毎日通う地下鉄の電車の中での読書もあとわずか、
ぼろ鳶シリーズの第6巻「夢胡蝶」も あとわずかで読み終えます。

今日、第7巻を買ってしまいました(笑)

 

第6巻は≪吉原≫が舞台で時代小説には必ず出て来ますね(笑)

歌舞伎の舞台でも『助六所縁江戸桜』や『籠釣瓶花街酔醒』は ≪吉原≫が舞台ですね。


また、火消しが登場するのも『盲長屋梅加賀鳶』『め組の喧嘩』などがございます。

1月の新橋演舞場での初春歌舞伎にも海老蔵さんの『め組の喧嘩』が上演されます。

 

ただ、歌舞伎に登場する火消たち、喧嘩場で登場する事は多いのですが
肝心の火事の時に火を消すと云うような場面がございません(笑)

舞台で火事を扱うのはなかなか難しいからでしょうか?

 

羽州ぼろ鳶シリーズでの本の中では頻繁に火事が起こります(笑)

 

文字だけですから現実に被害は出ませんが、こんなに火事になってたら
江戸の町はすぐなくなるなあ~ と云うほど火事が起きます(笑)


実際、明暦の大火(1657年)では3日にわたる大火災で
江戸の町の3分の2が焼けた大被害だったとか・・・。

 

この時には江戸城まで焼けて その後 再建される事はありませんでした。

 

この時の将軍は4代目、徳川家綱でこれから江戸の町で火除け地や
消火などの火事に対しての体制が この後どんどん整えられていったそうです。


明暦の大火は 明和の大火(1772年)文化の大火(1806年)と共に 
江戸三大大火と云われております。


1720年には享保の改革として いろは48組の町火消が整えられたのですね。

 

 

この時の8代将軍は徳川吉宗の頃でテレビの『暴れん坊将軍』で有名ですね。

 

羽州ぼろ鳶シリーズの中でも消火の道具として頻繁に登場しますのが
「竜吐水」なる名称の装置。


一応、本の中で描写は描かれているのですが・・・どんな装置? 
どうも? の状態でした(笑)

 

これが昨日行きました、江戸東京博物館の常設展示の中にありました。

 

一目瞭然、ポンプ式の消火装置で竜が水を吐く姿から「竜吐水」と
名づけられておりました。

 

これも以前 見ていたにもかかわらず本を読むまでは知識として
頭の中に入っていなかったのでしょうね(笑)

 

また火事場の花形 纏持ちが持つ纏。

 

 

これもかなりの重さのもので 屋根に上がり この纏を廻しながら
柄で瓦を壊しながら「ここの火を消すのはうちの組だ!」と
鼓舞するのです。


纏を廻し 吹き流しを回転させる事で自分にかかる燃え盛る火の粉を払います。

瓦を壊すのは火を上へ上へと逃し 延焼を防ぐためです。

 

一歩間違えれば焼け死んでしまうかも知れない危険な纏持ちは
江戸の庶民の花形でした。

 

 

江戸の町の暮らしもこの博物館で体感する事ができますし
昨日は外人さんなども多く居られました。

 

外人さんには当時の江戸の暮らしなど どのように映ったのでしょうね(笑)

 

私も 新しい小説シリーズを読んだことにより、今まではなんとなくしか見ていなかった

展示物にも俄然興味を持ちました。

 

行くたびに楽しい。

そんな江戸東京博物館です。