倒立の練習のお手伝いをするときに、両足をつかまないこと。片足だけ持って、もう片方は離しておく。尊敬するウェイロン先生がさらっとおっしゃったのですが、すごくすごく印象に残ったこと。片足は相手の降りる自由のためだそうです。両足をつかんだら、降りる自由を奪ってしまうから。
瞑想とか呼吸とか、アーサナとか、ヨガの練習しているときって、知らないうちにすごくいろんな感覚を使ったり感じとったりしていると思います。その連続というか、一瞬一瞬の身体との対話。目標を先に設定して向かっているというよりは、一瞬一瞬大事にやっていたらあとからついてきた、幸せが後からついてきた的な。
人と比べなくていいから、自分に集中できる。人と比べないから、相手や周りも尊重して、愛おしく思える。同じ空気を楽しめる。リズムを共有できる。
そのときそのときによって、身体や気分も違うから、人によっても違うから、ポーズの中で何段階かときどき選べるようにしています。あ、こういう選択肢があるけど、どうしようかな、っていうとき、必ず身体や気分と相談すると思うんです。その短い時間で、いろんな感覚を使って身体や細胞からすごい量のメッセージを受け取ってる。そして選択していく。
自分で選択するということを繰り返すと、ただ流されることがなくなって、選んだ理由がはっきりする。身体と対話する時間が増えて、どんどん自分の身体や思考が見えやすくなってくる。自分の選択の連続の経験が、他の人も理由があって選択しているんだ、という理解になり、尊重できるようになる。とっても自由!
相手の選択の自由を尊重できないと、干渉したり、コントロールしたりということも起こりがちで、それって相手の自由を奪ってお互いに苦しい。だから、自分で選びとっていくという作業は地味なようですごく大事なプロセス。知らないうちに自由を奪ってくる人への愛を持ったライン引きも上手になる。
そんな感じで、どんどん開放していって、いい空気をたっぷりのびのび吸っていけたら、そしてそんなお手伝いができたらいいな~と思います
