「………ミナ、……チャンミナ…。」
「────……ん?………ユノ?」
「なぁ……。もっかい、…いい?」
「…!!!////////」
「……っこの、バカユノ────!!」
「いてっ!!……殴ることないだろ?」
「だって、…僕、寝ちゃってた?……明日、実習の準備ですごい朝早いから帰ろうと思ってたのに!」
「うん。途中で意識とんじゃってさ。」
「…!!!バカッ!!!////////」
「なんだよ~。バカバカ言うなよな。」
「夕飯食べ損ねたから、お腹空いてもう寝れないー!!」
ユノんち来るときはいつも急で、しかもユノががっついてるから、夕飯は常にユノんちにある非常食で……。
「ユノんちの近くに行きたい店、いっぱいあるのに……。」
僕の頭をポンポンと撫でながら、
「…ん。また今度な?」
「服も貸してやるからさ。そのまま大学行けよ。」
「うん。ありがと。…服、出しておいてくれたら、明日は勝手に行きますから。」
「りょうかーい。…そーいえばさぁ。」
下着とTシャツだけ身につけたユノが、僕に作ってくれるつもりなのか、ラーメンの袋を破りながら、
「…リヨンの事。すげー前に一度会ったことあるんだ。」
「うん。…聞きました。」
「…そう?…でさ、変な意味じゃなくて、あの子は…キャーキャー言ってる子達とは、全然違うな、って思うよ。」
沸騰したお湯の中にラーメンをふたつポンッって入れて。
「……必死になってる俺のこと、すげー真剣に見守ってくれてた。」
適当に野菜もバサッて入れた。
「……友達になれそう、って思った。…やっぱ、チャンミナは見る目あるよな。」
箸でクルクル混ぜて、はい、出来上がり~!って、器に入れる。
「ほらっ?…早く来いよ。冷めちゃうぞ?」
「あのさ…もし僕がいなかったら、リヨンさんと…本気の恋。出来たかもしれないですね。」
なんか、身体中がドロドロして気持ち悪いけど、とりあえず僕も下着とTシャツでテーブルについた。
「…あれ?ユノは食べないの?」
器はひとつだけで。
「俺、変な時間に昼飯食ったからさ。…一口ちょうだい。」
ズズーって美味しそうにラーメンをすすって、幸せそうに…旨いね!って笑う。
僕はなぜか照れくさくて。
「先に食べるってどうなんですか?なんか残り物みたい。」とか、憎まれ口ばかり。
あははーって笑いながら、ラーメンを僕の前に置く。
ユノんちで食べるラーメンって、いつも究極にお腹空いてる時に食べるから異常に美味しいんだよね。
ズルズルッと夢中で食べてる僕の前で頬杖をついてずっと見てるから。
「…あの、…食べにくいんですけど。」
ふふっ、って笑って、それでもそのままのユノ。
「チャンミナが食べるのを見るのが幸せなの。」
「もし、チャンミナがいなかったら…とか、ないから。…本気の恋とかさ、…全部…おまえだけ、だから。」
────ユノ。
アツアツのラーメンの湯気が少しだけ目にしみた。
*******************
TREE♪♪
o<)