「ナポレオン」 | 映画とネコと、私の好きなもの。

「ナポレオン」

 

先週土曜日に劇場で見てきた。

 

ホアキン・フェニックスのナポレオン。

リドリー・スコット監督。

 

この組み合わせは「グラディエーター」以来、とあって、

ああいう、スケール感たっぷりのスペクタクルをつい期待しちゃったけど、、、

 

まさしく

「英雄か、悪魔か」

そういうテーマかと思ったら、

全然違う。そういった迫力はゼロです。

 

 

実際は、ラブストーリーが核。

 

よって、スケールも、こじんまりと感じてしまう。

 

いや、ロシア遠征などの、戦闘シーンはありますよ。

 

氷が張った湖に馬ごと落下して、

それを湖の下から映し出す、

いやあ、すごい!

どうやって撮ったんだ?

という場面もあり、、、

しかも、実際に8000人ものエキストラを使っての

本物のスペクタクルを生み出している。

なんだけど、、

 

全体に、恋こがれるだけのナポレオン、

戦いの帰結は、すべてジョセフィーヌのため、

といった風情なので、

私としては、、、

ちょい期待はずれ。。。

 

私が見たかったのは、

やっぱり、

いっかいの兵士から、

のしあがっていく戦士であり、

やがて独裁者になっていく、

そういう力強い男、エネルギッシュな塊のような男、

そういうのを期待していたし、

そういう姿を見たかった。

 

自分の妻が浮気していると知って、

エジプトの戦場から舞い戻る男、

妻を責めるが、

逆に妻から逆ギレされて、

大人しく引き下がる、

ダメ男のナポレオン。

 

え、こんな男だったの?

 

いわば、我々が知らなかった、

隠されたナポレオン像を、

リドリーは描きたかったのか?

実は弱い男でした、

恋のために生きる男でした、、

そういうメッセージから

現代に生きる人間にも通じる普通の男の姿を浮き彫りさせたかったのか?

 

少なくとも、これを見て元気にはならないし、

前向きのメッセージは伝わらない。

 

第一、いつも不幸せそうなホアキンの表情から、

上昇志向な空気が伝わってこない。。。

 

 

 

 

で、ジョセフィーヌを演じているのが、

私がどうも好きになれない

ヴァネッサ・カービーです。

「ザ・クラウン」シリーズでは、若きマーガレット王女を演じ、

「ミッションインポッシブル」シリーズでも重要な役柄で、

近頃、売れっ子の彼女。

とてつもなく強いオーラがあって、

それに引いちゃうのかな、

マーガレット王女の彼女がとにかくダメだったので、

それ以来、苦手な女優さん。

彼女がジョセフィーヌ役と知って、

そうかあ、それはどうなんだろう。。。と。

実際に見てみると、

ダメ男のナポレオンを上から目線で見ている構図など、

彼女の雰囲気からはピッタリだけど、

私の中では、やっぱり受け止められない。

 

(「ザ・クラウン」絡みで付け加えると、

あのシリーズでマーガレットの悲恋の相手ピート・タウンゼントを演じたベン・マイルズもこの映画に登場。

でも、ヴァネッサとは今回絡みませんーーって、トリビアでした爆  笑

 

あ、あとですね、

全員が英語で喋っている、というのがね、、

ロシア遠征に行っても、敵も英語なので、

一体、敵味方どっちだ?

という混乱めいた場面もあったわ。

 

 

 

ただ、このシーンは面白かった。

 

ダヴィッドの有名な有名な絵画の元になっている場面。

実際に横で絵を描くダヴィッドが、

カメオ出演みたいに映し出されるのが、ご愛嬌。

 

 

 

 

ま、そんなこんなで

 

ちょっと、今イチだったこの作品。

 

 

続いて、

ブラッドリー・クーパーの「マエストロ」も見ましたが、

これは、そのうちにね。

 

 

年末年始、慌ただしいですね。

 

今年の総括は、

年明けの時間のあるときにでも、と思っています。

 

ではでは、

みなさま、

今年も我がブログにご訪問いただき、ありがとうございました。

 

引き続き来年も、

ときどき覗いてくださったら嬉しいです。

 

みなさま、

佳いお正月をお迎えくださいませ!