先日、撮影のため沖縄の東南植物園に行ってきました。
そこには大きな甲羅を持つ陸亀がたくさんいて、のんびり歩く姿がとても印象的でした。
乾いた大地をゆっくり進む亀たち。
その体や動きには、太陽の 紫外線(UVA と UVB) が深く関わっています。
UVA:亀の行動やリズムを整える光
UVA(320〜400nm)は、亀の行動や生活リズムに影響します。
葉の色や光の明暗を見分けたり、周囲の環境を感じ取ったりするのに役立ちます。
日中の光の変化を手がかりに、活動のタイミングや休む時間を自然に整えることも。
影に移動したり、姿勢を変えたりする行動も、UVAの影響があると考えられます。
UVB:骨や甲羅を丈夫にする光
UVB(280〜320nm)は、亀の健康に欠かせない光です。
皮膚に当たると、体内で ビタミンD₃ が作られ、カルシウムの吸収を助けます。
その結果、甲羅や骨を丈夫に保つことができるのです。
日向でじっと体を温める「バスキング」は、
体温を上げながらビタミンD₃を効率よく作るための大切な行動です。
ゆっくり成長し、長生きする亀にとって、
カルシウムのバランスを保つことは健康の基本。
太陽の UVA と UVB は、亀たちの体を支える“見えない光の力”なのです。

