陰ヨガは、身体の陰と陽の陰にフォーカスするヨガです。筋肉、血、肌が陽だとすれば、靭帯、骨、関節などが陰に属します。筋肉は、リズミカルに繰り返し運動して活発化させたり、ストレッチして柔らかくしますが、陰の部分は、陽の運動のように使うと痛めてしまうので、静かに圧をかけていくことを練習の度に繰り返すことで、内部の結合組織を強くして、可動性を高めます。ストレッチではなく、じわーっと圧をかけていくため、とても静かに、ポーズを保っていきます。そのため、陰ヨガは動に対して静のヨガといわれます。

ポーズに入っていくときは、身体の声を聞きながら、ゆっくり深めていきます。様子を見ながら、苦痛までいかず、保てる感覚のところを探します。適切な、ちょうどいい感覚は、適切な強さで関節や結合組織、経絡に圧をかけていることを教えてくれます。ちょうどいい具合の繰り返しで、しなやかさや弾力性が養われていきます。

もし、シャープな痛みがあったらすぐにポーズをくずします。これは、ちょっと戻る必要があるよ、という身体からのメッセージです。

身体の感覚を繰り返し受け取っていくと、より感覚が細やかになります。身体が開いて、感覚や思っていることもクリアーになります。

陰ヨガの柔らかく安定した圧をかけることに意識を向ける練習で、身体や心、頭の中が静かに、穏やかになり、より呼吸に気づくことができるようになったり、集中力を高めたり、瞑想のように静かな内にとどまることがよりしやすくなります。