私は物心ついた時から自分の醜い容姿に強いコンプレックスを抱いていた為、中学生の頃から毎日メイクをし、自分の素顔を隠して生活していた。
そして、「可愛くなるため」にはどうするか、常に考え研究していた。
ファッション雑誌を買ってきて、可愛いと思うモデルさんの写真を切り抜いてノートに貼って眺めるのが好きだった。
また、中学の時からメイクだけではなく、肌や髪のお手入れをするのが大好きで、家には大量の美容グッズがあった。
中学時代はゴスロリに憧れていた。
お金がなく、ゴスロリの服は買えなかったが、ゴスロリの雑誌を読むのが大好きだった。
中学の時の私の容姿は、長い髪にアイプチで化粧をした大きな目、145センチの身長に痩せた体型。
私の目指す理想の容姿は、「お人形さん」。
お人形さんのように可愛くなりたくて、たくさん研究をしていた。
化粧と努力の甲斐あってか、容姿を褒められるようになった時は嬉しかったが、どうせ化粧を落としてしまえば醜い、という諦めのような気持ちもあった。
「可愛い」とは一体どういう事だろう。
まず、この世界には様々な人がいて、様々な価値観がある。
よって、何を基準にして「可愛い」とするかは多種多様である。
ある人を「可愛い」と思う人もいれば、「普通」と思う人もいる。
また「可愛い」という種類はたくさんあり、
例えば清楚系を可愛いと思う人もいれば、ギャル系を可愛いと思う思う人もいるし、その価値観は人によってそれは異なるのだ。
私は中学時代はゴスロリに憧れて、高校でギャル系になり、大学では清楚系になり、32歳の今の私はどのカテゴリーに当てはまるか自分でもわからない。
ただ、「可愛くなりたい」という願いだけは、私の人生おいて一生なくならないと確信している。