「あ、これやってみたい!」
ピアニカを見たグリオさんの第1声
グリオさんは30歳、
麻痺がどんどん進行する病気のようで
しびれが上半身に進んできました。

足だけの麻痺の時は、木工仕事ならできると
椅子を作ったり、何とか多少でも自立を目指していましたが、
上半身もしびれが始まると、それも
難しいことを認めるように。
実母は、相変わらずの、息子の病気をネタで詐欺を続けています。
これだけ聞くと、絶望的な気持ちになりますが、
グリオさんも、ご近所さんも
あの母さんはそういう人だから、と、憤りを超えて悟りの境地。
グリオさんの家には、いつも数人の子供が
たむろっています。
グリオさんの世話する名目で、遊びに来ているのですが、
水汲みも、皿洗いも、おまるに溜まる排泄物の処理も
大抵、近所の子供に頼る暮らしです。
日本の癌サバイバーのMさんのご支援で
グリオさんの家の床面から、井戸周辺の
砂地地面のぼこぼこから、車いすで移動でできるように
セメントで平にし、
自力で動けるようにさせて頂きました。
これで少しは、ご近所さんの手を煩わせずに済む、
とグリオさん、めちゃくちゃ嬉しそうです。
グリオさんのギターでみんな歌ったり、子供と歌ったり、
先日は、キロロの歌を私も一緒に歌いました。
進行する麻痺について、今までもいろんな感情と
涙があったグリオさん。
涙はあるけど、でも、また前を向く。
本当に立派な方です。
おかげで、
確実に、周囲の人はやさしさ発揮中。
「昼ごはんの残りだけど、持ってきたよ~」
「のこぎり、研ぎしておいたよ」
とマッサージ中も、いろんな人が顔を出します。
グリオさんの散髪に、近所の子供が同行して
僕らも髪の毛、切って~とか、

壁があいまいな暮らし。(全く壁ないと雨が吹き込みますが、
かなり足りない状況は、周囲からグリオの様子が皆に分かります)
そばにはいつも賢い犬が控えています。
稼げなくても
生産性が全くなくても
それぞれの魂が助け合って、満たされて生きている。
ピアニカを持って、うれしそうに
子供のように早速鍵盤を押して音を確かめていたグリオさん。
身体機能が失われるほど
周囲にお願いする勇気はどんどん育ち
感謝を何倍も返している。
井戸の周囲は、ご近所さんが集えるスペースに変わっています。
グリオさんには、つなぐお手伝いをさせていただいているな、と。
そしてグリオさんから、あたたかさを学んでいます。
Mさんはじめ、支援物資やお薬、などで
グリオさんの暮らし支えられています。
ご支援感謝しております!
次回はピアニカの習得状況がご報告できる?かも🦆
