時間が経てば悲しみや痛みが和らぐ
いわゆる“時薬”などと言われますが
それって、果たして本当なのかなぁって。
彼が亡くなって49日が過ぎ
ただただ時間だけが流れてゆく中で
私はどんどん過去の記憶に埋もれてゆく。
朝起きて、ついついLINEの通知を見てしまう。
階段を上がってくる足音に錯覚を覚えてしまう。
ふと料理番組を見ていて、
あ、これ今度作ってあげようって思ってしまう。
ついついソファで寝てしまっても
彼がお姫様抱っこで布団まで運んでくれる
とバカな期待をしてしまう。
なにやってんだろう。
ほんとに惨めで哀れな自分。
どこ探しても居ないのにね。
日を増す事に、現実味がなくなる彼の死。
私が会いに行くことも叶わないし
ただただこの世に生きるしかない。
人生を全うしたら会える保証もない。
時間が経っても
彼の記憶がどんどん濃くなってゆく。
いつか…
いつの日か
【時間が薬は本当だった】
ってタイトルが書ける日がきますように。