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‐新シリーズ・朝鮮統一と日本を考える その9(『ジュネーブ会議』を整理する)‐

 

https://ameblo.jp/epikutetosu/entry-12375403456.html

 

 

この記事で、アメリカが当時の国際会議の取り決めを破って、韓国に米軍を永久的に駐屯させるという植民地的暴挙に出ましたが、その実体となった1954年11月17日発効『大韓民国とアメリカ合衆国との間の相互防衛条約』(無期限有効)が、いかなるものか、深く掘り下げていきたいと思います。

 

そのためには、同日付の『大韓民国とアメリカ合衆国との会談議事録』を紐解く必要があります。

 

それによると、

 

 

1.大韓民国は国連を通じて、可能な努力を含む国土統一の努力において、アメリカ合衆国と協調する。

 

2.国際連合司令部が大韓民国防衛の責任を負担する間、大韓民国軍は国連軍司令部の作戦指揮下におく。

 

 

以下のふたつが規定され、文字通りこの「国連軍」というのは、アメリカ軍であり、その「附録第二」では、「韓国軍」を七十二万に増強することを定めました。

 

これらの措置は言うまでもなく、休戦協定第四条六十項の違反です。

 

さらに、1953年8月28日「停戦協定第六十項の履行」を取り決めた国連総会決議にも反します。

 

また「停戦協定」の内容を一方的に踏みにじったことは、「停戦協定第五条第六十一項、六十二項」に対する違反であり、続けて、この「第六十二項」を承認した1954年12月11日国連総会決議にも違反しているという、三重四重にも違反しまくった、とても正常な国家の約束とは思えない、めちゃくちゃな条約です。

 

本来アメリカが、そのような法的、論理的、道義的敗北を補うために支えとしてきたものが、第十回総会以来、毎年の国連総会に提出しては、超大国パワーで強引に可決させてきた、いわゆる『朝鮮戦争参戦諸国共同決議案』なるものであり、またその支えとなるデタラメな報告書を国連に毎年提出し、これが1950年10月7日『第五回国連総会決議・朝鮮の独立問題』によって設置された「国連朝鮮統一復興委員会」なるものです。

 

この委員会は、オーストラリア・チリ・オランダ・パキスタン・フィリピン・タイ・トルコで構成されています。

 

この「共同決議案」こそは、アメリカの植民地軍が「在韓米軍」と名乗って、韓国に押し入り、さらには「国連」の名をかたって駐屯している唯一の国際的根拠です。

 

しかし、この「共同決議案」自体も、国際法的には不当なものであり、なぜなら、1963年12月13日第十八回総会の、この決議案を見ると、その第一項では朝鮮問題解決を国連の「朝鮮における目的」としていますが、これは明確な「国連憲章第一〇七条」違反です。

 

さらに「停戦協定第四条第六十項」違反であり、もはや違反ずくしのデタラメ委員会の報告書です。結局、当時も今も変わらないアメリカ自身の国力にモノを言わせ、ゴリ押しで弱小国たちをまとめ上げて急造したものと考えるのが妥当でしょう。

 

 

朝鮮問題は、『カイロ宣言』『ポツダム宣言』日本の『降伏文書』に定めたごとく、第二次大戦の戦後処理問題でしたが、戦後処理問題を国連が「扱わないこと」は、「第一〇七条」に定められています。

 

さらにこれは、内政干渉を禁じた「憲章第二条七項」違反であり、また「人民の同権及び自決の原則」を定めた「憲章第一条第二項」違反です。

 

なぜなら、朝鮮は統一しないかぎり国連には加盟できず、少なくとも当時の貧窮した朝鮮の状況からして、後の中国の国連登場における、その土台づくりや、韓国の経済的発展と共に、南北ともに「加盟している」状況ですが、いずれも建設的に朝鮮統一問題を扱うことは難しい状況で、文在寅大統領と金正恩委員長の奮闘により、奇跡的に成就した南北首脳会談があっても、在韓米軍は韓国に居座り続け、討議には参加し得ても決議権を持たせないという、アメリカ政府はこのような不法性を常套しており、またその指摘を恐れ、当事者に主導権を握らせないように、常に不合理な「特権」を維持し続けているのです。

 

 

<参考資料>

 

・『アジア・アフリカ講座 日本と朝鮮』第3巻 勁草書房

 

 

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