16日/7日 Media Puntaより抜粋。

日に日に大きくなる心理学者の存在の大きさ。

サッカーの世界は常に不安が付きまとっている。足はすくみ、胃は痛む。心配事で日々悩まされる。アルゼンチン代表心理学者であるマルセロ・ロッフェ氏はサッカー選手にまつわる30の不安をまとめた。負けることへの不安から勝つことへの不安、対戦相手について・・・

これら全ての不安は「失敗することへの不安」という風に表すことが出来るだろう。

スペインリーグでも、これらの不安要素に支配されている。そして怪我をすることへの不安も特別感じることになるだろう。しかし「この不安は決してネガティブなものではない。なぜなら選手達は怪我をしないように日々努力し、準備を整えるからね」とレアル・マドリード心理学者のモントセ・バジェホは語っている。

しかし「それでも、レベルの高い競争の中で怪我が増えていることも事実で、怪我の治療だけでなく、心理的サポートも必要となっている」としている。エドゥ(バレンシア)、オルバイス(アスレチック・ビルバオ)、ロナウドは怪我を負って、心理面での治療も施したことがある。

プロ選手が感じる不安は大きく、先日27歳で引退を発表したドイツのダイスラー、アーセナルのソル・キャンベルもうつ病にかかり、もっと有名なところでいえば、1998年フランスW杯決勝直前のロナウドが原因不明の意識不明に襲われたのもプレッシャーによるものだとされている。

おまけに心理面の治療には期限がない。ロッフェは「ここで時間と戦うことになる。怪我ならば時間が経てば治るが、精神的なものはいつまでに治るなど全く分からないし、焦れば焦るほど失敗につながる。周囲はそれに気が付かず、早く復帰するように騒ぐがね」

スペインでは将来有望な若手選手が不安からうつ病などにかかるケースが出てきている。例えば、セビージャで活躍するヘスス・ナバスは長い期間にわたる合宿生活に極度の不安を感じるようになり、それが原因でうつ病になってしまった。その結果プレシーズンをチームで過ごせないシーズンが続いており、さらにWユースも期待されながらも直前に辞退している。それを考慮してかスペイン代表ルイス・アラゴネスは同選手をスペイン代表に招集を控えている。

プロの世界だけは無く、少年サッカー界にもプレッシャーの問題は起こっており、特に保護者からの過剰なプレッシャーが選手達を苦しめている。この問題はその時に表れなくても、突然大人になった時に現れることがあるのだ。

このロッフェの心理面についてのレポートはサッカークリニックでも掲載されています。

上記の選手が感じる30の不安は

1、負けることへの不安

2、目標を達成できない、失敗することへの不安

3、勝つことへの不安

4、成功を収めることへの不安

5、ミスをすることへの不安

6、リスクを冒すことへの不安

7、チームや監督から必要とされなくなることへの不安

8、怪我をする、させることに対する不安

9、ばかげたことをしてしまうのではないかという不安

10、 競争に生き残れるかという不安

11、 対戦相手に対する不安

12、 未知なる経験への不安

13、 緊張してしまうことへの不安

14、 解決できるかどうかという不安

15、 試合前日に寝られないのではという不安

16、 監督と話をすることへの不安

17、 レギュラーを外されるのではないかという不安

18、 周囲の期待に応える活躍が出来ないのはないかという不安

19、 リスペクトを欠いていないかという不安

20、 試合への入り方を失敗、その後も悪いプレーをすることへの不安

21、 逆転できないのではないかという不安

22、 PKを失敗するのではないかという不安

23、 試合中味方と話をすることへの不安

24、 自分は誰からも必要とされていないと感じることへの不安

25、 レギュラーを取り戻せないことへの不安

26、 病気に対する不安

27、 審判に対する不安

28、 退場させられるのではないかという不安

29、 将来に対する不安

30、 これまで獲得してきたものを失うのではないかという不安





このように不安(プレッシャーと書いたほうが良いかな?)は細かく分けるとたくさんあるのですね。



もちろんこれらの要素が複雑に絡み合っていることもありますが。


選手にインタビューをして、「具体的にどういう不安を感じるのか?」知り、それについてアドバイスをしていく。


その選手がどのような不安を抱えているか知ることも指導者として大事なことですね。