「一回覚えたら忘れない名だね。君はクロ城に行きたいのだろう?クロ城は山の上にある。

地下通路を通って送ってやろう。そこからは、リッチーのハンカチに揺られて雲の上まで行くと良い。雲の上にはお花畑があって花の精パナスがいる。王族に失礼のないよう水浴びをして、花を摘んで行くんだ。

僕も一緒に行ってやる。でも、途中までだ、僕はあまり人間に好かれいないから」と、

鼠のチップは笑った。ホホに大きなエクボができていた。

「ありがとう」と、テルは応じた。

(続く)