明書や出生証明書など、扶養親族が住む外国の公的機関が発行した、社員と不要親族の身分関係を証明する書類とその日本語訳


などなど。(ただし、税務署によっては要求する書類が多少異なる場合もあります。)


ちなみに、今回調査が入った3社の顧問先企業はもちろん、個々には全く関連のない別会社で調査に入った管轄税務署も違います。


共通するのは、扶養親族を5名とか7名とか大人数で申告している外国人社員ばかりが調査の対象になっている点です。


3社の内、2社については当事務所で3年以上関与している企業さんなので、毎回


しつこいかな?


と思うぐらい、外国人社員の方には、


母国の扶養家族への生活費は銀行振込にしてね!手渡しはやめてね!


とお願いしていたので、安心していたのですが...


ま、念のためと、調査の対象となる20名ほどの外国人社員の皆さんに確認してみたところ、


帰国したときに手渡ししてました~振込手数料がもったいなくて、テヘ...笑う


という返事が続々と...


あんなにシツコクお願いしていたのに、全然、きいてなかったわね...


...そんな訳で、これまでの送金証明ができない場合は、会社が一部修正申告などを行う必要も出てくるかもしれません。


会社が一時立替をして税務署に支払い、後で社員から返金してもらう...こんなことにならないよう、外国人社員の皆さん、くれぐれも、


母国の扶養親族への送金は銀行振込にしましょう、いや、してください...お願い...


【※】扶養親族の証明書類については、当事務所のホームページ でも解説しています。



◆就労ビザ申請・日本支店・日本支社設立の若松絵里社労士・行政書士事務所◆


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